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残して欲しい文化 7月17日

7月16日・17日、大阪京セラドームで、東西ジャニーズJr.が集ってコンサートが行われていた。

4年前にジャニーズJr.が大集合して行われた東京ドームのコンサートにて、
当時ジャニーズJr.だったSnowManとSixTONESの同時デビューが発表された。
今回、それ以降初めて、Jr.単独のドームコンサートが行われるということで、
どこかのグループがデビューするのではないかという噂が絶えなかった。
大阪ドームのコンサートの一部がYouTubeで生配信されるということが決まったこともあり、
デビュー発表は確実なのではないか、みたいな空気感があった。
結果、生配信の時間は本当にコンサートの一部、パフォーマンスを配信しただけで、
それ以外の時間帯にもデビュー発表というのはなかった。

その代わりと言っては何だが、
ジャニーズで初めて動画撮影が可能(アンコール部分のみ)という
ある種歴史的なコンサートにはなった。
この、動画撮影が可能になったアンコール中に、「自撮りファンサ」なるものが行われた。
「自撮りファンサ」というのは、
お客さんのスマートフォンを使って、タレントが自撮りを行う、個別のファンサービスのこと。
日本では、基本的にコンサート中の撮影はジャニーズに限らずNGな場合が多いが、
海外では、割とOKなことも多いらしく。
こういったファンサービスを行うことも少なくないそう。
今まで、ジャニーズでは絶対に出来なったけれど、
この度、動画撮影がOKになったということで、そういったファンサービスを行った人が数名いたらしい。
それについて、様々な声がSNSで挙がっていた。

私としては、「自撮りファンサ」あんまり推奨しないなーって感じ。
個別のファンサ、手を振る、うちわのリクエストに応えるとか、それが悪いとは思わない。
ただ、自撮りファンサだけでなく、あまり過剰な、強めのファンサービスを、
もし、売りにするとしたら、それは少し危険な気がする。

嵐のコンサート作りをメインで行なっていた松本潤くん(以下、松潤)。
とある番組でコンサート作りについてインタビューされていたとき、

ジャニーズのコンサートチケットは最前列でも、最後列でも、どの席でも同じ値段。
だから、どこの席にいても、楽しめるコンサート作りを目指している

といったことを話していた。

嵐が国立競技場でコンサートを何回も行えたり、
50公演以上のドームツアーを埋められるのは、
松潤が、どの席で入っても楽しめるコンサート作りをしたから。
そこに本気で注力したから。

本人たちの姿が豆粒くらいの大きさにしか見えなくても、
自分たちの姿が彼らの目に入ることはなくても、
それでも、あの空間に行きたいと思わせる、
そんな魅力のあるコンサートに出来たからではないかと思う。

どんな席にいる人も。みんなを楽しませるコンサートを考えることって、
ただ目の前の人に強いファンサをすることよりずっとずっと難しくて、
でも、それを本気で目指したからあの嵐があるんだと思う。

強い、個別のファンサービスを行う、
それを売りにするのだって1つの戦略だし、
アイドルだからと必ず国民的に、広い人気者であらねばならぬわけではなく、
深く狭い世界を築くのも1つだと思う。

でも、多分、ジャニーズJr.の多くはそれを目指しているわけではない。
「自撮りファンサ」をした彼らも、
目指しているのはそこではない。
だとしたら、やっぱり、SNSに挙がっているような「自撮りファンサ」というやり方は、
ちょっと考えが足らなかったのではないかと言わざるを得ない行為だったと思う。 

ちなみに、コンサートチケットがどの席も一律同じお値段なのは、
若い学生さんでもコンサートを楽しめるようにという意図だと聞いたことがある。

色んな意見があるだろうけど、
老若男女、幅広い世代にアイドルを楽しんでもらいたいという、アイドル文化を日本に広めた事務所として、
今後も続けて欲しいことだなと思っている。

ジャニーズ事務所のやり方全てが必ずしも
適切で、正しいわけではない。
不適切な部分は変えるべきだし、
時代に合わせた変化が出来ないと生き残れない。
でも、事務所のもつ良さ、個性を見極め、
残すべきところは守っていく。
そうあって欲しいなと。