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今やドラマの主流は不倫!ドロドロ!…何故なのか

 なんか最近のドラマは不倫だのドロドロだのがやたら多いみたいですね。又聞きの話なんで、実際にはそうではないかもしれませんが。

 そんなわけで実際のところはどうなのか私は知らないですし、その妥当性を調べるのもサボりつつ「今のドラマは不倫・ドロドロが多い」を事実と仮定し、その理由をてきとうに考えてみました。


何故量産される? 不倫・ドロドロドラマ

1.原作が売れてるから

 『セクシー田中さん』事件でもいろいろと言われて、それでいてまったく改善する気配のない原作問題です。人気漫画を原作にしたドラマは販売実績があるということで予算が降りやすいらしく、視聴率低迷にあえぐテレビ業界としては「内容とかどうでもいいから人気のやつ漁ろうぜ!」状態です。

 と、そこに、最近はスマホ漫画アプリの普及で更に勢いを増してきた大人向け漫画です。「結婚はクソ」と思っている大人は多いので、そりゃーもう不倫・ドロドロは熱いジャンルです。

2.若い女性の出演者数を稼げるから

 実を言うと私は「え? 女子アイドルってホラー映画ばっかに出演させられるんでしょ?」で認識が止まっておりましたが、それも最近だと既に古い話になってるみたいですね。

 いわゆるドル売りドラマでなんでまた不倫やらドロドロやらにつながってくるのかよくわかりませんが、BLドラマが製作されやすくなってるのは男性が女性と恋愛する描写がオタクのウケが悪いからという考察も見たことがあるので、まあそれと比べたら不倫やドロドロのほうがマシなのかもしれません。

3.安くて早く製作可能

 ドラマってけっこう予算カツカツなものが多いですね。というか、カツカツなものだらけですね。あちこちのドラマの登場人物が同じマンションに住んでるみたいな話もザラです。

 不倫を描くのに時代劇であるのは必須ではありませんし、ましてやビルが爆破される必要性もありません。それでいて尺も稼げるのが不倫・ドロドロなのです。

4.ミソジニー気持ちええ~~~

 ぶっちゃけ「女の敵は女」理論は男性にとって利しかないので、男性の間で流行るのも合理性があるっちゃあるわけなのですが、そうでありながら女性向けコンテンツでもよく出てきたりもします。「マイナビウーマン」の「女の敵は女!? エピソード集と対処法」という記事はそこのあたりを反論的にも書いているのですが、そういう現象は「女」が社会的弱者だから流行るわけであり、逆に「男の敵は男」と全然言われないのは「男」という強者を攻撃したくないという心情が反映されているためだと思われます。


百合漫画が新たなドラマの受け皿となる可能性はあるのか

 さて。みなさんご存知のとおり、同名漫画原作ドラマ『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる』の放送が発表されました。6月7日情報公開で、放送開始は同年の7月4日です。何もかもが急だな!

 地上波のテレビ放送という一定以上のクオリティがあるはずの枠なので、撮影はほとんど終わっていて今は編集作業で忙しいのかなあ~と思っていたのですが、なんと放送開始の1ヶ月前でもバリバリ撮影中でした。よく考えれば、情報公開から1週間も経っておきながら、本編予告動画みたいなものも一切公開されていません。こりゃー元々相当視聴率が低い枠なんだろうなあと思いました。

 百合好きからの評価は別として、『彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる』自体は「3乙」(※)と呼ばざるをえない漫画であり、実際最終話あたりも駆け足に感じられたのは否定しかねるところです。

(※3乙…漫画の連載が3巻分で終わって「お疲れ」してしまうこと。3巻完結予定で連載を始めて、単行本が売れれば更に続行、売れなければ3巻で予定通りに連載終了…という漫画が多いことから出てくるスラング。)

 異性愛者女性が広く支えているBL漫画と比べると、百合漫画の市場は大きいとは言えません。ですので、「原作が売れてるから」という理由で百合漫画がドラマ化する例はこの先も非常に限られてしまうでしょう。『セクシー田中さん』事件で、テレビ局側が漫画の販売実績ありきで登場キャラクターすらまともに把握していなかったみたいな例を見ると、「原作が売れてるから」という安易な理由だけでドラマ化されることがまずないのはむしろ喜ばしいことではあります。それでも題材としては使いやすいと言えば使いやすいので、将来その目があるのかどうか気になるところです。

 まあ、好きな漫画の実写化が嬉しいかと言われれば、私はなーんにも嬉しくはないんですが。


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