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絵本は思いを言葉にして届けるサポーター

大切な人の節目に私は絵本を欠かせない


私にとって絵本は自筆のメッセージで相手に言葉を届けるための、大切なサポーターだから

今回は母の仕事復帰にあたり、ある絵本と共に家族で応援の言葉を贈った。

父が亡くなり8ヶ月半、母が「明日生きることを考え、生きようと思えた」と話せた。父が亡くなる直前からここまで短いようで長い日々だった。

本人にどこまでの本気があったかはわからないが、実家の扉を開けるたび、最悪の事態を考え足を踏み入れていた。
他人に言われて動いた時点で他責になり、続けられず、自己嫌悪になり、さらに深い穴に潜り込むのは人間の性。
だから無理やり外の世界には出さず、とりあえずの生存確認を毎日行なっていた。

どこまでいっても自分で決めないと、自分の本来持つ底力を出して突き進めないことはよくわかっていた。

最初の頃は言い合いも喧嘩もした。でも最愛の人を突然亡くし、どん底にまで落ちた母の精神を救い上げられるのは母自身でしかない。当事者以外の周りは「待つ」ことが仕事であり、待つには体力、気力、余裕が必要だ。

私の行動を見守り一緒に支え、待ち続けてくれた旦那さんや子どもたち、家にいるばかりでは気も滅入るよねと、自宅に母を呼び、泊まらせて気持ちが切り替わるように働きかけてくれた弟家族、他にも親族みんなが暖かく支えてくれ、大きな家族で一緒に這い上がった、深い深い谷底だった。

きっと父が自分亡き後に与えてきた試練であり、父が繋いできた家族の大きさを伝えたのだろう。

家族は一朝一夕にはできない、いろんな試練を乗りこえ支え合うことで生まれていく。その時に必要なのは行動だけでも言葉だけでもなく2つのバランス。
でも日本人が忘れやすいのは相手を思う言葉を言葉にして届けること。
思っているだけではく、思いを言葉にしなければ相手には届かない。
察してなんて甘いことを言って、いい結果を迎えることは中々希少だ。

だから私は誰でも、手に取り読め、絵で感じ、思いも言葉も届けられる絵本にサポートしてもらい、大切な人に思いも言葉も届ける。

お母さん、おめでとう。新しい道を楽しんでね。
どんな時もあなたには強力な家族がついているから安心して進んで!の思いをのせ届けるため、今回はこちらの絵本にサポートいただいた。

くまとやまねこ

ある日突然大好きな友達を亡くしたくま。
その悲しみは誰にも変わることのできないもの。その悲しみを自身で乗り越えたくまに訪れた新しい出会いと大好きな友達との思い出と出発。

モノトーンで酒井駒子さんのあたたかいタッチで描かれる絵と共に、大切な人の「死」を受け入れ明日を生きていく者の物語をゆっくりと味わえる絵本。

最愛の人を亡くし、なにかをきっかけに動き出そうとする人や自分自身の心強い味方になってくれる一冊。

ぜひ一度手に取りこの美しい絵本の世界を堪能してください。

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