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「ロシア再興」という夢を自ら閉ざしつつあるプーチン大統領の歴史的役割

戦中の日本に重なるロシア経済、物不足と統制経済の行き着く先

昨日に引き続き、JBpressへの寄稿です。

前回記事で見たように、ロシア経済は今夏から今冬にかけて顕著な悪化が見込まれます。その中で、ロシア経済がいかに市場のメカニズムを無視した統制で自縄自縛に陥っていくか、それを、旧ソ連の政治経済システムの持続性欠如や、大東亜戦争中の統制経済で失敗した日本の例を参考にしながら予測します。

ソビエト連邦という帝国の復興を夢見てウクライナ侵略戦争を引き起こしたプーチン大統領その人が、その旧ソ連の崩壊を誘発した「西側との果てしなき軍事・経済競争」「慢性的な物資欠乏や闇取引」「非効率的な資源の配分」「国民生活の不安定化」などソ連経済の最悪の特徴を再現させつつある皮肉を分析したものです。

結局、プーチン大統領の戦争指導や経済運営は、意図的であるにせよ、そうでないにせよ、彼が幼少期や青年期を過ごした旧ソ連時代への「郷愁」「先祖返り」になっています。それは、旧ソ連が一度敗北したにもかかわらず再度、自由で活発な欧米型の競争経済に対して、「統制経済(計画経済)で勝つ」という、不毛な挑戦を行う姿に映るのです。

ぜひご笑読ください。


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