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何も知らない素人が、全財産をボードゲームに突っ込むことになった、キッカケの話。

この note はタイトルの通り「ボドゲのことを全く知らなかった僕が、いきなり全財産をかけて、ボードゲームを作って売る」というアホな制作過程を、ほぼリアルタイムで書いていきます。

ボドゲマスターは子供を見守るような温かい目で、ボドゲに興味がないぞ!って人はポンコツアラサーのドキュメンタリーとして、そして僕と同じようなボドゲ初心者は、同じ失敗を繰り返さないための反面教師として見て頂けると嬉しいです。

ーーーーーー

「な、ゲーム持ってきたから遊ぼうぜ」


「ゲーム?」

脈絡のない友達の提案に、頭が回っていない僕はポカンとしてしまった。

今は僕の家で会社の同期4人が宅飲みしてるわけだが、人の家に来るのにこいつはゲーム機を持参したのだろうか?

そう思っていると、友達がカバンから取り出したのは「犯人は踊る」と書かれた小さなカードゲームだった。

「これ面白いから!」

そう言って、タコみたいに真っ赤な顔をした友達は、上機嫌にみんなにカードを配り始める。

僕はゲームと言われるとDSやWiiを思い浮かべるし、カードゲームと言われれば遊戯王とかデュエル・マスターズしか知らない。

さらにいえば、そう言ったカードゲームは少年時代に全くといっていい程やってこなかった。


なのでこの時の僕は「UNOみたいな感じかな…?子供が遊ぶんもんじゃないの?」とか考えつつ、まぁ気持ちよく酔ってるから片手間にやろっかなーと思って流れに身を任せていた。…のだが…


10分も経たないうちに同期4人のテンションが変わることになる。


「待って待って、もっかい!!」
「はぁーー!?お前が犯人かよーーー!!」


友達の思惑通り、同期4人は一瞬でこのゲームに熱中していた。


知らなかったのだ。

ボードゲームというのはこんなにも面白くて、かつテレビゲームとは違い、適度な余白がある分、会話も加速させる。

「子供がやるもの」なんてイメージは払拭されて、むしろ大人になったからこそ楽しめるものだと思った。

僕たちはその日朝までお酒を飲みながら、延々と「犯人は踊る」をプレイし続けていたのだった。

これが僕が最初にボドゲに触れた日だ。そんなこの日のことは今でも鮮明に…鮮明に…覚えていない笑

お酒のせいで記憶は曖昧だが、ただ、ボードゲームというものがあまりにも面白かったことだけが記憶に残っていた。


それ以降は仕事に忙殺されて日々が過ぎていくのだが…
僕の中でボドゲの熱だけが残り続けていた。



そして数年後、会社を変えて少し余裕が出た僕は、前の同期とは別の友達と飲んでいた時に

「な!ボドゲ作りたくない!?」

と、今度は友達を誘う側になっていた。

しかも「遊ぼう」ではなく「作ろう」という、段階を3つくらい飛ばしたお誘いをした。


友達は「ボードゲームって…人生ゲームしか知らないけど…?」と戸惑っていたが…

なるほど、当時の僕もこんな感じだったなーと懐かしく思いながら、安心させるために「オレだってUNOとババ抜きくらいしか知らないよ!」と優しい嘘をついてあげた。

どうだ。安心したか。 
…どうやら不安が増したらしい。人を誘うというのは中々に難しいものだなぁ。


その時は一度は断られたものの、そんなことは気にせずに「な!ボドゲ作りたくない!?」と友達と飲むたびに誘い続けた。

繰り返す同じ光景に「ループしてる!?」と友達は恐怖していただろうが、「Yse」が出るまで僕はお構いなしだ。

結果、根負けした友達は苦笑いしながら「じゃあやるか…!」と腹を決め、記念すべきボドゲ制作メンバーの2人目ができた。


そして出来上がったコンビはド素人が2人。2人合わせても1人分にも満たないメンバー構成だ。

そのため僕は引き続き何人にも勧誘活動をしては断れるという日々を繰り返していった。


ある日いつもの飲み仲間のひとりが「おー、俺もボドゲ好きでいくか持ってるよ」というやつがいたので、僕は獲物を見つけた肉食獣のように目を輝かせ「一緒にボドゲ作ろう!!」と猛アピールを開始した。

案の定その子にも「仕事忙しくて…」と断られるわけだが…
その後の過程を割愛していいくらい2人目と同じ流れで、結果一緒にやることになった。

2人目の友達の呆れ顔が視界の端に映っていたが、見えないふりをしていた。

…根気って大事だね。笑


そしてド素人2人とボドゲが好きな素人の計3人でボドゲ作りが始まったのだ。



…そう。始まってしまったのだ。

何も知らないド素人が「やってやるぜ!!」と勇者モードに入っている状態というのはとても危なっかしく、


僕の「手持ちの全財産をボドゲにオールインし、口座残高が底をつく」という瞬間までのカウントダウンが始まったのだった…。



……勘弁して(泣)

※次の話はこちら!!


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