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ドロップスの音

小さい頃は、
当たり前のように家にあった
ドロップスの缶

蓋に貼られた金色のシールをはがす

缶を振って、蓋を開けて
何が出てくるか繰り返し楽しめる

カラン、カラン
缶に響く音が好き

黄色のパインは甘酸っぱい

赤のいちごは夏祭りの味

水色はなんの味が分からない

薄いピンクはリンゴジュースの味

透明のレモンが甘酸っぱい

レモンと思って口に入れたら
真っ白なハッカ
スーッと鼻に抜ける味に目をぱちぱち

緑のメロンが出てきた!
大好きなメロンソーダのような味

時にはおみくじのように
当たり外れを決めて
缶を振ったこともあった

カラン、カランと音がしなくなると
なんだか少し寂しい気持ちになった

大きくなっても、ドロップスをみかけると
幼稚園の頃に歌った「昔なきむし神様が〜」
という歌が流れはじめる

思えば、母や祖母を待つ車の中で
ドロップスの缶を振っていた気がする

夏は飴が溶けて、なかなか振れないことも

指を使って少し離す
そんなことをしていた気がする

懐かしい、遠い日の記憶と
あの宝石のようなドロップスは繋がっている



ともかさんとみなさんの、
お菓子の物語へ参加させていただきます。感謝🍬
https://note.com/mokasanhamamatsu/n/n605cc6c7697f?sub_rt=share_pw