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「まだまだ人生長いんだよ」夫の言葉に救われた日

現在4歳と1歳の子育て中で、専業主婦をしています。

最近では出産後に育休を取って子供が1歳になる頃に復職することが、選択肢として当たり前になりつつありますよね。

私の場合、出産前は小さなクリニックで医療事務をしていたのですが、人員の確保が難しいため産休・育休の取得が叶わず、出産を機に退職しました。

もともと子供を早いうちから”保育”という環境に預けるよりも、自分たちでできる限り成長を見届けたいと思っていたので、退職時にはあまり不安はありませんでした。

しかし、周りにいた育児仲間がどんどん育休を終えて職場に戻っていき、支援センターや児童館に通う中でキラキラしたママたちの姿ばかりが目に入るようになりました。

私は、お金を稼いでいなくて支えてもらっているのだから

・美容室に行く回数を減らさなきゃ
・洋服は子供に汚されるし最低限で着まわさなきゃ
・スーパーでは安いものを買って節約しなきゃ
・料理、洗濯、掃除はすべて完璧にやらなきゃ

と思いながら我慢して生活しているのに、何で彼女たちは雑誌から出てきたみたいな身なりをしているんだろう。
小さい子供がいるのに何で自分のことに手をかけられるんだろうと比較しては落ち込むようになりました。

その後2人目を出産し、そろそろ仕事を始めようと思い求人を調べるのですが、子育て中でブランク有り、しかもこれといったスキルや資格を持ち合わせていない自分に、自由に選択できるほど多くの仕事はありませんでした。

求人票を見ていると「35歳まで」という募集が意外と多いことも気になりました。アラサーで再就職を考えたとき

「これが最後の選択になるかも」
「これで私の人生が決まってしまうかも」

焦りながら調べるも、正社員でフルタイムでは保育園のお迎えに間に合わない。
夫にそのことを相談したとき、

「そうだね~。フルタイムだとお迎えは厳しいんじゃない?」

と言われ、どうして自分だけこんなに悩まなきゃいけないの!と焦りからイライラしていた私は、

「あなたがお迎えに行くという選択肢は無いんだね!」

と心無い一言を言ってしまいました。
それに対して夫は

「……俺がお迎えに行くとしたら仕事を辞めないといけないね」

と、少し悲しそうな苦笑いで言いました。

夫は子供のころからの夢だったという仕事をしています。その仕事をしている限り、どんなに頑張ってもお迎えの時間には到底間に合いません。

「お迎えに行って」ということは、夫にとって天職のような仕事を「辞めて」と言っているようなものでした。

夫の夢だった仕事を辞めさせるわけにはいかない。その仕事をしている夫を尊敬しているし応援してきたのに、そんなことを言わせてしまうなんて……

でも、じゃあ私はどうすればいいんだと思っていると、夫は言いました。

まだまだ人生は長いんだよ」

「そんな一瞬で人生なんて決まるわけないじゃん。焦って一生の仕事を見つけなくても、今は無理なくできるを仕事をして、子供がもう少し大きくなってからまた一緒に考えればいいじゃん。

お金が今すぐ無くなる程厳しいの?そうじゃないなら焦る必要は無いんじゃないかな。俺も節約とか協力するからなんとかなるよ」

「むしろ、好きなことを始めるチャンスじゃない?

大好きな雑貨屋さんとかパン屋さんとかカフェでパートをするとか、雰囲気合ってていいと思うけどな〜」

これを聞いた瞬間、私の緊張は解け、涙が流れてきました。

なんて優しい人と結婚したんだろう。
冷静な今ならわかる。焦ってフルタイムで仕事を始めても、キャパの少ない私はすぐにいっぱいいっぱいになってしまう。

忙しくて生活をするのが精いっぱい

家族にきつく当たる

それを後悔する

そんな負のループに突入すること間違いなしでしす。お金は確かに必要だけど、それ以上に大切なものを失うところでした。

子供が小さいうちは手がかかり、何もできない時間が永遠と続くんじゃないかと思うけど、実際にはあと数年で抱っこすらできなくなってしまう。

子供や夫、家族との大切な時間を守るために、私は私のペースで仕事をしようと思えた日でした。





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