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子に伝えたい「自然学習」のあり方

今年も近所の公園で、カルガモの親子の姿を目にする季節になりました。

毎年、ゴールデンウィーク頃になると、「カメラマン」ならぬ「カモラマン」の方々が多く集まり、この微笑ましい光景を写真に収めておられます。

写真のヒナたちは、撮影二日前に孵化したばかりで、小さい体で必死に親鳥を追いかけていました。親鳥に追従するこのような行動は、「刷り込み(インプリンティング)」と呼ばれる学習にもとづいており、孵化後の一定期間内に目にした動くものを親と認識するようになるというものです。

さて、例年にない賑わいを見せている都内の公園ですが、最近少し気になっているのが野生の動植物への接し方についてです。休校措置が長引き、ステイホームが呼びかけられる中、ほんのわずかな時間に親子で自然に触れる機会をもちたい気持ちは大変理解できます。しかし公園などでは、動植物をむやみに触ったり採集したりする行為を非常に多く見かけるようになってしまいました。

子供が無邪気に動植物に触れようとする姿に対して、どの程度で注意するかの線引きは、ご家庭ごとの価値観にもとづいていると思います。
ただ、ひとつ言えることは、野生生物はそれぞれが選んだ環境に適応しながら生息・生育しているということです。

我々もそれらの一員として、周囲の生物たちのありのままの生きざまを受け入れ、共生していく姿勢を学ぶことが本来の自然学習なのではと考えたりする今日この頃です。

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