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3月20日、アンデルセンの国の現代音楽、サーアンセン、夜が反映された音楽の魅惑...

フィンランドのマエストロ、サラステの指揮、デンマーク、DR交響楽団の演奏、トリオ・コン・ブリオ・コペンハーゲンのソロで、サーアンセンの"L'Isola della Citta"と、第二交響曲。
DACAPO/8226086

ベント・サーアンセン(b.1958)。
独学で作曲を学び始め、その後、デンマーク現代音楽界の巨匠、ノアゴー(b.1932)らに師事するも、現代音楽の潮流に乗ることなく、自らの道を見出し、歩んで来た、サーアンセン... 旧来の難解な"ゲンダイオンガク"とは一線を画しつつ、分かり易い音楽を展開するばかりでない、幻想的にして、美しい音楽を響かせ、北欧から際立った存在感を放つ。という、サーアンセンの作品、ヴァイオリン、チェロ、ピアノによる三重協奏曲、"L'Isola della Citta(街の島)"(2014-15)と、第二交響曲(2016-19)を聴く。

で、まずは"L'Isola della Citta"... サーアンセンのコペンハーゲンの自宅(が島という解釈らしい... )のバルコニーから臨む街の雰囲気を音にした作品とのこと... 街角から聞こえる喧騒と街並みを包む空気が揺らめき、幻想的なサウンドスケープを織り成し、魅惑的!続く、第二交響曲(2016-19)は、古典的な意味での交響曲ではなく、サーアンセンの見た夢?夢の中の交響曲?という不思議な作品... 朧な中にマーラーやドビュッシーを思わせる像が次々に立ち現れ、ちょっとノスタルジック... いや、幻惑される!

さて、サーアンセンは、作曲の作業を夜に行うのだとか... だから、その音楽には、夜が反映されるとのこと... いや、まさに!で、その夜の気分を巧みに紡ぎ出してくる、サラステ、DR響!丁寧にスコアを読みつつ、絶妙に夜のチルさ、響かせる。また、"L'Isola della Citta"でのトリオ・コン・ブリオ・コペンハーゲンのソロが、クリアな演奏を繰り広げ、クール... 作品を盛り上げる。しかし、サーアンセンの音楽、おもしろい!アンデルセンの国の現代音楽、興味深いです。

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