見出し画像

2024のozkn(2024.05.12)

・小沢健二"モノクロマティック"を観てきた。ツアー最終日、NHKホールの

で。ローソンで発券したあと、自分の席番とNHKホールの座席表を交互に見比べ、自分のラッキーを疑わなければならなかった。今までいろんなソシャゲでガチャをさんざん引いてきた僕が言うので間違いない。これまででいちばんで、これからの人生を通して最良の引きだ。これ以上はない。



・入口に続く長い列に並び入場すると


・缶のトランクがもらえる。中には"ひみつ小道具"が入っている。


・今回のひみつ小道具はネクタイ、ホイッスル、UFO型の厚紙、耳栓、新曲「台所は毎日の巡礼」の歌詞カード。


・その裏にはネクタイとホイッスルの組み立て方が書いてある。ホイッスルにミュートの役割としてUFOを貼り付け、角度を変えると音量を調節できるのだ。ネクタイの先端にある輪っかに通せば完成。



・開演前は、会場のあらゆる場所でみんなあくせくこれを組み立てていた。僕はかなり不器用だし、そもそも自分でネクタイを結ぶことすらままならないのでひとりで参加していたら詰んでしまっていただろう。


・ライブは最高だった。親切な誰かがTwitterに上げてくれたセトリを見ながら1曲ずつ振り返ることも可能だけれど、明後日までかかってしまうので特に強く思ったことだけ書く。今年は『LIFE』30周年ということもあってか、同時代に生きている喜びを共有することに力を注いだライブだったと思う。とにかくめーーーっっっっっっっっっっちゃ歌わされた


・3時間あったライブの半分くらいはシンガロングしていたような気がする。最前に近い席だったこともあるし「一緒に!」「思いっきり!」というオザケンの声を無視する豪胆さが僕にあるはずもなく、乗せられ、浮かされ、全力でMAXこれ以上はないという声量で歌った。


・自分の声のデカさをわかっているので、隣席の人に申し訳ない気持ちは常にあった。それでもオクターブ下で歌ったりするのはなんか違う気がした。カラオケでも原曲キー以外は逃げだと思っちゃう。じっさい、オザケンと会場のみなさんといっしょに思いっきり歌うのは最高の気分だった。「やっぱみんな歌えるんだ」と思うと同時に、同じ歌を愛する人たちが数え切れないくらいいるのだという事実に気がつき頭がくらくらした。


・休止前のオザケンが活躍していた90年代半ば、僕はまだ保育園に通っていたので当時のことはよくわからない。オザケンとスチャダラが新曲を携えてステージに立ち、しかも会場に岡崎京子がいるという現実のとんでもなさを、真正面からもろにくらったのはその時代に青春を過ごした方たちだろうと思う。そんな方たちといっしょに、大きな声で歌えたのが嬉しい。


・アンコールの「流動体について」のあとで"無限の海は広く深く でもそれほどの怖さはない"を歌ってもらうとグッときちゃうって語るオザケンの、その涙に自分が加担していると思うと震えた。同じ時代に生きているだけではなく、悲しみも喜びも含んだ、グッとくる気持ちを(触りだけかもしれないけれど)確かに共有できているのだ。


・「(ゲストアクトでNoizeを歌った)マヒトって声の抜けハンパなかったね」と彼女に言ったら、伊藤くんの方がすごかったと返されてしまい、やっぱり申し訳がなくって思い出し冷や汗をかいた。


・過去に2度、武道館とガーデンシアターで観たときは遠目にステージを眺め、歌詞を噛み締めながら聴いた。今回は、何度も繰り返し聴いて体内を巡っている楽曲のエネルギーを発散した感じがする。いい言葉とメロディーを、大きな声に変えてみんなであの場に解き放った。


・スチャダラほんとすごかったな。Boseの、会場の熱をコントロールする力がすごい。単に煽るのではなく、僕たちが上げる声や踊り方まで操り、リリックの引き立て役にしている気がした。それが巧ければ巧いほど、右肩上がり会場が盛り上がり、最高潮に達したところで曲が終わる。名人芸の域だ。恨み言を言うなら、ツアーの別日にやったらしいサマージャムを聴きたかったな。「今夜はブギー・バック」は良すぎて嘘かと思った。


・3回くらいやった「ぶぎ・ばく・べいびー」を、実は聴きこんでいなくて歌えなかった。なんか申し訳なかった。今聴いてる。


・ひみつ小道具のホイッスルは自分が吹いている音があんまり聞こえず、ちゃんと吹けているのかいまいちわからない。しかし隣の人の音はよく聞こえるので、みんな猛烈にやかましい音を鳴らす人になっていた。それがめちゃくちゃ楽しかった。


・こうやって書いていると、付随した記憶がずるずると蘇ってくるのでキリがない。このへんでやめておこう。


・最後に思い出した。いっこだけ切実な文句。せっかく目と鼻の先にいるオザケンが最初から最後までうさぎの頭巾を被っている&照明が逆光のせいで顔が一切見えなかった!もうこんな機会ないのに!なにしてくれてんだ!


・明日のブログには、翌日に行った荻窪の本屋の話を書きたい。


・また明日〜。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?