オンラインの場作りに活かせる!?「リモート謎解きイベント」に5つ参加したらヒントが満載だった【#1】
ワークショップ、イベント、打ち合わせなど、オンラインの場を設計することが多くなりました。しばらくはそんな状況が続きそうなので、オンラインの場を設計するための工夫を日々試してみています。
そこで、オンラインならではの面白さを体験できそうな「リモート謎解きイベント」に会社の人たちと参加してみることに。(という建前で遊びました)
せっかく参加したので、面白かったことや活かせそうだなと思ったことをゆるく書いてみようと思います。この【#1】では、参加したイベントそれぞれの、使ったツール、進め方、特徴などをご紹介します。
公演のネタバレはしないように書いていきます。まだチケットやキットを販売しているイベントもあると思うので、ぜひ実際に体験してみてください!
①TREASURE COLLECTION オンライン~大富豪からの挑戦~(タカラッシュ!)
ツール:niconico生配信(司会進行、結果発表用)
スマホ用ウェブサイト(回答送信用)
問題用紙(画像データ)
チーム:なし(個人参加)
ルール:謎を解いて回答を送信すると、難易度に応じてポイントがもらえる。時間内にできるだけたくさんポイントを獲得してランキング上位を目指す。
これはかなり忙しいイベントでした……笑。PCで問題を解きながら、スマホで答えを送信し、その間に配信でランキングの発表があったり、スペシャル問題が始まったり……!問題に集中するのが大変でした。
問題自体は面白かったのですが、オンラインだからこそ夢中になれる活動って実現させるのは難しいんだろうか…?と、他のイベントにも参加してみるきっかけになりました。
②人狼村からの脱出 リモートver.(SCRAP)
ツール:Zoom(司会進行、チームのコミュニケーション用)
LINE(問題用紙のデータやヒントを受け取る用)
問題用紙や回答用紙(画像データ)
チーム:最大6人
ルール:会場にいるスタッフに指示を出しながら探索、情報収集を行い、それを元に謎や暗号を解き明かす。それぞれの謎は関連しているので、脱出(ゴール)するには全ての謎を解く必要がある。
元々あるリアル脱出ゲーム「人狼村からの脱出」をリモートでできるようにしたイベントです。
世界観はこんな感じ(こちらは人狼村シリーズの別ゲームの動画です)。フェーズごとに、こんな雰囲気のアニメーションで情報が流れ、ハラハラ感が映像から伝わってきます。
このゲームのポイントは、会場にいるスタッフの方にZoomで指示を出すことで、実際に会場にある○○を□□したり、△△を××したりすることがでる点です。(何をどうするのかは実際に体験してみてください!)オンラインツールのみで完結せず、リアルな物体を扱えるのは新鮮でした。
会場の道具だけでなく、問題用紙や動画での演出もかなり作り込まれていました。体験した中だと一番ストーリーへの没入感が強く、ドキドキハラハラで2時間があっという間!オンラインで活発に話し合う場で、これはすごいことです!もしワークショップだったら、1時間に1回は休憩を入れたいところ。DSCLでの振り返りでは、なんでそんなに集中できちゃったのかなども話題に上がりました。
ちなみに、チームDSCLはあと一歩のところで脱出できませんでしたwwwめちゃくちゃ悔しいwww
③自宅探索型イベント!!家にあるもので答えまSHOW!(SCRAP)
ツール:Zoom(司会進行、チームのコミュニケーション用)
Googleスプレッドシート(回答記入用)
チーム:6人
ルール:出題されるお題に対して「家にあるもの」で答えなければいけない自宅探索型ゲーム。同時に参加している他チームとの対戦要素あり。
これは、皆それぞれの家から参加することが前提となっているので、外出自粛の時だからこそ楽しめるイベントだったと言えます。
オンラインイベントなのに、PCから離れて家の中を探し回るのが特徴でした。サイトにも書いてあるとおり、けっこう動くのでドタバタ感が楽しめます。司会者の演出や小道具などもバラエティ番組っぽさがありました。
スプレッドシートを使うことで、チーム内で回答を共同で書き込むことが簡単に行えました。さらに、自分たちや他チームの答えが、次のページにも反映されていたりと、スプレッドシートならではのシステムが組まれていました。
このイベントは、他の謎解きイベントとは違い答えが一つではありません。目指すゴールは決まっているけど、解き方答えにはバリエーションがあります。この部分は一番ワークショップに近かったように感じました。「解く」というより「探す・作り出す」感覚が強かったです。(だからこのタイトルは「謎解き」ではなく「答えまSHOW」なんですね。)
④エイリアン研究所からの脱出 リモートver.
