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今の友だちと出会えてよかった

不登校の父をやっている「こうだ」が、不登校の親・子の話をじっくり聞いていく連載の第6回です。
今回は、当会のスマキャンや子ども会に参加してくれているY君に話を聞きました。
気づけば3時間半も話をして、楽しい時間でした。
その一部を記事にしました。

■ 今回話を聞いた方
Yさん(小6男子)
・小学3年生ごろから不登校
・当会のスマキャンや子ども会によく参加してくれています。最初は緊張しながら様子見していましたが、気を許せる環境と人だと判断してくれたのか、今では最高の笑顔で過ごしてくれています。
・無邪気で話好きの子ですが、時折、妙に達観した発言をするのが面白い子です。

喋り方が落ち着いている先生には、思っていることを言える

こうだ:
ここまで話聞いて思ったけど、Yくんは公正でないことをしっかり理解して、それを言葉にする力があるね。
すごくいいと思うよ。
流されてしまう人も多いと思うけど、流されないことは素晴らしいよ。
そのスタンスを今後も持ち続けたらいいと俺は思うよ。

Yくん:
うん。

こうだ:
Yくんにとって、良い先生ってどんな先生?

Yくん:
黒板使って勉強教えてくれた先生は、良い先生だった。
勉強教えてくれるし、僕の質問にも答えてくれるし。

あと、その先生は喋り方が落ち着いてる。
安心感があって、思っていることを言える。

こうだ:
それはいいね。

Yくん:
話し方って大切だよね。

こうだ:
なるほどね。

Yくん:
苦手な先生はさ、すごく早口で、何言ってるか分からないんだよ。
で、僕もなかなか質問したくてもできる雰囲気じゃないし。
話しにくいように結界張っているような感じがする。

でもその良い先生の方は、話し方が落ち着いてるし、やさしい。
ノリも良いし、遊べるし。
完璧!

こうだ:
いいね!

今の友だちと出会えてよかった

こうだ
ところでYくんは、スマキャンやお茶っこ子ども会に来てくれてるけど、どう?
楽しそうに過ごしてくれてるなぁと思ってるんだけど。

Yくん
すごく居心地がいい。
ただ居るだけで楽しい。
何というか、空気が良いんだよね。
気分よく過ごせる。

こうだ
おぉ、それは嬉しい!

Yくん
来ている子どもがみんな、自分を大切にしているから良いんだと思う。
それでいて、他の人との距離感も良いというか。
みんながその空気を大事にしている気がする。

こうだ
うんうん、そうだね。

Yくん
本当に良い子たちばかり。
良かった。出会えて。

何だか、すべてが違うなって思う。
スマキャンや子ども会の友だちと遊ぶと、何でこの子たちが不登校?って考えちゃう。
たぶん大人すぎて、色々分かりすぎちゃうんじゃないかなとか思う。

ありのままで居るだけ。それを個性とも思っていない。

Yくん:
スマキャンや子ども会の友だちは、ありのままでいるのが良い。
それを個性とも思ってないというか。
ただそのままで居るだけ。

そこがすごいと思う。

こうだ:
うんうん。

Yくん:
僕はこれまで今まで自分を出せなかったんだけど、最近は出せるようになった。
学校の友だちとも、ふざけるようになったりとか。
それまでは、あまり喋らない感じだったから。

こうだ:
いいね!最高じゃん。成長だ。

Yくん:
こういう、自然体で居られる場所を、いっぱい作ってほしいと思うよ。
最近、そういう子どものための居場所がさ、開発とかによって無くなっていっているわけ。

こうだ:
ほう(笑)。

Yくん:
森が崩され、川がなくなり、子どもが解放される場所が無いのよ。
公園とかはあるけどさ、それは公園っていう指定された範囲の中で、管理されてる場所じゃん。
そこではのびのびと遊べないわけ。

こうだ:
うんうん(笑)。
いいね、俺、そういう話好きだよ。

自然の遊び場が一番学びになる

Yくん:
群馬かどこかで、そういうのを大切にしてる地域があるのよ。
自然の中に、危険だけどその分学びがあるような遊び場がまだ残ってて。
で、政治のほうでも、子どもの医療費を無料にして、とにかく子供を優先した街を作ってる。
そういうところがどんどん増えて欲しいよ。

こうだ:
なるほどね。
子どもにしっかり投資するというのは、将来のために一番大事だと俺も思うよ。

Yくん
子どものうちしか、出来ないから。
大人になってから、もっと広い所で遊びたいとか思ってもさ、もう体力ないから、諦めざるを得ないでしょ。
やっぱ子どものうちにできることは、子どものうちにやらないとダメだね

こうだ:
そうだね笑
子供のうちに自然の中で過ごすことで、確実に感性は磨かれると思うし、俺もすごく大事だと思うよ。

2,3年経ったら、また話聞かせてね

こうだ:
Yくん、やっぱ面白いわ。

Yくん:
最初にこうださんが言った通り、僕はたぶん中学になったら、今と全然違う感じになると思う。

こうだ:
うんうん。

Yくん:
中学になったら、落ち着いてくると思う。
で、高校になったらイキり出すでしょ。
で、大学くらいになったら、それが恥ずかしくなって後悔する。

こうだ:
そう(笑)。

Yくん:
そのあとは結婚するかしないかが分かれ道になるね。
結婚する人はだれかと一緒に居ることが好きなんだろうね。
結婚しない人は一人が好き。で、自分の好きなことにお金を使いまくる。
それもいいだろうけど、孤独だろうね。
そうしたら、分かち合う友人がいるといいよね。

こうだ:
何の話(笑)。

Yくん:
結婚したら離婚するかしないかが分かれ道になるね。
離婚しなかったら、子どもが巣立った後、寂しいだろうね。
離婚するとしたら、少し悲しいけど、次は再婚するかしないかが、次の分岐点だね。
一度再婚したら、たぶん何回も結婚と離婚を繰り返すでしょう。
再婚しなければ、そのまま孤独に寂しく死ぬ、と。

こうだ:
何の話してんのさっきから(笑)。
いやでも、Y先生。
私は結婚してるんですが、一人で居るのが大好きです。
どうしたらいいでしょうか。

Yくん:
それなら、月に一回、週に一回でも、一人でカフェに行ったりとかさ、
一人の時間を作ったらいいんじゃない?

こうだ:
おお、それはまさに私が今まさに実践している、
夫婦生活の工夫そのものです・・・!
でも、週に1回じゃ足りないときがありまして・・・。

Yくん:
それはダメだね。

こうだ:
す、すみませんでした(笑)。

それじゃ、今日はありがとう。楽しかったよ。
またスマキャンで会おう。
2,3年経ったら、またじっくり話聞かせてよ。

Yくん:
OK。じゃあね!

こうだ:
楽しみにしてるね。

(終)

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大人たちから変わろうの会は、不登校や学校への行き渋りのお子さんを持つ親たちの会です。
千葉県我孫子市を中心に活動をしています。

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https://otokawakai.amebaownd.com/
活動内容

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