見出し画像

あれから5年(熊本地震)

私は、5年前の今日、熊本地震を経験しました。

画像1

熊本地震は、最も大きい震度7を観測する地震が4月14日夜および4月16日未明に発生したほか、最大震度が6強の地震が2回、6弱の地震が3回発生しました。

4月14日の地震は、まだ帰宅途中でしたが、車が飛び跳ねるくらいの揺れでした。
その日の夜は眠れず、翌日、仕事を休み。家の片づけをしました。
疲れ果て、15日の夜は早めに就寝しました。

16日未明に大きな揺れ、体感時間としては、ものすごく長く感じました。
揺れた瞬間私は、無意識に横に寝ていた子どもたちに覆いかぶさり、
何としてもこの子たちだけは、守らないといけないと思いました。

揺れる中、義足を履き、玄関に倒れた靴箱をどけ、家族を外へ避難させましました。
車に乗り込み、気づきました。

ハンドルを握る手が震えていたんです。
恐怖で震えが止まらない状態でした。
人生で初めての経験でした。

震える手で車を運転し、津波の情報も出ていたので、高台にある近くの病院の駐車場に避難しました。

続々と車が駐車場に入ってきます。
渋滞しています。
そんな中、軽バンから降りた一人の男性が黄色のジャケットを羽織りながら、赤く光る棒を振り始めました。その背中には「九州警備」と書かれていました。
仕事じゃないのに、スキルは発揮し、みるみる渋滞は解消されて行きました。
その姿に感銘を受けたのを覚えています。

私は、病院の自動販売機に飲み物を買いに行きました。
そこには、行列が出来ていました。
そこで、人間の醜さを目の当たりにします。
手元にあるありったけのお金を使い、何本も何本も飲み物を買う人がいました。
自分だけ良ければいいのか?と感じてしまいました。
私は、最低限の家族分だけを購入しました。
その日は、車中泊でした。
家の中で寝るのが怖いという恐怖から本震発生から、約1か月間は車中泊でした。

多くの友人やボランティアの方に助けられました。
しかし、私は、何もすることが出来ず、誰も助けることが出来なかったと感じていました。
この時ばかりは、障害があるから、ボランティア参加は足手まといになると思いました。
リハビリセラピストとして、被災者へのリハビリに入ることもしませんでした。

この地震を経験して、感じたことは、『ひとごとじゃない』『いつ、だれが、どうなるかわからない』と・・・

3.11東北地震を見たときは、正直ひとごとの感覚でした。
でも、今は違います。
台風が熊本を直撃しなくても、豪雨がなくても、「良かったね」という感覚は無くなりました。
どこかで、被害を受ける人がいる以上、『私には、よかったねと喜ぶことはできません』。

そして、昨年7月に発生した熊本豪雨災害。

画像2


この際も、何もできない自分に情けなさと苛立ちがありました。
何もできない葛藤の中で、障害があっても出来ることを考え始めたのです。
ひとりの人間として、
ひとりの作業療法士として、
ひとりのマイノリティとして、

ボランティアとして支援できることはないだろうか?
物資や寄付金の支援は出来るけど、そういった形でのボランティアではなく何かないだろうか?
と考える中で、
私の人生を振り返ってみると人との出会いが私の人生を良い方向に変えてくれた。
人との出会いで光が見えた。
人との出会いで温かさと勇気をもらえた。
多くの人との出会いで生まれる奇跡があること、その奇跡が人生を良い方向に変えるきっかけを思い出し、

そして、たどり着いたのが移動販売車でした。(公式ラインアカウント)

画像3

思いついたらすぐ行動が私です。令和2年8月6日にはクラウドファンディングを開始していました。

ひとりの力では、出来ることは少ないと思います。
しかし、人との出会いや人との言葉、人との触れ合いにより助けられることもあると思います。

だから、私は行動します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?