ヒーローなんてクソ喰らえ!
私は今日、ヒーローに殺された。
思念だ。
悪、皆は私のことをそう読んでいる。
モンスターだとか妖怪だとか、この世のモノとは思えないような禍々しい姿、形をしている。
見るからに悪そうだ。いや、行動も悪いことをする。
そう、誰もが皆、私を悪だと言うだろう。
悪の総帥は、とことん悪だ。
私が思うよりもずっと悪党だ。
そう、この世に絶対が存在しないのであれば、我々の悪が絶対悪だという確証が持てない。
ともすれば、私は善なのかもしれないと世間では見られるからだ。
そこには少なからず、迷いがある。
問題は、個体ではなく思念なのだということ。
思念の塊は、それ以外では存在の意義を成さない。
人は変われる、ヒーローは思念に迷い、誘惑され、そして必ず勝つ。
私は、その時ヒーローに殺された。
そして、何度でも蘇る。何故か?
思念だからだ。
誰もが抱く思念は、消えることがない。
絶えず、また明日。その誘惑が発生する。
悪に魅入られたものを依存症と呼ぶらしい。
悪に依存すると、人生が破滅する。
それを私は面白がってみているのだ。
そう、だから宣言しよう。
私はいつまでもあなたの側に居て、いつでも取り入ろうと企むだろう。
それが私の仕事なのだ。
絶対悪は存在しないだと?バカが!
そんなことをいつまでも悩んでいるから、私がお前の脳みそを蝕むんじゃないか。
私は常に存在している。
この世界の絶対悪だ。
お前がヒーローにならないために、いつでもお前を迷わせるだろう。
お前の理想的なヒーロー像の絶対善と私は戦い続けるだろう。
そして、勝つ。
何故か分かるか?
お前が私の存在を認めているからだ。
ヒーローの裏の顔を教えてやろう。
奴こそが、絶対悪なのだ。
いつでも暴力や強力な武器によって、弱い思念である私を攻撃する。
私が少し強くなれば、それ以上の力で、私はいつでも殺される。
こんなものは、単なる弱い者いじめじゃないか。
私の仲間が、力が次々と奪われて、一人きりになっても、彼等は攻撃をやめない。
思念である私を完全に破壊尽くすまで攻撃の手を緩めない。
ある日、一人の思念が誕生した時、
そうそのモンスターの名前は「我儘」。モンスターは、ただ自分であろうと務めていただけなのに、我儘の言い過ぎは悪だと我儘を狂弾したんだ。
ともすれば、努力して生きようとしていたモンスターを、事もあろうに亡き者にするなんて。
一体、そのモンスターが何をしたっていうのか。
あれが気に入らない。そんなものは美味しくない。彼が嫌いだ。その発言ムカつく。
そうやって我儘は、全てを我儘に狂弾したのは確かに我儘だったのだろう。
それがモンスターとして生きようとした結果だったとしても、モンスター我儘は、ヒーローに我儘を言うなと存在を全否定されたのだ。
そうやってヒーローが強要してきたのは、ポジティブだ。
いつでもハッピーに、そして笑顔と引き換えにネガティブを捨てろ。
ネガティブの思念が存在理由のモンスターには、とても信じられない光景だ。
モンスターという存在の全否定だからだ。
モンスター我儘は、ヒーローに狂弾され自分なりの生き方を見つけたようだ。
ああなっては、もうモンスターとは呼べません。
私?私ですか?
私は元モンスター「愚痴」です。
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