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いろいろ違うけどなんか同じ、という世界観。

Netflix氏のススメで見始めたタイのドラマ「運命のふたり」。いい!! 今までタイの映画は見たことがあったけど、ドラマは初めて。まさかこんなにハマるなんて、じぶんでも驚き。

いやもう、伝統的な民族衣装を着た登場人物はみな、ため息がでるほど美しいし、お寺の装飾、市場で売られている商品のリアルさ、使用人が2~30人いる貴族の家の建築美など、ドラマのセットや小物がほんっとゴージャス。これらの衣装や建造物はすべて史実にもとづいて作られているそうで、これまたすごい。

ドラマの舞台は、さかのぼること370年ほど前。アユタヤ朝ナラヤ王時代の華やかな貴族の世界。そこに、現代に生きる考古学者の卵であるゲトランの魂が、お嬢さまガラケーの体にのり移って訪れた、というストーリー。

もともとのガラケーは、外見はとっても美しいのだけど、使用人は殴るし、許嫁のお母さんには口ごたえしまくりだし、お寺参りは無視、といった具合に、とんでもなく性格が悪い。そのため、かなりの嫌われもの。

ところが、ゲトランが体に入ったあとのガラケーは、ときおり変な言葉(つまりは現代語)を話し、文化や風習を知らない(時代が違うので)変人ではあるけど、使用人へのフラットな心づかいや料理を披露するなどして、周りの人の心をだんだん変化させていく。そして、もうひとりの主役である許婚テートも次第に彼女に惹かれていく、というロマンチック・コメディだ。


今のわたし、頭のなかの8割が「運命のふたり」という“ドはまり”状態なので、好きなところを語り始めたらキリがないのけど、そうですね、たとえば、こんなところがわたしの萌えポイント。

テートの表情が好き。苦々しい表情を見せたり、怪訝な顔をしたり、知らんぷりしたり。そうかと思うと、やさしく見つめたり、ときおり口説いたり。そういうさまざまに変わる表情がいい。これがギャップ萌えというものなのかしらん。いろんな顔がある人に魅せられるんだな~。また、恋愛への考え方や態度は現代の日本と違うけど、きっと人が人に恋する気持ちは同じだったんだな、とアユタヤ朝時代の人たちにがぜん親近感。

ガラケーの海老料理をみんながおいしそうに食べているシーンが好き。最初はあやしそうに見ていたテートのお母さんが、おそるおそる食べみると、表情がころっと変わり、夢中で食べ続け、最後の一尾もさっと自分の皿に取るというところがかわいい。370年の時間の隔たりを料理がつないだんだね。

あと、市場でお酒を飲んで帰ってくるテートが、いつも船で座ったまま寝ているのも好き。このシーン、日本で飲んだ帰りの電車でうたたね寝するわたしと同じじゃん。今も昔も変わらないんだなぁ。

と、あらためて、わたしの好きなところを見直してみると、
どのシーンも、時代や国や言葉が違うドラマの世界のなかで、わたしと同じ共通点を見つけて楽しんでいることに気づいた。

そうか、わたしは
 “いろいろ違うけど、なんか同じ”
という世界観が好きなんだね。

なお、このドラマ、主役のガラケー以外は実在したとされる人物だそうで、タイの歴史を学ぶこともできる。アユタヤ朝の繁栄期を築いたといわれるナライ王。東インド会社やフランスとの関係。また、お坊さんへの托鉢やお供え用のハスのつぼみの美しい細工。美しい肌にするために軽石でこするという昔の美容法や傷を治すためのハーブ薬なども出てきて、とても興味深い。

ちなみに、原題は「บุพเพสันนิวา(ブッペー・サン・ニワート)」。2019年の国際ドラマフェスティバル in Tokyoにて海外ドラマ特別賞を受賞した作品で、タイで大ヒットした作品だそうだ。

Netflix氏、すすめてくれてありがとう!

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友人からいただいたタイみやげ。タイ味のふりかけらしい。もったいなくて保管していたけど、運命のふたり最高!ということで、今夜食べてみようかな。

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