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ぺこらの挑戦#35 悪役

【注意】本稿は筆者の独断と偏見に基づく何ら根拠のない憶測である。

8月5日のワイプから数日、ホロライブのRUSTシーズン2が始まった。
JPだけでなくIDやENからも続々と新規勢の参加があり大盛況の様相を呈している。
我らが兎田ぺこらはどうかと言えば、本人が語っている通りすっかりRUSTにはまっているようで、まるでRUSTの住人であるかのごとく、裏作業に勤しんだり、他のホロメンにちょっかいをかけたりしている姿が日常的に目撃されている。
今回はいつもとちょっと趣向を変えて、ホロライブRUSTシーズン1におけるぺこらの立ち回りについて少し考えてみたいと思う。

シーズン1開始前、ホロライブにRUSTはマッチしないのではないか、という下馬評の中で、ここまでRUSTを流行させたのは、夏色まつり、兎田ぺこら、白上フブキ、博衣こより、さくらみこといったあたりの初期メンバーの功績が大きいのではないかと筆者は考える。
RUSTというゲームはレイドや銃撃戦など残酷で殺伐としたやりあいと、いつやられるかという恐怖から来る緊張感が魅力の一つではあるのだが、それがホロリスに広く理解され受け入れられるとは限らない。
したがって、RUSTというゲームを開始するにあたり、まずRUSTになじみのないリスナーに、RUSTとはこういうゲームなんだ、ということを知らしめる必要があった。
そこで、先ほど名前を挙げた初期メンバーが、それぞれの個性に応じてRUSTというゲームの特殊性を紹介する働きをしたというわけだ。

ホロメン自身も配信に乗せるのは初めてなのだから、最初は当然手探り状態だったことだろう。
その中で、ホロ鯖に恐怖と高い緊張感をもたらそうと画策したのがぺこらである。
ぺこらは、自ら悪役たることを宣言し、RUSTというゲームの最も過激な一面を紹介しようとした。

最も初期段階では、夏色まつりと巧妙に連携して、物資を奪ったり、逆襲を受けてやられたりといったRUST特有の生々しい一面を紹介した。ほのぼのと仲良しクラブ的なプレーをするという選択肢もあっただろうし、それが無難でもあっただろうが、それではARKと何ら変わらないのだ。それではつまらないという価値観がまつりとぺこらで一致し、緊張感という面白さを紹介しようとしたものと考えられる。ただ、最初からあまりどぎつくなりすぎないように、緩衝役に船長を巻き込んだのは正解だったと思う。

さらにぺこらは、オフラインレイドに手を出した。オフラインレイドとは、拠点の持ち主がオフラインの間に拠点を襲って略奪することで、マナー違反だとか、易々とレイドが成功してつまらなくなる、といった批判的な意見もある。
だがぺこらは、シーズン1では悪役に徹してRUSTの過激な一面を紹介すると腹をくくった時点で批判を受けることも全く恐れていなかった。ただ、物資はゴミしか盗らなかったところを見ると、あえてオフラインレイドをやってみせることで物議をかもし、結果として注目を集めるという効果を狙ったのかもしれない。
ちなみに、ホロ鯖でのオフラインレイドに関しては、まつりの配信によると「事前に宣言すればオーケー、ぺこらは事前に宣言していたからセーフ」ということだそうだ。

ぺこらの悪役ムーブはまだ続く。
オフラインレイドの後、配信外のまつり、配信中のフブキ、すいせい、みことの突発コラボに発展した際、ぺこらにヘイトが集中してしまい自分の身が危険になった場面、ぺこらはヘリを撃墜しにいこうと提案することで何とか自分へのヘイトをそらし難を逃れるのだが、みこがなかなか合流せず、ヘリ撃墜ミッションが始まらずにグダってしまう。
そこでぺこらは、みこ拠点のレイドを提案、4人で一気にみこの拠点に襲いかかることになったわけだが、このレイドがリンチのようで見てられないなどと一部のリスナーから非難を受けることになる。(気持ちはわかるがそういう感じ方をするならRUSTは視聴しない方がいい。)
だがこの場面、筆者はみこの誘いにぺこらが乗ったものであると考える。
あえてぐずぐずして合流しないことで、ヘリ撃墜よりみこ拠点のレイドの方が面白いでしょ、と暗黙のサインを投げたみこに対して、ぺこらがサインを読み取りこれに応えたものであろうと思うのだ。
あくまで筆者の勝手な想像だが、ぺこみこであればこれくらいの暗黙の連携は成立しそうな気がする。

最後に一つ触れておきたいのは、配信の〆にロケランをぶっ放そうとした際に、配信外のまつりに射殺されてロケランが打てず、文句を言った場面。
「配信聞いてただろ普通に。つまんねえことすんなよ。最悪だよ。何で聞いてんだよ。」
この文句をまつりのゴースティングへの非難と受け取ったリスナーもいたようだが、筆者の解釈は異なる。
ぺこらは、配信外だったまつりがぺこらの配信を見ているものと思い込んでいた。配信を見ていれば当然ぺこらのやりたいことはわかっていたはずだから、射殺して邪魔するようなつまらないまねをするな、と怒ったのだ。
最後の「何で聞いてんだよ」はゴースティングへの非難ではなくて、「配信を聞いているのに配信者の意図を把握できないのなら聞いている意味がないじゃないか」ということが言いたかったのだと思う。
ぺこらのある意味理不尽な文句は日常茶飯事なので、慣れっこの野うさぎであれば全く気にしないと思うが、まつりは少々気にしすぎてしまった。
もうまつりとぺこらの間でとっくに解決済みだろうだから口出しするつもりはないのだが、ぺこらとしては別に重要な問題提起をしたわけではなくて、とっさに口をついて出たぐち的なものだろうと思うので、スルーしてやってて欲しい。

こうして初期メンバーの試行錯誤によって、RUSTというゲームをリスナーに紹介するステージは終了した。
以後、シーズン1の後半ではレイドや殺戮は影を潜め、ギャンブルなり冒険なり各自がそれぞれの方向性を見出し、ほのぼの花火大会からのレイド合戦でシーズン1の幕を閉じることとなった。

最終日、レイド合戦でのひりつくような緊張感の中で、ぺこらは生き生きと楽しんでいるように見えた。
ぺこらの求めていたのはこの緊張感だったのだろう。
ただ、この緊張感をシーズン全体にわたって維持しようとすると、刺激が強すぎて殺伐としてしまうかもしれない。
また、これは筆者だけの感想かもしれないが、頻繁にキルされてしまうと、リスポーンから再装備の間が生じ、やりたかったことに復帰するまでに時間がかかり、配信が冗長になってしまう気がするので、キルはほどほどにしておいてもらえると見ている方としては助かる。

シーズン2はどんなシーズンになるのだろう。
ぺこらはシーズン2ではどういった立ち回りをするのだろう。
筆者としては、ぜひ悪役に徹して、ちょくちょくえぐいいたずらを仕掛けてにやにやさせて欲しいのだがw