#1 ぺこらのチャンネル登録者数をもっと増やしたい
はじめに
筆者は、世界一のVTuberである兎田ぺこらのファンであり、そこから発してホロライブ全体のファンでもある。
昨年あたりから、ホロメン全体のチャンネル登録者数の伸びが鈍化してきており、推しのぺこらのチャンネル登録者数の伸びも同様に鈍化していることを少なからず残念に思っている。
考えてみれば登録者数が240万人もいるのに、しかも登録者数は伸び続けているのに、伸びが鈍くなった、もっと増えろ、というのだから贅沢な話ではあるが、ファンとしては登録者数が伸びれば伸びるほどうれしいものだ。
そこで今回は、鼻持ちならぬ後方腕組みプロデューサー気どりで、どうすれば安定期に入ったぺこらのチャンネル登録者数を伸ばすことができるのか、少し考えてみることにした。
だからといって大真面目な議論ではなく、ただただ主観的に好き勝手なことを言っているだけなので、そのへんに転がっている「与太話」の一つとして楽しんでいただければと思う。
VTuberの人気を示す一般的な指標
登録者数について考える前に、YouTubeを配信拠点とするVTuberに関して、どのような指標があるのかを簡単に整理してみたい。
1.チャンネル登録者数
これはチャンネルに表示されているのでYouTubeを見る人なら知らない人はいないだろう。
視聴者にとっては、VTuberの人気を示す指標の一つとして一般的に知られているものであり、職業的VTuberにとっては、案件の受注に影響する可能性がある商業的な数字でもあると言えそうだ。
VTuberのコアなファンであれば次の視聴時間の方を重視するのかもしれないが、世間的には、チャンネル登録者数が最も単純でわかりやすい指標として使用されることが多いのではないかと思う。
視聴時間で世界一を取ったぺこらの目下の関心事は、このチャンネル登録者数をいかにして伸ばすかということなのではないだろうか。
2.視聴時間
ここ数年、ライブ配信者の人気を示す指標として注目されているのが、配信の視聴時間である。
視聴時間は、「平均同時接続者数×配信時間」によって算出される。
同時接続者数とは、ある配信をある瞬間に視聴している視聴者の人数のことを言い、刻々と変化していくため、視聴時間の算出基礎として平均同時接続者数が使用される。
図2-1、図2-2を見ていただきたい。
図2-1の平均視聴者数(この場合平均同時接続者数と同義)は20,470人、配信時間は1時間である。
よって、視聴時間は20,470人×1時間=20,470時間となる。
図2-2を同様に計算すると、26,796人×2時間=視聴時間53,592時間となる。(端数は煩雑なため省いているので、数値が図と1合わないのはスルーしていただきたい。)
視聴時間は、そのライブ配信が瞬間風速的にどれだけたくさんの人に見られているかということではなく、ライブ配信全体を通してどれだけ多くの人に見られているか、つまりVTuberがどれだけ視聴者を惹きつけるライブ配信をしているか、ということを示す指標であり、VTuberの実力を示す指標であるとも言えるだろう。
そしてどれだけの時間配信しているか、つまりVTuberの配信意欲もあわせて評価される指標であるという一面も持つ。
3.動画再生数
あまり注目されていない数字ではあるが、視聴者にとっては、そのVTuberがいかに面白いコンテンツを提供しているかということに関して、一つの指標となるのが動画再生数である。
また職業的なVTuberにとっては、広告料収入の多寡をある程度示す指標でもあるだろう。
YouTubeのチャンネルのトップに表示されている挨拶文のところをクリックするとポップアップする概要欄の「チャンネルの詳細」に「〇〇回視聴」と表示されているのが動画再生数である。
なお、過去の反応から、ぺこらはこの指標に関しては全く重要視していないと考えられる。
4.スーパチャットの金額
YouTube独特の人気指標としてスーパーチャットの額というものがある。
メンバーシップギフトが現れてからは、そちらの方が多く投げられる傾向にあるので、スーパーチャットの金額自体が減少傾向にあり、世間からの注目度も高くはないが、それでも年間で数千万円単位の金額が動く。
ぺこらはこの指標についてもあまり積極的に伸ばそうという意欲は持っていないようで、投げられたものに対する感謝の言葉は述べるが、投げることを促すような発言は一切しないし、投げることを励起するような態度を取ったりもしない。
因みにVTuberのデビューからの累計額トップ5は下図の通り全員ホロライブである。
チャンネル登録者数の現状
ぺこらのチャンネル登録者数は本稿執筆時点でちょうど240万人。
その増加傾向は図5の通りだ。
図5は月間のチャンネル登録者増加数を示しているが、2021年7月の8万人をピークに減少傾向となり、以後ほぼ横ばいを続け、現在は若干の上昇傾向を見せてはいるものの、概ね月間2万人増のペースとなっている。
毎月2万人も増えてるならそれでいいじゃないかという声も聞こえてきそうだが、ファンというものは実に貪欲なのだよw
そしてホロメン全体が似たような傾向を示している。
