『或る男』シリーズ第一弾、完結

 はいどーも、絶賛忙しない最中の人、乙楽です。
 忙しいのに何noteなんぞを書いてるんだ、と思う方、何かと忙しないのは確かなのです。同時に「待ち」の時間も多く、中途半端な時間にチョコチョコ書いています。
 まぁ、現実逃避したい気持ちも若干ありますが。それはさておき。

 今回は『或る男』シリーズ第一弾がようやく書き上げられたので、軽く触れたいと思います。
 以前にも書いたとおり、このシリーズは私小説を書いてみたいという私の思いつきから始まったものです。読み手の皆さんがどう感じたかは分かりませんが、私は全く手応えを感じていません。何故なら、全く無理をせずに書くことを心がけ、何の力も込めていないからです。
 何なら「思うこと」を書いている方が、よほど力を使っています。誤解を与えてはいないか、一方の思想に偏ってないか、対象へのリスペクトを欠いてやしないか…。思想や哲学は、難しいものです。
 それに比べたら、自分のプライベートの一部をベースに書くことなんて、ストレスの欠片も感じません。手応えは、書くときの心境と比例するものかもしれません。

 また、私小説とうたっておきながら、一部界隈では「飯テロ小説」と呼ばれるこのシリーズですが、当初から狙っていた訳ではありません。むしろこんな描写で大丈夫なのか、実は一番不安でした。だって、ただ普通のメシを食ってるだけだし。
 おっさんが一人で休日を過ごす、その一環で料理と食事をする、その他にも淡々と家事をこなし、昼寝してしまう。そんな描写の一部が、これほど注目を集めるとは思っておらず、著者としては割と予想外ではありました。
 ただ、悪い気はしません。むしろ、自分の描写で読み手の食欲が増幅されるなら、それは望外の喜びです。憧れの池波正太郎(遥か高み)に一歩近づけたのかも、と勝手に浮かれてもいました。みんな、ご飯はちゃんと食べような!美食は心身に良いぞ!

 さて、このシリーズは自分のアイデアや読み手の方からの指摘も含めて、様々な実験を施していました。また、いただく感想や反応も様々で、「こう思うんだ」「あれ、こっちの感情なの?」等々、予想通りと予想外を行ったり来たりでした。予想が3割当たれば御の字、と考えていましたので、個人的には良い結果になったかな、というところです。

 なお、このシリーズは一旦完結として、今後は構想を再度練り直す予定です。他の軸を入れるか、どこを膨らますか、もしくは削るかを色々考えてから第二部を再開できれば、と考えています。
 その間は、せっかく食事絡みの描写を褒められたので、外伝扱いとして「晩酌」ネタを思いつくままに書いてみるつもりです。飯テロ文学、ちょっとだけ楽しくなってきたので、特化したものを書いてみようと思っています。

 最後に、これだけは言っておきます。
 「この物語はフィクションです」
 私の実生活の一部を描写に盛り込んでいますが、ちゃんとフィクションです。お間違えのないよう、ご注意ください。
 ということで、今回はこの辺で失礼します。
 毎度のご愛顧、感謝申し上げます。

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