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視覚に囁く『小ご絵』

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いつも大きくて立派な扉ばかり見せられてきたように思う。 深く考えることなく、大きくて立派な扉ばかり追いかけてきたように思う。 だけどいつもうまく開けられるわけじゃない。 ある…
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#創作

夜の作戦会議。

 巷の書店は本が売れないと嘆き、多くは明るくない未来に歴史のページを閉じていくけれど、消…

揺らぐ時間。

 相手の顔色をうかがいつつ、無理に話をする必要のない揺らぐ時間が好き、と彼女は常連と思し…

売れた本が書店から消える日。

「本は買いますが、しばらくここに置いておいていただけませんか」とその学生は言った。家に持…

それでいいの?

「またしても談合が候補者を当選させる裏事情が暴露されて、『清き一票』がカモフラージュにす…

止まり木老人のチューハイ・ジョッキ。

 隣の老人は、小学校の教諭をしていたんですよ、とチューハイのジョッキを宙に止めたまま愉快…

飲む理由それぞれ。

 噂には聞いていたけど、本当に最近の人たちは飲まなくなった。あれだけ飲んでたテレビの裏方…

命あればこそ。

 人生、いいことばかりだとは限らない。  だからといって、悪いことに満ちているわけでもない。    いいことより悪いことのほうが記憶に残りがちだけど、これから起こるいいこと悪いことは、あと何回経験できるだろう。    悪いことは、あとになって笑い飛ばせるものもあるし、悔恨が尾を引くものもある。  それでも、すべてが生み出された我が子のようなもん。どこを終点に据えるかは思案のしどころだが、見えない終わりに向けて仮想のカウントダウンをしていくと、どちらも愛おしく思えてくる。

夏を追う。

 いよいよ順番がまわってきた。部署の中で誰よりも遅くとった夏休み。あえて安くなる時期まで…

休日にしなけりゃならんこと。

 休日には、つい、目覚めと同時に翌日の登校を考える癖がついていた。ずっと月ー土で授業をや…

何を刻む?

 前日の記憶を完璧にたどれない。一昨日のこととなるとなおさらだ。遠い過去のディズニーラン…

走る。

 単位をひとつでも落とすと、資格はもらえない。だから大半の生徒は取りこぼしのないよう全力…

8月15日に考えたこと。〜自由は飼われている〜

 揺るぎようのない体制の上に柔らかく分厚いクッション材を敷きつめ、その上にそっと置かれた…

8月12日、アメ横日記。

 講義合間の短い盆休みを利用して、文字盤の擦り切れ激しく機能的にもくたびれ感が出てきた特…

頭ではわかっちゃいるんだよ。

 酢豚のピーマンをおかずの仲間に入れてあげなきゃならなことくらい。豚汁のニンジンだって、毎回残すことに少なからず罪悪感を抱いている。少数派への気遣いは欠かさないようにしいているつもりなんだけど。  それにしても、だ。君の場合、自助努力が少し足りないように思う。健康増進は必須。少なくとも日々のストレッチを怠っちゃあいけないんじゃないかい? 動かなすぎ。   体の硬い猫「つまりなにかい? 人間は猫のマイノリティを受け入れられないっていうことなのかい?」    主義主張のないマイノ