例えば図6はさくらみこのチャンネル登録者月間増加数のグラフだが、図5とほぼ同様の傾向をもって推移をしていることがわかるだろう。
なぜこうなったのかというと、ホロライブの視聴者が飽和状態に近くなってきたからではないかと筆者は考えている。
2022年までのホロライブの基本戦略は護送船団方式であったと思う。
ホロメン全員で助け合って、視聴者をホロライブという箱の中で横展開すること、単推しから箱推しへの移行を促すことにより全体の底上げを図る、という考え方がベースだったのではないだろうか。
そして護送船団方式はホロライブの拡大期においては大きな効果を発揮し、ミリオンストリーマーが続出することとなった。
だがそれも限界に近づいてきているというのが筆者の感想だ。
これ以上登録者を増やしたいのであれば、もはや箱の中で共有しているだけでは足りなくなった。
どこかから新しい血を入れるしかないのだ。
その試みの一つがhololive DEV_ISなのかもしれない。
敢えて箱を分けることによってコンテンツの差別化を図りやすくすると同時に箱の全体容量を増やし、箱間での視聴者の共有を図るという護送船団方式の延長線上にある方法だ。
これがどのような効果を発揮するのか、今しばらくの時間をかけての観察が必要だろう。
もう一つの試み、2023年の全人類兎化計画はある意味ホロライブにとっても大きなチャレンジだったのではないかと思う。
これまでの護送船団方式から、売れそうなコンテンツにリソースを集中するという試みを初めて実行したからだ。
その結果として、コラボグッズは売れに売れ、過去最大会場でのソロライブも大成功を収めたし、ぺこらのライブ配信の同時接続者数も、1配信当たり平均で4,000人も増えた。
しかしどういうわけか、ぺこらのチャンネル登録者数が劇的に増えることはなかったのだ。
ぺこらの知名度は劇的に上がったはずなのに、視聴時間で世界一になるほど配信を視聴されているのに、なぜチャンネル登録者は劇的に増加しなかったのだろうか?
チャンネル登録者数が増える契機
全人類兎化計画の主役として抜擢された今年、ぺこらとたくさんの有名企業との商品コラボが展開された。
アニメイト、吉徳×デザインココ、不二家のペコちゃん、バンダイナムコ、マルイ、ボルトルームといったビッグネームと組んだグッズは確かに売れたが、これらの商品コラボはチャンネル登録者数の増加には何のインパクトも与えなかった。
大成功を収めた大箱でのソロライブも同様に、チャンネル登録者数の増加に直結することはなかった。
ではチャンネル登録者の増加ペースを上げていくためには、どういう契機が必要なのだろうか。
1.箱ゲーやソシャゲの配信
まずは、ぺこらが自力で新たな視聴者層を引っ張って来た例を見てみよう。
最初のポイントは2022年7月~8月。
声帯結節から復帰して間もなく、ぺこらはホロ鯖RUSTに力を入れて配信し、これがほぼすべての配信で同時接続者数3万超え、最大同時接続者数では5万を超えることもあるという大好評を博した。
また妖怪ウオッチぷにぷにでのホロライブコラボガチャ配信も行っており、両ゲームのファン層を取り込み、一気に登録者を増やしたのだと思う。
次のポイントは2022年12月。
動画配信に関するガイドラインが存在しないため、企業勢のVTuberでは実現不可能と言われていたFate/Grand Orderの配信許諾を部分的ながら得ることに成功し、ストーリー及びガチャ配信を行ったこと、Fate関連アニメを同時視聴したことにより、FGOユーザーを取り込んだものと考えられる。
三番目のポイントは、2023年4月。
この月は、主催したぷよテト大会でVtuber史上歴代5位となる最大同時接続者数を叩き出した。
また、ホロライブにじさんじのメンバー共同でにじホロぶる団なるグループを結成し、グランブルーファンタジーの古戦場というイベントに参戦。
これも大好評を博したことから、にじさんじリスナーや騎空士を取り込んだようだ。
そして最後のポイントは2023年11月。
モンスターストライクにはまり、権利の関係上アニメなどとのコラボキャラを映すことができないという困難を乗り越えて配信。
またグラブルフェス2023のアンバサダーに選ばれるなど話題を集め、やはり界隈のユーザーを取り込んだとみられる。
これらのように大量のユーザーを背景に持ついわゆる箱ゲーやソシャゲは、配信することによりその界隈のユーザーが登録者となることがある程度期待できると言えそうだ。
だが、ぺこらのような有名VTuberともなると、いったん手がけたゲームは、最低でも一段落するところまでは続けないと、あいつはゲームを捨てたなどと中傷されかねないというリスクがあり、界隈のユーザーが流入したのは、あくまでぺこらが界隈に敬意をはらいつつ面白い配信をした結果であって、最初から界隈のユーザー流入を期待してのゲームチョイスはあり得ない、と言える。
2.有名番組出演や楽曲のヒット
星街すいせいのThe First Take出演を契機とした登録者激増(図7)や、宝鐘マリンの2曲立て続けのヒットによる登録者激増(図8)がよい例だろう。
特に宝鐘マリンの登録者数のハイペースでの増加は長期に渡り続いており、ホロリスとは全く別の層のファンが大量に流入しているのではないかと筆者は考えている。
