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子どもの育ち、親の育ち

「最近、子どもの言いなりになっている親が多い。子どもに注意できない親が多い。」
数名の保育関係者から、同様の声を聞いた。

1歳8ヶ月、8歳、11歳の子どもとの暮らし、自分の言動に全く自身を持てないが、直接、私に向けられた言葉ではない。

【最近の親】全般に向けられている。
だから、私ももちろん該当している。

「言いなりになる」「注意できない」とは、どういう状況だろう。
わかるようでわからない。腑に落ちなくて、1,2歳の子の母親と話す機会に話をふってみた。

「この前、雨なのに外に出たいと言い出して。え……って思うけど、行きたい気持ちが強くて。で、傘さして出たんだけど、傘が大変だったみたいで早めに切り上げた。やってみないと納得しないよね。」

あ〜、わかる。その考え好きだと思った。
この場合は、「子どもの言いなり」なんだろうか。

「ご飯を食べないこともあるけど、嫌々なら食べてもらいたくないから無理強いはしない。そのまま残しておくと、お腹空いて食べることもあるし。おやつをお菓子じゃなくおにぎりにするとか。」

こちらもわかる〜。
理想通りにいかないことのほうが多いけれど、親もそれなりに工夫している。
けど、ちゃんと食べるべき時に食べさせてないから「子どもに注意できない親」なんだろうか。

親という同類項の中での話なので、ついつい共感してしまう。


なんだかしっくりこないな、と思っていたら、なんと、私に直球が飛んで来た。
「娘ちゃん、園生活での場面の切り替えが苦手みたいで困った顔をするけれど、おうちで遊びを止められる経験少ないですか?」

???

1歳児で場面転換得意な子いるの?

「できるだけやりたい気持ちを大切にしたいので、危ない物を排除したり、時間が許せば付き合っています。」
とお伝えした。
なんなら、「子どもの遊びを止めないで付き合える大人になりたい」とさえ思い、3番目にしてやっとできつつある!とにんまりしていたところだった。

園は集団生活なので、場面転換は必要だろうし、慣れるしかないと思う。
私だって、降園時、あっさりチャイルドシートに座ってくれたら嬉しすぎる。
現状は反り返る子どもを乗せ直したり押し付けたり、私は騒ぎながら、子どもは泣きながら、カチッとすることも少なくない。ドッと疲れる。

もちろん、園と親のどちらが正しいとか、決着をつけたいとかではない。

けど、どうも腑に落ちない。

大人にとって都合のいい子どものような気がする。
嫌なものは嫌でいいじゃないか?という思いもある。

私と保育園の問題は、相手の思いを理解するることが最優先な気がしている。

「子どものどんな育ちを願っているのか」
「それは、半年とかの短期的な成長なのか、卒園後の5〜10年先の成長なのか」
そのへんを確認しよう。

アドバイスも腑に落ちたら行動に移せる。。
納得すればいい。子どもも大人も一緒だ。


冒頭の
「最近、子どもの言いなりになっている親が多い。子どもに注意できない親が多い。」
についても、そう言っている保育関係者が、何をもって言っているのか、事例を使って「こういう時にそう感じた」と率直な意見を聞きたい。


【子どもの言いなりとはどんなことを指すのか】【どんな場面で注意できないのか】の状況をはっきりした上で、親と保育関係者が対話できる安心安全な場。
「こんな時どうする?」というロールプレイも価値観を確認するのにはいいツールかもしれない。
そんな場を持てたらいいな。

上から目線で、「親なんだからしっかりしてよ!」と言われても、絶対にいい事はないから。

親が「あ、そうなんだ」と知り、
保育関係者が「親はそう思ってたのか」と知ることは、思いが一致しないにせよ、関係性は良くなるはずだ。

子どもに関わる大人は皆、子どもの健全な育ちを願っているはずだから、余計なゴタゴタは早めに片付けておきたい。







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