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第49回全日本中学校陸上競技選手権大会

本日、令和4年8月18日(木曜日)、福島県で『第49回全日本中学校陸上競技選手権大会』が開幕しました。

各都道府県で指定された僅か2つ大会で、『参加標準記録』を突破しなければ出場できない全国大会です。

特に短距離種目や走り幅跳び等は、追い風参考記録(追い風2.1m以上での記録)では出場資格を得ることができないので、各都道府県大会の天候が味方してくれないと出場することができない厳しい出場条件です。

さらに厳しいのが、以前は個人種目は2種目まで出場できていましたが、昨今の世情もあり、前回大会から(→違っていたら申し訳ありません(;^_^A)個人種目は1種目のみの出場となったほか、日程短縮のため、『準決勝』がなくなり、『予選』の記録上位8名の選手が『A決勝』に、9位~16位の選手が『B決勝』に進む方式も採用されています。

このことにより、リレー種目以外での2冠達成はできなくなったほか、短距離種目は『予選』の風の影響で上位候補の選手が『B決勝』に回ってしまったり、個人で2種目以上『参加標準記録』を突破している場合、出場する種目の選択することになり、その種目の選手層に偏りが出たりする等、出場する選手にとって非常に厳しい大会となりました。

そんな大会の初日に私が注目していたのが、『女子800m』の『予選』。

大会前の地区大会で、日本中学歴代12位となる『2分9秒47』の記録をマークしている『ドルーリー朱瑛里』選手(岡山県・津山鶴山中3年)と、『参加標準記録』突破指定大会でのランキング1位となる『2分10秒98』の記録をマークしている『野口紗喜音』選手(鹿児島県・東谷山中3年)の激突を期待していましたが、ドルーリー選手は『女子1500m』を選択したようで、今大会での直接対決はおあずけとなりました。

野口選手は、予選最終組の7組目に出場。
この種目は『準決勝』が廃止された種目で、『着順』ではなく『記録』の上位8人が『A決勝』に進むことになるので、予選通過ラインが分かっている最終組に入れたことは優位に働いたとは思いますが、『2分13秒05』の1着で予選全体の2番目のタイムで明日の決勝進出を決めました。

予選トップ通過は、3組1着の『久保凛』選手(和歌山県・潮岬中3年)で、『2分11秒79』(←おそらく自己ベスト)の好タイム。
予選の前半の組での出走だったので、ある程度全力に近い走りをしないといけなかったのもあるかもしれませんが、同組2着の選手を6秒近く引き離す圧倒的な走りでした。

『A決勝』に進んだ予選8番目のタイムが『2分14秒79』で、『B決勝』に回ることになった予選9番目のタイムが『2分14秒80』とその差は僅か『0秒01』!!
9番目の選手は『予選』の1組目2着でしたが、最終7組目がスタートラインについた時点では7番目の記録で『A決勝』進出が見えていただけに、とても悔しい『0秒01』差だったと思います。
この悔しさを明日の『B決勝』で爆発させてほしいですね。

そんな混戦を制して『A決勝』に進出した選手は、3年生7名と2年生1名。
資格記録トップの野口選手がどのようなレース展開に持ち込むのか楽しみですが、『2分12秒』前後のベストを持つ選手が揃っており、誰がレースを制してもおかしくない更なる混戦が予想されます。
唯一2年生で『A決勝』に残った『橘のん』選手(鹿児島県・舞鶴中2年/予選2組2着)が上級生相手にどのようなレースをするのかも注目です。

この他にも『男子3000m』で、中学日本新記録をマークしている地元・福島県の『増子陽太』選手(鏡石中3年)と『菅野元太』選手(山形県・山形第十中3年)も順当に明日の決勝に進出しており、地区大会に続いてハイレベルな優勝争いが繰り広げられそうで楽しみです。