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ぺこらの挑戦#9 心の声

【注意】本稿は筆者の独断と偏見に基づく何ら根拠のない憶測である。

7月に入って、兎田ぺこらの様子に違和感を感じ始めた。配信の入りのテンションが上がり切っていない印象。珍しく体調をくずしてマイクラで酔う。2月~6月までトップをひた走ってきた同接ランキングだが、7月はここまでソロでのトップが一度もないのでは?団長とのカジノ対決、一応最後に見せ場は作ったものの幸運兎の見る影もなく大敗。筆者が「会長の卒業の影響」というフィルターを通して眺めているせいかもしれないが、ぺこらのバイオリズムが低下しているように感じられたのだ。

だが、配信の神はぺこらが立ち止まるのを許してくれなかった。2021年第二四半期の女性ストリーマーランキングの発表で、ぺこらは前回トップを指呼の間にとらえていた。モチベーションの炎に再び大量の油が注がれたところで、ぺこらは一つのゲームと出会うことになる。登録者100万人への歩みがARKとの出会いによって加速したように、今回も飛躍の契機となるのだろうか。

7月19日、ぺこらは海洋サバイバルゲーム「Subnautica」の配信を始めた。そこには、まるで子供のように大はしゃぎしながら、いつもより高い声で早口にしゃべる超ハイテンションなぺこらの姿があった。いつも本当に楽しそうにゲームをするぺこらの姿に魅了された筆者としては、7月の停滞感を吹き飛ばすようなその姿を見て、本来のぺこらが帰ってきたような喜びを感じたものだ。

さて、この手のゲームの同接グラフは、少しづつ右肩下がりに減っていき、開始2時間後あたりから減りが大きくなるパターンが多い。例えばマイクラ配信時のグラフもほぼ同様のパターンになることが多いようだ。

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この日の配信は21:00に始まったが、やはり徐々に減っていき23:00頃から減りが大きくなった。この時間帯になると、コメントには指示厨やイライラ君が増殖し始める。それとタイミングを合わせるように、ぺこらは指示コメを拾い始めた。この日のぺこらは、指示コメを採用して見せることによって、指示厨とその他リスナーとの間を取り持つ形でのソフトランディングを目指したようだ。だが、そういう意図を察した筆者でさえ、指示コメにうんざりし、配信を楽しむことができなくなってしまった。筆者としては、初見ならではの失敗や試行錯誤を含めて楽しみたいのに、ここはこうした方がよい、後でこうなる、などというような指示コメにすっかり楽しみを奪われてしまった形だ。

実はぺこらの配信には指示厨が湧きやすい土壌がある。それは、ぺこらの大きな魅力であり、大きな欠点ともいえる特徴に原因があると思われる。ぺこらのせりふには、「こうした方がいいのかな」「どうしたらいいんだろう」というような疑問形の独り言が多い。ぺこらとしては、リスナーがぺこらの考えをトレースしやすいように、心の声を形にして表しているだけなのだろうが、疑問形で心の声を放つためにリスナーが勘違いしやすいのだ。ぺこらが心の声を形にすることは、リスナーがぺこらにより共感しやすくなり、ぺこらと一緒にゲームを楽しんでいる感覚が増すというメリットがある反面、教えて欲しいと甘えられているものとリスナーに勘違いされやすいデメリットがあるというわけだ。

誤解しないでいただきたいのは、心の声を疑問形で形にすることについて、ぺこらにどうこうしろと言いたいわけではないということだ。ぺこらは何も悪いことはしていない。指示コメを拾うか拾わないかもぺこらの匙加減次第であってこちらがどうこう言うことではない。むしろ指示厨に対して、見てる方は萎えるからやめて欲しいと言いたい。

さてさて、話が盛大に回り道をしてしまったが、そもそも何が言いたかったかというと、この「Subnautica」というゲームが、今後のぺこらに大きな勢いをもたらす起爆剤となりうるのではないかということだ。ぺこら本人はいたく気に入ったようで、本当に生き生きと配信しているので、ぜひマイクラに続く平日二本目の柱として、息の長い配信をしていただきたいと思う。「Subnautica」がコンスタントに視聴時間を稼げる目途が立てば、ぺこらはまた一歩、世界一に近づくことができると思うのだ。