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視覚に囁く『小ご絵』

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いつも大きくて立派な扉ばかり見せられてきたように思う。 深く考えることなく、大きくて立派な扉ばかり追いかけてきたように思う。 だけどいつもうまく開けられるわけじゃない。 ある… もっと読む
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2021年1月の記事一覧

色彩の星に生きる。

いろんな動物がいて、いろんな色をもっている。 それは手放しで認められるのに。 いろんな人…

許容範囲。

均衡が保てる距離というものがある。 離れるとつまらないのに、近づきすぎると息がつまる。そ…

息を飲む。

「夢を見た」というナレーションで始まる黒澤明監督のオムニバス映画『夢』。 その一編「トン…

告白。

少し前なら、禁断の恋と言われただろう。 でも、好きになったら止まらなくなった。 こんなじ…

ふたり。

好きな人といて幸せなはずなのに、不安になることがある。 「こんなに幸せでいいのかしら?」 …

焦燥戦。

ひたすら待っている。 目を潤ませて。 でも、自分からその步を踏み出すことはない。 焦燥戦…

快眠。

夜という布団を蹴飛ばし切ると、朝。 太陽が夜を押しのけて顔を出す。 バトンタッチがうまくいくと、気持ちいい。 もちろんうまくいかないことだってあるさ。 人生、いろいろあるからね。 でもさ、考えてもみてごらんよ。 気持ちいいって気持ちはさ、気持ち悪さを感じるから生まれるんだよ。 毎日が単調でおんなじことを繰り返してたら、いいも悪いもわからなくなる。 「よく眠れた!」の裏っかわには「よく眠れなかった」があるものさ。 人生、いつだって未知数だ。 今日の眠りは? 期待も

時間の道。

人の営みが築き上げた街には、時間の道がつづられている。 その道はビートルズが世に送り出し…

ほどよい近さ。

It is social distancing ーー 継続中。 相手との間に距離を置くことに慣れてくると、じぶん…

猫はゴジラ顔。

猫を飼っているわけではないが、ごく最近、好きになった。 甘えられて、その懐かれ方にしてや…

猫の手。

猫の手が邪魔をする。 文字を打ち込むのにカチャカチャやってると[ぺし]。 猫の手が出てく…

闇夜のブラックホール。

さしもの闇夜のカラスでさえ月明かりにはボウとその姿をあぶり出されるが、そいつだけは、同じ…

夢の大きさ。

「寝る間も惜しんで」という表現があるけれど、それは人間にしかあてはまらないみたい。キミは…

大人猫とこどもびと。

そういえば「子ども大人」という言葉を聞かなくなって久しい。 定義は、中身が大人になりきれていない大人。幼さをたぶんに残す人を指し、どちらかといえば揶揄的に使われていた。 コンラット・ローレンツによれば「幼さ」は庇護したいという本能を喚起し、人でも動物でも赤ちゃんがその対象となるそうな。 「守ってあげたい」気持ちを巧みに引き出すオーラは「ベビースキーマ」と呼ばれる。 たいがいの生き物は大人になるにつれベビースキーマをなくしていく。猫がいつまでたっても「かわいい」と思われるの