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ド素人のド素人によるボドゲを完売させるまでのロードマップ作成

このnoteは「ボドゲのことを全く知らなかった僕が、いきなり全財産をかけて、ボードゲームを作って売る」というアホな制作過程を、ほぼリアルタイムで書いているので、ぜひ面白がっていただけると嬉しいです!

前回の話から見たい方はこちら!

最初から見たい方はこちら!
(この話は4話目ですが、ここから読んでも問題ない内容です!)


なんやかんやで、ド素人3人だけでボードゲームを作ることになった僕たちは、どうやってボードゲームを作り、販売していくかの作戦会議をしていた。

そして同時に、今、とても気まずい状況に陥っていた…。


というのも…

数秒前には「やってやんよ!」とカッコいいセリフを吐いた僕。
正面にはそんな僕に尊敬の眼差しを送るメンバー。
そして手元にはすっからかんの貯金残高の画面…。


よし、少し冷静になって一度状況を整理しよう。

〜〜〜
ボドゲを作りたいと思い、メンバーを集める。

初めてのゲームマーケットに行き、熱に当てられ、来年ここに出店する事を決める。

自分と同じような初心者が、赤字を出さずに好きなゲームを作れるよう、人柱として様々な有料の広告試すことを決める。

メンバーからの尊敬の眼差しを受ける。

そっと自分の貯金残高を確認する。

絶望する ←イマココ
〜〜〜


うん。

整理したところでこの残念な状況の打開案は思いつかなかった。

前回の投稿で、ざっとボドゲを100部販売するには40万円ほどかかるという概算が出た。
その上で人柱として広告手法を試すのであれば少なくとも50万は用意しておきたい。

そして、そんな僕の貯金残高は…

ドーン。

みんな、これが独身アラサー男子のリアルな貯金残高である。

え?みんなもっと持ってる?
いやいや…そんなことないよね?


…ね?(圧)


いや、「ね?」とか言ってる場合じゃない。
50万は必要だよね、と話している人間の口座残高が438,610円なわけだ。


そう。

頼もしく「黒字にするぞ!任せとけ!」と作戦会議を仕切ってる僕の生活費が赤字になるのだ。

全然頼もしくない笑


ただもう吐いた唾は飲み込めなくなった僕は、ここで男を決め…
決め…

「あのぉ…お金足りないんで、カンパして欲しいですぅ…」


とキラキラした目でこちらを見ているメンバーに、尻すぼみな声でお願いした。メンバーとは目を合わせられなかったわけだが…。


しかしメンバーの二人は


「もちろんよ!!」
「全然出すよ!!」


と言ってくれ、なんとか予算の50万は確保できたのだった。
今は僕のほうがキラキラした目線を二人に送っている。


ありがとう…(泣)


そして僕の使っていなかった口座をボドゲ口座として、3人でお金を出し合い、50万を入れ、予算の件は一旦まとまった。


…ちなみに僕は40万分をボドゲ口座に入れたわけなので、普段使っている生活費用の口座の残高が…

と見事に一桁万円になってしまった。


…グスン。
強く生きていこう…。


そして本題


というところで次は、ここから来年のゲームマーケットまでのロードマップ作成…

つまりどのようにしてボドゲを作り、販売し、ちゃんと黒字にしていくのかという流れを話し合った。


その結果、大きく3つの軸で作業を進めていく必要があることが見えてきた。

それが


「最高のボードゲームを作る」

「たくさんの人に知ってもらえるよう宣伝をしていく」

「予算を管理し、黒字にする」


という3つだ。
簡単にいうと「作品」「宣伝」「お金」

どれも大事だし、どれも一筋縄ではいかなそうな気配がする…
しっかりと計画を立てて、ひとつずつ進めていこうと思う。


というところでまずは「最高のボードゲームを作る」という部分について!
(宣伝やお金についても今後の投稿で詳しく書いていきます。)


ド素人の考える「やることリスト」なので、後々の変更はあると思うが、一旦は以下ような感じで予定を立ててみた。


ーーーーーーーー
①ゲームデザイン
②試作品を作る
③説明書を作る
④テストプレイをたくさんする
⑤印刷会社決め
⑥デザイナー決め
⑦印刷会社に入稿
⑧製品化
ーーーーーーーー


うむ。
大まかな流れは大丈夫そうだろう…多分。

そしてすでに「①ゲームデザイン」と「⑤印刷会社決め」は大方完了していた。

ゲームデザインについては仕事中にたっぷりの時間を使ってアイデアを出したものがある。もちろん修正は加えていくが、最初の叩き台としては十分だ。
(ゲームデザインが出来上がっていく過程についても今後詳しく書いたものを投稿する予定です!)


印刷会社についてはゲームマーケットの後に自分で色々調べていた。
結論から言うと今回は萬印堂さんという印刷会社にお願いしようと考えている。


ボードゲームをメインに扱っている印刷会社はいくつかあるようだが、萬印堂さんはその中でも「クオリティ高め、値段も高め」という立ち位置のようだ。

正直1円でも抑えたい気持ちはあったが、ド素人の僕たちはまずはゲームマーケットなどにも精通している王道の会社さんにお願いしようとなったのだ。


それに、何よりも僕たちには「初心者が予算に負けず、作りたいものを作れるように、その人柱になる」という思いがすでにある。

であれば初心者がまず利用しやすく、かつクオリティの高い印刷会社さんを使うことに迷いはなかった。


というところで、ここからは「②試作品を作る」という作業に入っていく。


「最高のボードゲームを作る」と意気込んでいるのだから、まずは試作品をプレイして楽しいと思えなければいけないわけだ。

…というわけで早速!

