見出し画像

9月17日、ヴォーン・ウィリアムズのアニヴァーサリー、改めてその瑞々しさに魅了される。

ヴォーン・ウィリアムズ、生誕150年!マーク・エルダー率いるハレ管の、ヴォーン・ウィリアムズ交響曲全集の最後を飾る、7番(南極交響曲)と9番、「揚げひばり」にノーフォーク狂詩曲も取り上げる2枚組。

ロバート・スコットの南極探検を描く、チャールズ・フレンド監督による映画『南極のスコット』(1948)の音楽を担当したヴォーン・ウィリアムズ... これを元に交響曲化したものが、7番、"南極交響曲"(1949-52)。いや、映画音楽から発展した交響曲の興味深さ!てか、交響詩っぽい?シンフォニックで、ダイナミックで、映画味アリの魅力!

そして、9番(1956-57)... ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958)の最後の交響曲にして、その死の前年に完成した作品。ということで、ジワりと集大成感に包まれるのか... でもって、"南極交響曲"からすれば手堅い4楽章構成、交響曲らしい構築感に骨太なものが感じられ... 一方で、終楽章の昇天するような壮麗さ、独特な雰囲気が広がり、印象的...

という交響曲とともに取り上げられる、ノーフォーク狂詩曲... イングランド東部の民謡を元に、その味わい深さ、オーケストラに落とし込みつつ、あくまで瑞々しい、ヴォーン・ウィリアムズの仕事っぷり!で、もう一曲、「揚げひばり」です。まるでターナーの絵画を聴くような... いつ聴いても美しい... 英国流の真髄がここにあるなと...

そして、エルダー+ハレ管の演奏です!けして派手ではないけれど、しっかりと地に足の着いたヴォーン・ウィリアムズ("南極交響曲"は彼らが初演... の自負?)を繰り出して、その味わい深さがなかなかに印象的... ただ瑞々しいのではない、ただダイナミックなのではない、何とも言えぬ詩情に包まれ、ジワジワと魅了。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?