この宝鐘マリンが取り込んだ新しい視聴者層をぺこらにも分配できないかという運営側の思惑が、ホロハニの「ブライダルドリーム」にぺこマリの二人をキャスティングした理由の一つなのではないかと筆者は見ている。
狙って楽曲をヒットさせることは現実的に困難であり、とにかく数を打って当たりを待つしかない、というのが現状だろう。
そこで、番組出演によって認知度が飛躍的に上昇した星街すいせいや、連続ヒットを飛ばして急速に登録者数を伸ばしつつある宝鐘マリンを軸にカップリングすることによって、その恩恵を周囲にもたらすという戦略をとる可能性はありそうだ。
3.スト鯖で開催される箱ゲーへの参加
近年、ストリーマー向けサーバー(VCR:通称スト鯖)において開催されるRUSTやARK、GTAといった箱ゲーが人気となっており、プロゲーマーやストリーマー、様々な箱のVTuber、個人勢VTuberなどが多数参加している模様だ。
ホロライブにおける代表的な例としては、アキ・ローゼンタールがスト鯖ARK、スト鯖GTA2に参加し、登録者数を大きく伸ばした。(図9)
スト鯖GTA、GTA2に参加したにじさんじの葛葉もぺこらと同様に登録者数の増加に関して安定期に入っていたVTuberだが、スト鯖GTAへの参加を契機に登録者数を伸ばしており(図10)、スト鯖で開催される箱ゲーが、現状最も熱いコンテンツであることを感じさせられた。
スト鯖箱ゲー参加の可能性
チャンネル登録者数を増やすという観点から見れば、最も現実的な手段だと思われるのはスト鯖で開催される箱ゲーへの参加であろう。
筆者はスト鯖について詳しくないが、少し調べてみたところでは、参加者は主催者からの招待制になっているようで、手を挙げれば参加できる、というものではなさそうだ。
ただし、ぺこらの場合は、有名なVTuberであるし、実際に昨年招待されたが忙しくて断ったというようなことを配信で話していたので、本人がやりたいと言えば招待されることはほぼ確実だろうと予想する。
ぺこらと箱ゲーとの相性が非常に良いことはホロ鯖で証明されているので、もし参加すれば毎回面白い配信をしてくれることは間違いないのだが、問題は、参加するとなればぺこらは全力を注ぐことになるだろうという点だ。
ぺこらは、昨年招待されたが断ったという話の中で、招待されたからには、しっかりとそれなりの時間を割いて参加しないと主催者に失礼だという主旨の発言をしていたように思う。
また過去のホロ鯖ARKでもホロ鯖RUSTでもそうだったように、一旦はまると鯖の住人と化すほど全力で打ち込むのがぺこらの持ち味の一つでもある。
つまり、スト鯖箱ゲーへの参加が決まれば、その箱ゲーに長時間関わることになるのがほぼ確実であるということだ。
アキロゼや葛葉の例を見ると長時間配信の連打となる可能性も考えられるし、真面目なぺこらの性格上、多少調子悪くても主催者等に遠慮して無理をしてしまう可能性もないとは言えないことから、弱点である喉を壊さないかという懸念がどうしてもつきまとうことになる。
過去の発言から、ぺこらは招待されたら参加したいという気持ちがありそうだし、アキロゼの長時間配信の例も知っているようなので、喉の調子の制御については何か腹案を持っているのかもしれない。
ただ、心身への負担に見合うだけの収穫を得られるかは未知数であるため、スト鯖に踏み込むことによって得られるものと失うものとを慎重に評価した上で、参加の是非を判断するのが賢明だろう。
まとめ
現時点において、チャンネル登録者数の増加ペースを上昇させるためには、スト鯖で開催される箱ゲーへの参加が一番の近道であると考える。
ただし、根を詰めすぎて喉を痛めないようにしてもらえれば幸いだ。
まあ、筆者ごときがどんなに杞憂したところで、ぺこらは一度やると決めたら最後までやり遂げることだろう。
願わくば、もっともっともっとたくさんの人がぺこらの魅力に気づき、続々とチャンネル登録しますように。
※2024年1月7日追記
ちょうどいいタイミングで、ぺこらが登録者数について配信で言及していたので追記しておく。
登録者数を伸ばすということを目的として何か積極的なアクションを起こすというほどではないが、まあ多いに越したことはないかな、といった程度の温度感のようだ。
(発言主旨)
登録者数については、100万人を目指していた頃は強く意識していたが今はそれほどでもない。
増えたら増えたでそれはうれしい。
増やしたいのなら動画などを狙った方がいいのかもしれない。
多いに越したことはないと思う。
メディアに紹介される際に、チャンネル登録者数に言及されることが多い。
一番わかりやすい指標なのだと思う。
縦型配信はゲーム配信と相性が良くないのであまり重要視していない。
出典
図1、図3
Pekora Ch. 兎田ぺこら
図2-1、図2-2
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図4
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図5~図10
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