舞台感想 ミュージカル ドリームガールズ
梅田芸術劇場で行われたブロードウェイミュージカル ドリームガールズの初日を観てまいりました。
素晴らしい!
特に「歌」のミュージカルがお好きな方には、おすすめです。
必見!です。
ドリームガールズは映画しか観ていないし、映画を観たのも随分前になります。舞台は初めてですし、最初から最後まで新作を見るような気分で楽しめました。
宝塚ご卒業後の望海風斗さんの公演はコンサート形式の「SPERO」と「Look at Me」を観ましたが、どちらも楽しかったです。
ただ、のぞ様も女優になっていくのだなあ……と少し淋しさを感じました。
私、男役の低音ののぞ様の歌が好きだったから……
でも、このミュージカルを観て、高音をのびやかに歌いこなすミュージカル俳優望海風斗の存在に、バンザイ!を叫びたくなりました。
いやあ、素晴らしい!
最初はどこか田舎っぽく、素朴で、自信なさげで謙虚、子供っぽさのあるディーナが、二幕では自信にあふれ、セクシーな大人の女性に変貌します。
歌だけではなく、役が成長していく様を丁寧に表現するのぞ様のディーナは素晴らしかったです。
そして、私の観た日のエフィは、村川絵梨さんでしたが、彼女も素晴らしい。パワフルな自分の歌に自信満々で傲慢にも思えるけれど、歌いだすと本当にパンチのきいた歌唱なので納得させられてしまう。
エフィの歌が素晴らしいから、真ん中でいられなくなり恋人まで失う彼女の悔しさに共感し、再起に感動することができます。
のぞ様も、こんなパンチのある歌声の共演者とお稽古していたら、本当に刺激を受けて宝塚時代とは違う引き出しがいっぱい増えるだろうなって感じました。
ストーリーもわかりやすいから、最後にザ・ドリームズは四人なんだといってエフィが現れて歌いだすと泣けてきちゃう。嗚咽!
本当に素晴らしい公演でした。
ディーナの成長物語でもあるこの作品ですが、バックグランドに流れるテーマは差別。
私のような日本人にはわからないような根深い黒人差別がついこの間まで存在したのだということが、感じられます。
以前「グリーンブック」という黒人ジャズピアニストの物語を映画で観た時も、こんな差別が存在するのだと驚いたことがあります。
どちらも1960年代の設定ですから、その頃の差別に黒人は苦しめられたのだろうと思います。
ドリームガールズでも、黒人の作った曲を白人が丸パクリするなんてことは当たり前のように行われていて悔しい思いをします。ホテルに出演するなんてありえない。でも、マネージャーのカーティスは強気です。認められるためには、曲をヒットさせるしかない。ヒットを飛ばすためにラジオのDJを抱え込み、賄賂を渡すことだってする。やり手のカーティスにとって、エフィやディーナを「愛する」ことは、商品としての彼女たちの価値を愛することになってしまったのでしょうね。
ドリームガールズが解散して、ディーナやエフィたちが自分の力で羽ばたいていくラストは、エンタメ業界を支配する男たちからの解放のようにも見えました。
全キャスト、歌が本当にお上手で、おまけに曲も良いですし、本当にゴキゲンな公演でした。
そして、初日はスペシャルカーテンコール!
キャスト全員で一曲歌って下さって、客席が一体となりました。
たまたまとったチケットが初日で、意識していなかったのでとっても嬉しかったです。
お得な価格で買える当日券もあるようです。
たとえば、ドリーメッツ割は3人以上で観れば、S席9000円、B席4000円!!
ピンク割はピンク色の小物とかアクセサリーとか服とか持って行けばS席が10000円になるようです。学生割ならS席8500円、B席3500円というお買い得価格!
ミュージカル好きで、チケット取っていないと言う方、絶対見るべきですよ! おすすめ!!!
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