「最近の若者が!」と言われてきた若者が『最近の若者が…』と思うとき、
「こちら おつりになります♪」
「へぇ〜?いつ成るんだい?今は違うのかい?」
レジで順番待ちをしている時に、そんなシーンを目撃したことがある。
若い店員のお兄さんに、朗らかにそんなちょっかいをかける爺さん。
個人的には、すこし迷惑だとは思うが、粋で洒落のきいた先輩は好きだ。こういった爺さんは素敵だと思う。
おそらく因縁やイチャモンをつけようとしている訳でなくて、そんな会話を楽しもうとしている姿勢が爺さんにはみえた。
私は、ゆとり世代。
私は、高3の時に履修漏れ発覚世代。
私は、就活ちょい前にリーマンショック世代。
私は、内定もらい卒業の季節に大震災世代。
私は、いわゆる若者だ。
冒頭の話だが、
「乱れゆく若者の言葉使い」
については、いつもいつでもいつまでも、比較的によく目にするトークテーマであり、レジでのあのやりとりもその類である。
私は、言葉の使い方 というか、言葉そのものが時代と共に変わりゆくもの、時代に合わせてアップデートされてゆくものだと信じている。
なので、
『確かに乱れたのかも知れないが、それはアップデートされただけで古参勢としては違和感あるかもだけど早く慣れてくれ』
と幼少の頃から思っていた。
だが、
今、接客業に携わっているなかで、
スタッフのひとりがどうしても、
「こちら○○○になります。」
と言い続けることにイライラしている自分がいる。
そんな自分と向き合ってみた。
まず、彼女の主張としては
「ワタシ接客にがてだし、前の会社でも、この会社入っても敬語とか接客用語とか教えてもらってきてないし、今さら言われても?って感じ」
なのだそうだ。
ちなみに私も中途入社なので、私にとって彼女は先輩だし、この春からは部下という関係性も加わった。
別に
『いいから黙って指示に従いなさい』
とは言うつもりなく、なるべく本人の意思で、
「成長していきたい!」
と思っていたら応援して、伴走するスタンスを表明→他のスタッフには実行し好評をいただいている。
なのでヒアリングしたところ上記内容の回答を得た経緯である。
最近フワちゃんさんを拝見する。
聞くところによると、彼女の発言に英語字幕をつけると、とても誠実で真面目な人柄である事実がわかるそうだ。
つまり敬語という様式はなくても、
相手を敬うマインドはお持ちである
ということだろうか。
これらから考えると、
マインド不在にイライラする
ということだと理解した。
そちらの不誠実を、こちらの我慢で許容する
これに腹が立つみたいである。
「だって、やる気ないから成長なんてしようとも思わない、そもそも私は悪くないし、そっちがすべて許容してくれないのはハラスメント!」
というスタンスの方に、どうやら私はめっぽうイライラする性質であるようだ。
これまでも
「若者の言葉使いがー」
と言ってきた諸先輩の中にも、同じ質の人々が居たのではないだろうか。
『お前さんは、形としての敬語がどうのこうのでなくて、そもそも相手を敬う気持ちがねぇ。』
でもやっぱりひっそりこっそり本気で思うのは、
『いつかは「成りたい」って思ってほしい』
のであります。
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