打倒トップチーム

大学のBチームというのは、「目標」を掲げるのがかなり難しい。「Aチームに昇格すること」を掲げれば個々の目標になりチームでは温度差と統一感が生まれなくなる。といっても、Bチームの為の大会がなく何を目標にしてトップチームが使用しない早朝6:00-8:30までの練習を頑張るのか。監督の僕でさえ思いつかなかった。練習試合でもいいから選手達に試合をさせたい。それも、その日の為にやる気が溢れる練習ができる様な相手と…そんな相手は同大学にいたのだ。「トップチーム」だ。ヘッドコーチに懇願して2ヶ月に1度でいいから1試合、ハーフゲームでもいいからBチームと試合をしてほしいと頼み込んだ。何とか受け入れてもらい、「3ヶ月に1回」試合をしてくれる事になった。

目標は、選手達に決めて欲しかったが今回はと張り切って僕が張り出した。

「打倒トップチーム」

自分から目標を掲げたという事もあり可能な限りバスケを勉強した。午後は練習ができない為、高校やプロなどカテゴリー問わずアポを取り練習を見学させて頂いた。3ヶ月という限られた日にち、そして、2時間半という練習時間を大切に使う為に。

選手には伝えなかったが選手の技術を上げるという事は考えなかった。セットプレーにおいてのシュートドリルは行ったが3分間でセットプレーをやり続ける中でファーストショットでフィニッシュする。3ヶ月という期間の中で「どれだけ組織的にバスケットをプレーするか」その事だけを考えた。

ポゼッションを1つでも多くし、相手のポゼッションを減らす為に、確率が5:5のルーズボールやリバウンドの練習を行った。Bチームのインサイドの身長が185センチでトップチームのインサイドが192センチと196センチだ。普通のボックスアウトでは勝負にならない為、彼らにはシュートが放たれたらリングに背を向けマークマンと向き合う形でボックスアウトを行ってもらった。彼らがリバウンドを取る必要はなく、ガードとフォワードの身長差が無いポジションがリバウンドを取る。リバウンドを取った物は、フェイスアップしながら自陣のリングにアタックするのを決まりに最初のweek1を終えた。

ここだけでの手応えはかなり感じていた。


この記事が参加している募集

Bリーグ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?