どーん


…なんともまぁ

雑でチープだ笑


ただ試作品第1号なのでよしとしよう。

何よりかかった経費は110円!(seriaにて購入!)
口座がすっからかんの僕には100円ショップは心強い味方である。


早速ひとり何役にもなってテストプレイしてみるものの、ひとりではテストプレイが成立しなかった。


というのも、今回考えていたのが「誰が敵で誰が味方か分からない、心理戦系のゲーム」だったので、なんだか滑稽な一人劇場になってしまっていたのだ。


なのでメンバーの2人と、普段一緒にボードゲームをやっている友達に声をかけて早速テストプレイ会を開催した。


早くプレイして感想を聞きたい感情と、面白くなかったらどうしよう…という2つの感情で揺れ動いていたが、僕の場合は前者の感情が高く、いい意味のドキドキが続いていた。



そしてテストプレイ当日。


僕からのルール説明が終わり、実際にゲームが進んでいく。
そして、ゲーム中にみんなからいろんな質問が出てくる。


「このカードの効果ってどういう意味?」

「山札にこのカードは何枚入ってるの?」

「これ、みんなの得点って暗記しておかないといけないの?」


出てくる意見の多くが僕の準備不足によるものだった。


…反省だ。


ゲームをするには実際のプレイ用のカードさえあればいいと思っていたが、当然そんなことはない。

説明書や、カードの効果一覧、得点ボードに、得点が同点になった時の勝敗基準…


普段ゲームをしていると当たり前に触れていたはずのものなのに、実際に自分が作る側になってみると、あまりにも抜け漏れが多かった。

全ての意見をメモに取りつつ、得点をカウントするアプリを入れたり、みんなにカードの効果一覧をLINEで送ったりと、なんとかその場しのぎで対応していった。


もちろん準備不足以外の意見もたくさん出た。

「このルールだと、全員最初の行動は◯◯になるはずだよね。スタート時点で嘘をつくメリットがないと思う。」

「これ、パスのルール変更しないと、延々にパスしていくこともできちゃうよね。」

「このカード強すぎない?」



みんな普段からボードゲームをしている仲の良いメンバーなので、出てくる意見もとても的確で、かつ遠慮なくしっかりといってくれるのでとても助かった。


「面白くなかったらどうしよう…」という不安はどこかに消え、
「早く修正してまたやりたい!」という感情で僕の心はいっぱいだった。



と、そんな感じで、その日からは修正してはまたテストプレイを開催し、そこで出た意見を持ち帰ってまた修正…というのを何度も繰り返していった。

みんなもルールに慣れ、10回くらいやったところで新しい意見は出なくなってきた。


…本当にみんな付き合ってくれてありがとう…(感謝)



そして次の段階


次に僕たちは試作品第2号の作成に取り掛かった。

これまでの意見をまとめ、説明書や得点ボードを作り、カードもフリー素材を使ってそれっぽいものを印刷した。


またまた100均に出向き、スリーブを購入し、メンバーの使っていない遊戯王カードを拝借し、スリーブに印刷した紙ともに差し込んで行った。

そして完成したものがこちら!

試作品1号と比べたら結構クオリティは上がったのではないだろうか。
僕たちがなぜ試作品2号を丁寧に作ったのかというと…


身内以外の人たちにもテストプレイに参加して欲しかったから。


これまではボドゲ慣れした仲のいいメンバーとやっていたので、多少雑でもなんとかなっていた。

ただ、それだけでは新しい意見は出ないし、ボードゲームにあまり慣れていない初心者も楽しめるのかを見たかった。


そのため、ある程度ちゃんとしたものを作っておきたかったのだ。

というところで、試作品2号が完成し、ついにテストプレイも次の段階に移っていった。



いきなり知らない人のテストプレイ会に参加したり、ネットで募集をかけるのはハードルが高かったので、僕たちは普段ボードゲームをしない友達に声をかけることにした。


「ねぇ!◯日暇?あそぼ!!」


というLINEを僕は30人くらいに片っ端から送っていった。

後から友達に言われたことだが…


「いきなり連絡来た時は、なんか怪しい勧誘を受けるのかと思ったよ。」


とのこと。


しばらく連絡とっていない人への急な連絡は丁寧に説明しなければいけないと、僕はひとつ学んだのだった笑



そして声をかけていった結果、僕の友達が4人、メンバーの友達が1人と計5人の友達が集まった。

1週間前の急な連絡だったにも関わらず、ありがたい限りだ…。


僕は急いで空いているレンタルスペースを探し、参加者に詳細の連絡を送っていった。


しかし…

ここから雲行きが一気に怪しくなる。



久々に会う友達もいて、僕はテストプレイのワクワクと、単純に友達と会える喜びで舞い上がっていたのだが…

テストプレイ4日前に1名から


「ごめん…コロナかかった…」


という連絡。

これについては全くもって仕方ないことだ。
お大事にしてほしい。



ただ、もう1名、実は最もテストプレイ会を楽しみしてくれていた、ボードゲーム通の友達から…

LINEで一言。


「納得いかないから、やっぱり行くのやめる。」


………!?



LINEの会話ではボードゲーム談義に花を咲かせていたので、僕としては全くの想定外。

どういうことだ!?

何があったんだ。



これまでのトラブルは、僕の準備不足や、資金不足…
大変ではあるが前向きに捉えられるものだった。


しかし今回は違う。


舞い上がっていた僕の心は一気に混乱する。
何より仲のいい友達を怒らせた。



テストプレイ会の2日前のことだった。

窓の外は梅雨入りを予感させる、薄暗く分厚い雲が空にかかり始めていた。


※次の話はこちら!

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