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DXっておいしいの?

私自身の現在の本職は、DX推進者なのですが、以前の記事必ずしもどの組織も今すぐDXが必要とは限らないという話をしました。今日そのあたりを書きます。

その前にSXって何ですか?

ですが、この説明をする前に、昨今、また英文字略号ですか、バズワードじゃないか、と言われそうなキーワードSXについても関係してきますのでこちらにも触れざるを得ないですね。

サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)

SXが世間に広まったのは経済産業省のこちらのリンク先(2020年8月報告)あたりが出所かと思います。

SDGs(Sustainable Development Goals)は、持続可能な開発目標という2015年9月に国連で採択された2030年までの国際開発目標です。こちらについては皆さま聞いたことあると思います。

(余談)
日本の取組は若干後発感が否めない状況ですね。SDGsの検討段階で日本の発信力は無かったように思います。世界的な取り組みに便乗(というと怒られてしまうかもしれませんが)という印象が強いです(あくまでも私の個人的な感想)。

SXは、この持続可能(サステナビリティ)という概念を取り入れた企業の在り方を示しています。

詳細は、先のリンク先や分かりやすい解説記事(そろそろありそうな気がするので探してみてください)なども参照して考えていただくのが良いと思います。

と言いながらこちらでも説明しますね。簡単に言うと以下でしょうか。

企業の将来性や持続性の評価
= 「継続的な収益力」+「環境や社会の変化への対応力

DXにSXは関係あるの?

では、今日の本題のDXの話に戻ります。

「継続的な収益力」についてですが、企業組織の収益モデルには色々なパターンがあるかと思います。
ビジネスモデルとして成立していて社会環境の変化へ対応せずとも収益が守られている(継続的な収益力がある)場合、積極的なDXへの投資を控える判断はありでしょう。

ですが、明らかに社会変化がビジネスモデルへ影響を与えている、近い将来影響するという場合は、選択肢は2つあります。
一つは、ビジネスモデル自体を従来型の経営改革として変化させることです。
もう一つは、テクノロジーの適用によりビジネスモデルを変革させることです。ー DXが必要なケース①

「環境や社会の変化への対応力」はどうでしょうか。

(余談)
パッと頭によぎるのは、ダーウィンの進化論だったりしませんか。
「この世に生き残る生き物は、最も力の強いものか。そうではない。最も頭のいいものか。そうでもない。それは、変化に対応できる生き物だ」
ところが、実はこれは誤解でダーウィンの言葉ではないそうです。生物学的には変化する環境には非効率で無駄が多いことが必要だそうです。
企業経営や社会に置き換えても、行き過ぎた効率化で冗長性が失われることで予期せぬ事態に対応できないことを経験されている方も多いのではないでしょうか。

先の経済産業省の報告書内では、中長期的な「リスク」と「オポチュニティ」を把握することを謳っています。
「リスク」というのは将来的な不確実性とその影響を指します。
「オポチュニティ」は好機という意味でビジネス機会を指しています。
前者はネガティブ、後者はポジティブな印象ですが、「リスク」にはネガティブだけでなくポジティブな意味もあるという考え方もありますが、ここでは、上記の意味と理解しておけば良いでしょう。

ここで整理すると、「環境や社会の変化への対応力」のためには、中長期的な「リスク」と「オポチュニティ」の視野を持ちつつ、目の前の非効率で無駄を受容することになります。

何だ、通常やっていること?
のような思いを持つかたも多いかもしれませんが、企業組織の単位となると、意識しないとできないでしょう。
投資家とのコミュニケーションにおいて可視化されていることが必要です。

ということで、中長期的な「リスク」と「オポチュニティ」が把握できていない場合にも、選択肢は2つあります。
一つは、中長期の経営計画で、しっかりとこれらの項目を定義し、トラッキングすることです。
もう一つは、テクノロジーの適用により予測を行うことです。ー DXが必要なケース②

DXの味わい方

DX推進が呪文のようになっている今日この頃、今回はSXの切り口でDXの意味を捉えてみました。

以下、組織が適切なタイミングで必要な投資をしていけるように今日取り上げたDXが必要なケース①②について、簡単ではありますが、例示させていただき、まとめとします。

DXが必要なケース①
センサー技術とIOT技術を適用した物流効率化やブロックチェーン技術を適用した流通トレーサビリティ可視化、事務効率化のためにRPA適用などの例が分かりやすいかと思います。

DXが必要なケース②
人間が予測不可能なケースでは、ビッグデータを活用し高度な分析にAI適用し予測することが検討可能です。売上推移やコスト増減の予測だけでなく、必要人材の予測や新規ビジネスニーズの発見など、多岐に活用が期待されます。

DXの理解を深め、味わっていただくために、少しでもお役に立てていれば嬉しいです。



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