ツール:Zoom(司会進行、チームのコミュニケーション用)
LINEなど任意のチャットツール(チームのコミュニケーション用)
チーム:最大7人(4〜7人推奨)
ルール:会場にいる研究員(スタッフ)にZoomで音声を使い指示を出し、探索やさまざまなミッションをクリアしながら、エイリアンの撃退を目指す。脱出(ゴール)するには全ての謎を解く必要がある。
制御不能のエイリアンが出現するという映画のワンシーンのような状況で、自分たちの指示でキャストを操ることで物語が進行していきます。
音声で指示を出す進め方は自由度が高くて「こんなことお願いして良いのかな?」「これってできるのかな?」と躊躇してしまいます。進め方が分からなすぎて「序盤だけで終わるのでは…?」と途中で心が折れかけましたが、試行錯誤しながらなんとか進めることができました。
そしてなんとこの公演では、私たちは無事脱出することができました!!!やったー!リアル公演ではどんな仕組みで進めるのか、とっても気になります!(参加したことのある方がいれば、こっそり教えてください笑)
⑤リモート通信脱出ゲーム ある2つの通信基地からの脱出(SCRAP)
ツール:任意のビデオ通話ツール(チームのコミュニケーション用)
LINE(回答など送信する用)
謎解きキット
チーム:2人(1人ずつ別のキットを購入する)
ルール:知り合い同士で「北極基地キット」「南極基地キット」を購入し、ビデオ通話でコミュニケーションをとることで、物語が進行していく。制限時間なし。
こちらは2人プレイ用の謎解きで、1人ずつ別のキットを購入してプレイします。キットを買えば、自分たちの好きな時間でプレイできます。
北極基地・南極基地にそれぞれ潜入している2人で、スマホを使って通信しながら、お互いの謎解きキットにある情報を組み合わせて謎を解き緊急事態から脱出する!というストーリーの謎解きです。ただし、情報ジャミング加工がされているため、謎解きキットをカメラに写して、直接仲間に見せることはできません。
実際にプレイしている様子が分かる動画を発見しました!このように、台詞を読んだり、ジェスチャーで伝えたりしながら進めます。(プロが台詞を言うとよりドラマチックですね!)
手元にあるキットを使いながら、北極基地・南極基地から通信しているという設定が、リモートでの謎解きにぴったりとはまっています。カメラの調子が…マイクの調子が…といつもなら制約となることが、ストーリーや設定によってこんなにワクワクするものになるとは驚きです!
空間を使わなくても、没入感は作れる!かもしれない。
本来、リアル謎解きイベントは、その空間で謎解きを行うことに大きな価値があります。演出された部屋、街、駅、遊園地などの非日常な空間、そこに設置されている物、そこにいる登場人物と参加者の相互作用によって、遊びでありながらもハラハラしたりわくわくしたり、その活動に一生懸命に取り組めます。
しかし、リモートではそうはいきません。干渉できるのはPCやスマホの画面と音声くらい。参加者がいるのは人狼もエイリアンもいない日常感あふれる自宅です。イベント後の雑談では「ふと家にいることを思い出して、我に返ってしまった」という話もありました。この構図は、打ち合わせやワークショップなどにも当てはまりそうです。
そんな中でリモート謎解きイベントに参加してみて感じたのは、空間を使わずに没入・没頭を作る工夫が散りばめられていることでした。2時間の謎解きがあっという間だったように、仕事でも学びでもその活動に集中して取り組める環境が作れるのでは?没頭できる環境で活動できた方がいいよな〜と思い、この工夫を応用できないかと考えています。
そこで、この後のnoteではこんなことを書こうかと思っています。
オンラインで没入感を作り出すヒントっぽいもの
・空間を作れないなら、道具を作れば良いじゃない
・オンラインでも空間や身体を使った体験はなくもないかもしれない
・ビデオ通話は2人とかで疲れないコミュニケーションしてこ
・余韻もデザインすると良いんかも
まだ書いてないので違うものになるかも。。
#2はできたら明日更新したいな〜〜〜〜と思っています。
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2020/06/24追記:#2更新しました!
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