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関係のデザイン

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太田幸夫デザインアソシエーツの記事をまとめたマガジンです。「人と人の関係」「人とものの関係」そして「人と環境の関係」を広く含むコミュニケーション(関係、関わりの)デザインを軸に、…
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2022年3月の記事一覧

形の良し悪し -1

形の良し悪し -1

ブログの話題として“形の良し悪し”についても書いて欲しい、との声を耳にしますので、形の種類と目的を明確にした上で取り上げてみたいと思います。

日英2ヶ国語で1987年、『Pictogram Design』(太田幸夫著、柏書房刊、定価20,000円)を刊行しました。コンピュータも自由に使えない時代に、写植の文字を手貼りして仕上げた版下のページ数はA4サイズ800ページでした(約8cmほどの厚さ)。

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避難場所のピクトグラム

避難場所のピクトグラム

歴代7人の総理大臣を支えた石原信雄元内閣官房副長官が、防災情報機構理事長であった時、石原様から太田が直接依頼されて提出した避難場所表示デザインの素案の一つを、中央7省庁を集めて正式採用させたとのこと。現在その避難場所の絵文字は、全国全ての小中高の運動場や大きな公園などに設置されています。建物の非常口から屋外の避難場所まで昼夜を問わず一貫した「避難誘導サイントータルシステム」を目指して、蓄光剤を含む

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非常口のピクトグラム

非常口のピクトグラム

非常口サインは当初、小学校5年生にならないと学習しない「常」の字を真ん中に3文字の「非常口」が並んだ文字表記で、保育園で目にするのも同じでした。'72大阪と'73年熊本のデパート火災で260名の死者が出て、10W1本の蛍光灯内装サインが、煙で見えなかったのではないかと国会でも問題になり、消防当局は20Wと40Wを2本内蔵した巨大文字サイン灯を全国に取り付けました。

八王子の大学(東京造形大学)で

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