「世界で一番優しいお母さんへ」【母の日/母への感謝の手紙】
伝えたくても伝えられない想いがある。
オトシネマでは、大切な人に向けて書かれた実際のお手紙をAI音声合成技術(全文機械による読み上げ)で代読する「AIボイスレター」を配信しております。
さて、5月8日(日)は「母の日」という事で、今週一週間は、お母様に向けて綴られたお手紙を代読する「Mother's Dayボイスレター」をお届けいたします。
「世界で一番優しいお母さんへ」
■お手紙送り主:松本大樹様(兵庫県・30代男性)
■朗読:アオキユミコ(AI声優)
(※以下Spotifyリンクよりお手紙読み上げ音声のご視聴が可能です)
世界で一番優しいお母さんへ
お母さん、元気ですか?
コロナ禍になってから、ろくに実家にも帰っていなくて、本当にごめんね。
今日は恥ずかしいけれど、折角の機会だから、自分も手紙を書く事にします。
お母さんは自分が知る限り、世界で最も優しい人間です。
人間だから、絶対嫌な事とかあるはずなのに、お母さんから人の悪口を聞いた覚えが一度もありません。
自分は、学生時代から体育会系の厳しいクラブ活動で育ち、就職してからも、長年ブラックな映像業界で、しごかれ続けながら働いてきました。
また独立してからも、零細企業の一匹狼として、日々吠えながら、毎日戦っています。
おそらくお母さんがここまで優しくなかったら、牙しか持たない完全に歪んだ人間になっていたと思います。
でも、今、いつも周りで支えてくれる仲間に恵まれたり、こうした手紙の事をやろうと思ったのも、お母さんのかけがえのない優しさを、少しは受け継いでいるからなんじゃないかと思います。
自分は本当に親不孝もので、結婚式の時も、家族皆で盛大に祝ってくれたにも関わらず、その後、奥さんと別れてしまいました。
離婚の時は、本当に辛かった。
自分は結婚したら、パートナーとは一生連れそうのが当たり前という気持ちだったし、お母さんを悲しませたくなかったから、ずっと黙っていたけれど、いよいよ本当にらちがあかなくなった時、お母さんに電話したよね。
あの時、お母さんは、「もう何も言わなくていいよ。よく頑張ったね。」と言ってくれた。
その瞬間、私はそれまで張り詰めていた魂が一気に解き放たれ、びっくりするくらい大泣きをしてしまいました。
説明しなくても、母親は息子の事を一番よくわかってくれている。
そう感じた瞬間でもありました。
それからも相変わらず、しくじりばかりの人生だけど、お母さんがたまに吹き出し付きで送ってくれる猫のおはぎの写真や、甥っ子の写真にいつも癒されているよ。
気づけばもう人生も折り返しの歳だけれど、お母さんがせっかくこの世に産んでくれた命、残りの人生、悔いがないよう精一杯生きていこうと思います。
今まで、失敗だらけで何の成果も残せてないからこそ、今後はもっともっと仕事して、少しは人の役に立ちたい。
そして、一生ものづくりを続けて、人に喜んでもらえるような作品を届け続けたいと思います。
お母さん、自分を産んでくれて、育ててくれて、ありがとう。
いつも温かく見守っていてくれて、本当にありがとう。
これかも、ずっとずっと長生きしてね。
(おわり)
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