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11月11日、ラトヴィア、新旧世代による、シンプルさ、瑞々しい響き、惹き込まれます。

ギドン・クレーメル率いるクレメラータ・バルティカ、創立25周年記念盤、プラキディス、ペレーツィス、ペーテルソンズ、新旧ラトヴィアの作曲家、3人の"p"の作品を集めた、"ppp"。

ペトリス・プラキディス(1947-2017)の、2つのヴァイオリンのための小協奏曲、ゲオルクス・ペレーツィス(b.1947)の、フィオーリ・ムジカーリ、ソヴィエト時代に学んだ、ラトヴィアの巨匠の作品に、ラトヴィアの次世代、クリスタプス・ペーテルソンズ(b.1982)の、グラウンドに、"π=3.14"、大アンサンブルのための音楽、3曲を挿んでの全5作品...

まず印象に残るのは、巨匠、2人のシンプルにして瑞々しいサウンド!戦後世代、けど、西側の最新の音楽から遮断された抑圧下で育まれた感性の独特さ... 民俗音楽的な素朴さがミニマルな雰囲気も引き込むプラキディス、映画音楽のような瑞々しさに擬古典主義的キャッチーさに彩られたペレーツィス。戦後「前衛」の対岸にある魅力、素敵です。

そこに、次世代、ペーテルソンズの若い感性がアクセントを加える!クラシックに囚われることなく、"今"の音楽のテイスト(北欧ロック、北欧ポップっぽい?)を飄々と引き込んで紡がれる、現代音楽、まさに、現代っ子感覚。とはいえ、バルトの先人たちのシンプルさ、瑞々しさのDNAはしっかりと受け継ぎ、繊細さも見せて、おもしろい仕上がり!

という、"ppp"を聴かせてくれた、クレーメル+クレメラータ・バルティカ。ヴァイオリンのヴィルトゥオーゾ、クレーメルが率いるだけに、その弦楽のヴィヴィットさ、効いてる!創立25周年も、創立時のヴィヴィットさ、失われていない!そんなサウンドで織り成されるラトヴィアの音楽が、ホント、魅力的なのです。

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