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9月25日、傘寿、マエストロの、ロマンの終着、達観のシベリウスの後半の交響曲に、感慨...

ウェールズ出身のマエストロ、オウェイン・アーウェル・ヒューズとロイヤル・フィルによる、シベリウスの交響曲のシリーズ、その最後を飾る、第3弾、5番、6番、7番の交響曲。

このRUBICONからのシベリウスの交響曲のシリーズで知りました、オウェイン・アーウェル・ヒューズ。いや、ホント、ノーマークだった... ちなみに、お父様が、作曲家のアーウェル・ヒューズ(1909-88)。こちらは、薄っすら認識があったのですが... いや、マエストロ、1942年生まれということで、御年、80歳!そう、傘寿でのシベリウスの交響曲、全7曲、完遂ですよ(第1弾の録音は2019年... )。でもって、名演揃いのシベリウスの交響曲全集にして、しっかり爪痕残せている!てか、惹き込まれた!

しかし、80歳という境地に至って捉えられるシベリウスの交響曲の、何と言う豊かさ!付け焼刃なところ、一切なく、全てをドンと懐に落とし込み、やさしく、無理なく、滔々と編まれるその音楽に、得も言えぬ安心感が広がる... いや、シベリウスの後半の交響曲って、掴み所がないような印象もあったけれど、全てが腑に落ちる流れに驚かされた。

そして、ロイヤル・フィル!イギリスのオーケストラならではのライトな感覚が、ヒューズの達観した音楽創りといい具合に作用し、シベリウスの後半の交響曲をより分かり易く、ソフトに、かつ美しく響かせる!いや、何だろう?とても落ち着いた演奏にして、そこから魅惑的な世界が拓けてゆくような... そんな世界に身を浸せば、癒されさえする...

そんなシベリウスの後半の交響曲なのです。ロマン派交響曲の終着点が、ここで聴く3曲にあるように思うのだけれど、そのロマンの終着を、スーっと昇華して、達観へと持ってゆけるのが、傘寿のマエストロの御業なのかもしれない。で、ロマンの終着に感慨に... シベリウスに、いつも以上に、多くのこと、想起させてくれた。

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