Monsieur Fのフランス語り その2【フランス南西部、トゥールーズに行こう!】
Monsieurです。僕は先日、初めてオンラインカフェで「ウェビナー」デビューを果たしました。その際に、トゥールーズを取り上げたので、今日はもう少し掘り下げたいと思います。
僕は様々な面でフランスに魅了されていますが、その一つに個性的で活気にあふれる地方都市があります。その中でもトゥールーズは際立って魅力的な場所です。
旧市街はこじんまりとしていますが、Capitol広場を中心にMarche、Café、Restaurant、Boutiqueが並んでいます。Sud-Ouestという広大な農業地域の中心都市なので、Cahors、MadiranからLanguedocまでのワイン、周辺の新鮮な野菜や精肉が手に入りますし、Michelinの星付レストランも数多くあります。
トゥールーズはエアバスの本社があり、欧州の航空業の中心地ですので、欧州各国から定期便が往復しています。そういえば「星の王子様」の作者、パイロットでもあったSaint-Exupéryが生前最後に滞在したホテルもトゥールーズに残っています。
飛行機だけでなく宇宙開発も手掛けており、郊外には研究所も点在しています。その研究を支えるのはトゥールーズ大学。中世から大学町として栄えたトゥールーズには学生も数多く住んでおり、活気が町を包んでいます。世界各国から来る研究者、留学生、多様な人種がコスモポリタンな雰囲気の醸成に一役買っています。
何といっても、この町を象徴するスポーツはラグビーです。Stade Toulousainという地元チームは欧州クラブ選手権でも幾度となくチャンピオンとなった名門として、世界中に知られています。試合の日は朝からユニフォームを身に着けたサポーターが町を練り歩き、CaféやBarでもスクリーンに皆が釘付け。翌朝はCaféで「Midi-Olympique」という世界唯一のラグビー専門紙を片手に前日の試合を議論する風景が恒例です。
またトゥールーズは周辺に魅力的な町がたくさんあります。世界遺産のカルカッソンヌ、アルビは1時間位。電車がありますので、日帰り往復が十分可能です。足を伸ばせば、モンペリエ、ボルドーも圏内。そして何よりも、クライマーにとってはピレネー山脈への玄関口。夏になると登山靴で装備を固めた人々の姿が目立ちます。
もともとガロンヌ川に沿ってできた町であり、Canal du Midiという、東はボルドー、西はナルボンヌにつながった、19世紀は運搬の要であった運河が貫いています。今は船上生活者の船がのんびり浮かび、散歩する人々の憩いの場としてほっとできるところです。
1時間に1本のシャトル便でオルリー空港からたった1時間で行ける、トゥールーズに足を踏み入れてください。訪れる度に好きになれる街であることを保証します。
【今日の一曲】
フランスは意外にもジャズ大国で多くのミュージシャンを輩出しているのですが、Claude Nougaroはトゥールーズ生まれの風変りな歌手でした。新聞記者から作詞家、作曲家となり、人気となったスター。2004年に逝去した時は、Capitol広場で市民葬が行われました。彼が故郷トゥールーズを想って切々と唄うバラード、「O トゥールーズ」、泣けます。
https://www.youtube.com/watch?v=2ZBf-vtMIVU
(つづく)
書いた人:Monsieur F