自由俳句 #16 粘菌
粘菌を探せし母と小春下
少し早いですが、秋と冬の句を。表題の句は、現実味があるかわかりません。変形菌を一度は見てみたいです。
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#16 粘菌
裏声の裏の爛漫読書の秋
とちの実の煎餅いふを貰ひけり
絆創膏の指が木の葉のお金拾ふ
革ベルト毛皮とともに吊られゐし
盆栽の鉢に枯れ葉の二枚寄す
きつつきの話膨らみ紅茶の香
撒き散らす副流煙を野分せよ
粘菌を探せし母と小春下
一斗缶の軽さのままに秋行きぬ
父の歌ふ餃子のまちや木枯来
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写真は、hiroko / 灯月(あかつき) 様の作品です。みんなのフォトギャラリーから拝借しました。
ぎんが
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