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ぺこらの挑戦#3 雑談と同接

【注意】本稿は筆者の独断と偏見に基づく何ら根拠のない憶測である。

正確には覚えていないが、3月初旬ごろだったろうか、ぺこらは喉を痛めたのを契機として「スパチャ読み」を廃止し、ぺこらの配信におけるCパートは、主に雑談の場となった。このことは、女性ストリーマー世界一を目指す上で、何らかの意味を持つのだろうか。

統計資料を作成しているSTREAM HATCHET社がランキングの指標として使用しているのは「HOURS WATCHED」、つまりライブストリームの視聴時間である。具体的にどのようにして視聴時間を算出しているのかはわからないが、おそらく単位時間あたりの同時接続者数と配信時間から求めているのではないかと推測する。もしそれが正しければ、ぺこらがランキングを上げるために必要なことは、同時接続者数を上げるか、配信時間を長くするかということになる。

ぺこらはそのための方策をいくつか用意し、実際に試しはじめていると思われるが、今回は同時接続数を上げる方策について考えてみる。メインとなるゲーム配信部分の同時接続数については、一朝一夕に上げられるというものでもなさそうだが、Cパートの同時接続数については改善の余地があるのではないだろうか。そのためにぺこらが採用したのがスパチャ読みの廃止であると考えられる。では、スパチャ読みをやめて、その時間を雑談に充てることによって、具体的にどのような効果が生じるのかを見てみよう。

下記のスタッツは、まだスパチャ読みをしていた頃のマイクラ配信のものだ。グラフ向かって右側、ほぼ垂直に落ち込んでいるところがCパートの入り口、少し傾斜がきついところがスパチャ読み開始前の雑談、傾斜が緩やかになったところがスパチャ読み部分である。スパチャ読みが始まった時点では、グラフからみて約15,000人の同接、終了時には約10,000人だったとみられる。

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対してこちらのスタッツはスパチャ読み廃止後のもの。先ほどの配信と開始時間が同じ9:00からのマイクラ配信で、配信時間、同時接続数がなるべく近いものをチョイスした。こちらは、雑談が始まった時点で、約20,000人の同接、終了時は12,000人前後だったようだ。

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条件が異なるので、単純比較はできないとしても、言いたいことはわかっていただけると思う。スパチャ読みを雑談に置き換えることによって、Cパートの同時接続数を増やすことができるのではないだろうか。考えてみれば、毎度かわり映えのしないハンドルネームを延々聞かされるより、雑談に花を咲かせた方がよほど楽しかろうというものだ。それならCパートに残るリスナーも多いのではなかろうか。

時間にしてみれば30分~1時間程度のものだし、実際に増える同時接続数も定かではないので、視聴時間に与えるインパクトは大きいものではないかもしれない。だが、これが毎日の積み重ねとなると、バカにならない数字として跳ね返ってくるのではないだろうか。一日単位で言えば数百時間の増加であったとしても、年中無休のぺこらにあっては、年間での視聴時間が数十万時間単位で違ってくる計算になるのだ。

それにしても、スパチャ読みをやめてしまったら、スパチャ収入が激減してしまうのではないだろうか。もちろんぺこらはそのあたりのことは当然覚悟の上でのこととは思うが、現実はどうなのか確認してみた。

2020年年間スパチャ収入:100,267,461円
2021年上期スパチャ収入: 52,058,329円(年間換算:104,116,658円)

驚いたことに、スパチャ読み廃止の影響はほとんどないようだ。強いて言えば、スパチャ収入ランキング上位者は軒並み昨年以上の金額になっている(例えば潤羽るしあは既に億越え)中で、ぺこらだけ昨年と同程度の金額である、というのが影響といえば影響なのかもしれない。

とにかく、スパチャ収入を大きく損なうことなく、ぺこらが最重要視する「リスナーが喜ぶことをする」というテーマを充足させ、かつ目標達成に向けて数字的な向上も見込めるとあっては、スパチャ読み廃止というぺこらの試みは、今のところ成功と言ってよいのではないだろうか。

さて、次回からは、ぺこらが他にどのようなことを試しているのか、試そうとしているのかについて考察していきたいと思う。