学生は依存させるべきか?
あなたは「依存」という言葉をどう思いますか?
僕は実習指導をするなか、
学生さんを依存させず、
自立を促そうとしてきました。
おそらく、あなたも、他のスーパーバイザーも、
同じような発想でいたのではないでしょうか?
ですが、少し距離をおいて考えてみると、
さて、それだけが真実だったのだろうか?
そう、考えてしまいました。
事実「依存」という言葉の持つイメージは、
非常にネガティブに聞こえます。
僕がいた現場は精神科でしたから尚更です。
ですが、さて、
臨床実習において学生さんを依存させるほどに
絶対的なカリスマバイザーって、
いたのでしょうか?
「依存させない」というお題目の下に、
僕ら自身の指導力の低さという現実に
蓋をしてきたのではないでしょうか?
僕らR(Registered:登録、認定された者)の学生さんに対しての役目とは何ですか?
学生さんに、次代を担ってもらうために、
僕らの背中を見せることではありませんか?
バイザーとして胸をさらすのもいいでしょう。
ですが、それも過ぎれば、
自分の都合のいいように動くロボットを生み出すことにはなりませんか?
依存よりタチが悪い。
だったら、背中を魅せ、追ってこさせる。
バイザー自身が魅力的になることで、
こうなりたいと思わせる。
あなたは学生さんが模倣したくなるバイザーですか?
良い意味で、
「あなたがいなければ僕の実習は進まない!」
そう、思わせることも一つの指導のあり方かもしれませんよ。
作業療法塾 主宰 齋藤 信
臨床共育メンター(R)
「臨床共育」の研究と実践の資金になります。論文化、書籍化のあかつきには、優先的に講義をしに伺います! あなたの情熱にありがとう!