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ぺこらの挑戦#2 挫折と英断

【注意】本稿は筆者の独断と偏見に基づく何ら根拠のない憶測である。

2020年の年末、目標だった登録者100万人を達成した満足感から、一時的な燃え尽き症候群に陥ってしまったぺこらだったが、2021年の年明けとともに、登録者200万人、女性ストリーマー世界一という新しい目標に向かって歩き始めた。

ところが、新年早々大きな挫折を味わうことになってしまう。ぺこらは1月22日、プリコネの配信のスパチャ読みに入ったところでふいに泣き出しそうになり配信を中止、以後1月28日の歌枠配信が行われるまで(1月25日のメン限を挟んで)配信を休んだ。ほぼ年中無休のぺこらが4日間も配信を休んだこと、メン限で配信された動画が漏洩したことなどから大騒動になったが、事情をごく簡単に要約するなら、自分の企画が通らず心理的に弱っていたところに、別の人が同様の企画を実行できているのを見て強い無力感を感じてしまい、立ち直るまでの時間が必要だった、ということのようだ。

正直思い出したくもない騒動なのだが、あえてここで取り上げたのは、この挫折を契機として、ぺこらはより積極的に行動し、より思い切った決断をするようになったと感じるからだ。

ごく短い休養から復帰したぺこらは、早速新しい試みに着手する。それは、数回にわたるスパチャOFFでのゲーム配信である。ゲームの許諾条件を調べたわけではないが、おそらくスパチャOFFとすることで配信可能となるようなゲームもあるのだろう。ぺこらの営業的思考の根源は、リスナーがどうやったら喜ぶか、というところにあって常にぶれない。これは勝手な憶測ではあるが、目先のスパチャ収入を一時的に失っても、配信できるゲームの選択肢を広げることによって、既存リスナーをより楽しませることができ、新規リスナーを獲得する機会が増えるのであれば、長期的なメリットの方が大きいと判断したのかもしれない。それにしても、企業所属のライバーとしては、スパチャ収入を一時的にでも減少させてしまう決断をするのは、容易なことではなかっただろう。しかも、前年には世界三位のスパチャ収入をあげていたのだからなおさらである。

だが、思い切った決断をした甲斐はあったようだ。この試みから得た知見が、女性ストリーマー世界一を目指す上で一つのヒントになったのではないかと思えるのだ。スパチャがないということは、スパチャ読みをする必要がない。そこで、これまでスパチャ読みに使っていた時間を、ゲームの振り返りや雑談など、リスナーとの交流に充当することができる。ぺこらは実際にスパチャ読みのない配信を経験して、このCパートの雑談がリスナーから非常に好まれている、ということを再発見することができた。ぺこら自身は、例えばマリン船長のような巧みな話術を持たぬという点で、雑談に苦手意識を持っていたようだ。だが、例えそうだったとしても、ぺこらの雑談にはぺこらにしかない良さがあることをリスナーは知っている。そんなリスナーからCパートの雑談を望む声を聞き、ぺこらは営業ツールとしてのCパート雑談の重要性を再認識したのではないだろうか。

この経験をベースに、ぺこらが次なる試みとして着手したのが、スパチャ読みの廃止である、と筆者は考える。が、話が長くなってしまったので、なぜスパチャ読み廃止が世界一に(間接的に)つながるのかも含めて、この件は次回に掘り下げることとしたい。