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まだ少しかかるかな。

 今度はLGBT保護法案の声が上がってる。

 法律で道筋をつくるーー世の中生きやすくするための権利の主張は、荊の陰口と突き刺す視線をはじくため。

 一部の人を追い込んだ社会は、ことLGBTとの間に線を引いたのは、ほかならぬ結婚制度という法律だから憎っくき仇といえるのに、彼ら彼女らはその土俵で勝負を挑んだ。

 仮に結婚制度がなかったら、人はもっと自由に恋をして、心を傷めることなくいろんなところでトーン違いのカップルが生まれていたかもしれない。カップルとは限らなかったかもしれない。早熟の若手も挙手制のもと参加していたかもしれない。

 アンモラルを夢見ているわけではない。

 精神の肥沃を招くモラルを説く前に、法律で縛りつけることを選んだ先に、豊かさが待っているとは思えないだけだ。
 膨らみ続ける欲望に漬物石を重ねていくような行為は、圧縮で爆発するディーゼルエンジンを想起させる。欲求は抑え込まれるほど、発火しやすくなるものなのだ。

 だけど、モラルの醸成は、自然派生的に起こるほど社会は熟成していない。認めることをしてこなかった社会は、まだまだ否定することからしか自己肯定できない段階にいる。

 肯定から入れるようになるまで、あといかほど人は進化しなければならないだろう。100年かかるか、1000年かかるか。

 人類がひと皮むけるまで、もうしばらく様子見といきましょか。

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