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私は、こんな曲聞いてきた。(2000年代)

個人的には、2000年代は大学生〜社会人という、大人の階段をのぼっている時期だった。
この時期、洋楽にも徐々にハマり出してはいたのだけれど、一旦邦楽縛りであげていきたいと思う。
2000年代前半はカラオケに友達とよく行ってたので、そこから知っていった曲が多いかもしれない。

STARS 中島美嘉

平成13年。中島美嘉のデビュー曲。
こちら、まず曲が本当に良い。ほんのり70年代ソウル風味が感じられ、しかし非常にスムースな、心にスッと入ってくる曲。
中島美嘉の声の力も大きい。ちょっとハスキーで、少女とも少年ともつかない、中性的な歌声でピュアネスな魅力が半端ではなかった。

Stay Gold Steady & Co

平成13年。
Dragon AshのKJ、BOTS、RIP SLYMEのILMARI、スケボーキングのSHIGEOというラインナップで、ちょっとこれは聞かない訳にいかなかった。
硬いビートとアコースティックギターの響きが不思議と気だるく感じられ、時代の空気感に合っていた。
この時期、私は田舎の大学生で、クラブなどというものは周りにはなかったから、リアルにクラブミュージックに触れられる機会はなかった。ラジオと、カラオケと、CDショップの視聴機。そこからかっこいい音楽を探してた。きっとあの頃の私は、都会への拗らせた憧れをこの曲にぶつけていたんだと思う。

スガシカオ アシンメトリー

平成14年。
この時期、ブラックミュージックに興味を持ち始めていて、「どうやらファンクというジャンルがあるようだ。なるほど日本ではスガシカオがやっているらしい。」ということで彼の作る音楽に激ハマりし、アルバムを買い、ライブにも足を運んだ。
今聞いてもえげつなくかっこいい。何だこれ。
2000年代だよこれ、信じられますか。
今年のフジロックにスガシカオが出るというので、配信で見た。
「ファンクをやってきたけど、日本では全然流行らなかった」というMCを彼はしていたが、「いやいやいやいや、日本でこんなのやって売れたじゃないですか!」と一人で突っ込んでしまった。
スガシカオが日本の音楽シーンに与えた影響は大きいと思う。

miss you  m-flo loves melody. & 山本領平

平成15年。
社会人になり、仕事に忙殺され、音楽を堪能する暇も余裕もなかった私に、音楽の楽しさを再認識させてくれた。
勝手に体が動き出すんだよな、この曲。
久しぶりに聞いたけれど、2024年でも普通に通用するだろという楽曲の力を感じる。
振り返るに、m-floの音楽はどれも洗練されていて、最先端の音楽という共通認識があったし、至る所で聞いたと思う。あの頃、若かった私たちはカラオケで歌おうとした!そして息切れしてみんなで笑い合った。
今考えると、こんな難しい曲をカラオケで歌うなんて馬鹿げている。でもそれをさせてしまえたのは、ゴリゴリのダンスミュージックの中にしのばせた、m-floの時流へのキャッチーな目配りがあったからだと思う。
"loves"という言葉もうまかった。
"featuring ●●"や"with ●●"とか散々やり尽くされた後で、"m-flo featuring ●●"というのでなく、"loves"という概念を作ってしまったことで、 「ラブズってなに?」という引っかかりを作れたし、注目度を高められたのは間違いなくあると思う。
今となってはフィーチャリングで"loves"使っていいのって、m-floの専売特許では。

Baby Don't Cry  安室奈美恵

平成19年。
安室ちゃんのこの曲には本当に励まされた思い出・・・。
個人的には、2017年、安室ちゃんが最後に出演した紅白で歌って欲しかった1曲。
この曲あたりから以前の安室ちゃんは、玄人寄りのブラックミュージックに挑戦していて、私の印象では、この曲あたりからまたポップに戻ってきてくれた感じがして嬉しかった。
秋の公園を歩きながら、ロングコートを風に靡かせ歌う安室ちゃんのMVも、儚げで、綺麗で、美しかった。そして何より孤高で、かっこよかった。
もうYouTubeでは見れないし、サブスクからも引き上げてしまったのはあまりにも有名で、どうしたものか困っていたところ、なんと藤井風によるカバーバージョンがあった。
こちらのバージョンも当然良いのだけれど、藤井風のカバーってどれも、元楽曲への愛ダダ漏れでつい一緒に歌ってしまう。

ONCE AGAIN  RHYMESTER

平成21年。
ライムスターが一時期の活動休止期間を経て大復活した、ジャパニーズヒップホップで忘れてはならない大名曲。
「RHYMESTER IS BACK!!」の宇多丸さんの叫びを聞くだけで、熱い思いが込み上げてきてしまう。とにかく嬉しかったなあ。
復活に相応しい堂々たるアンセムで、リリックの一句一句がもはや全部キラーワード。
かつて渋谷のnutsというクラブ(今もあるのだろうか)に背伸びして遊びにゆき、その日のライブにちょっとだけ出演した宇多丸さんにエントランスの階段で遭遇し、握手してもらったことがある。
「ライブよかったです!ありがとうございました!」と言ったら「え??何が?こっちがありがとうだよ!」と返してくれ、いい人すぎる、そしてかっこよかった。


振り返るとこの時期、2000年代初頭にあったヒップホップブームの影響で、そっち系の音楽を私は追っていた。
今につながる系譜のようなものもどことなく感じられて、2000年代の音楽って、いい時期にいいものがたくさん生まれてたんだなと思う。
音楽に、キラキラとワクワクが満ち満ちていた。


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