WSJ記事『コロナ後のオフィス、従業員を徹底監視か』への所感
今日のWSJの記事で目に留まった記事があった。タイトルは『コロナ後のオフィス、従業員を徹底監視か』である。有料記事のため内容全てを読むことはできないが、以下に所感を述べる。
この監視の目的は束縛ではなく衛生管理向上にある
もちろん会社から新型コロナウイルス陽性者が出てしまえば、濃厚接触者という分類のもと、該当する生産活動(オフィスワーク含む)は停止してしまう。そうなると機会損失が発生するのでよろしくない。したがって、会社単位でも「陽性者がいつ・どこで発生してしまうか」は大きな関心事になっているわけで、自ずと従業員の動向に注目せざるを得ない状況に直面する。ただ一方で、視点を「監視される側」に移すと、自分の行動(すなわち衛生管理)に対する注意が高まる、と考えられる。ここにこの「監視」の目的・意義があると考える。この意義は直接監視する会社だけではなく、間接的には国・地域・自治体単位にも見出すことができる。
「抗体保有者」が当面の間生産活動に取り組む
治療薬、ワクチンが確立するまでは新型コロナウイルスをインフルエンザと同様に捉えることはできないだろう。一方で、いつまでもStay homeをしているわけにはいかない。なぜなら社会はエッシェンシャルワーカー(スーパー、医療関係、など)だけでは回らないからだ。インフラ関係など、社会そのものが潜在的に必要としている仕事・ビジネスは多数ある。ここで重要なのが「抗体保有者」の存在だ。すでに海外では取組がアナウンスされているが、経済をリカバリーすべく、抗体検査を通して抗体保有者を洗い出し、保有者の手で当面の間(すなわち治療薬、ワクチンが確立するまで)生産活動に取り組むわけだ。これで時間を稼ぎ、然るべき時にフルパワーで生産活動に各自取り組む、という流れが妥当なところだろう。但し、この時間稼ぎの間に、どれほどの人材が失われるか、並びにエンタメ業界(文化・芸能・スポーツ活動)がどこまでリカバリーできるか、については雲行きが怪しい(消費者が以前と比較して財布の紐をキツくすると予想されるため)ところだが。
参照:ウォール・ストリート・ジャーナル記事