記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

三国恋戦記・孟徳ルート・プレイ実況寄り感想文

◆三国恋戦記本編と思いでがえし、孟徳ルートプレイ実況・感想


自分の創作用のメモ兼備忘録として、詳細なカンペを作ったのですが
せっかくですのでwebに上げます

気になったシーンや台詞一点一点について、自分なりの感想を書いています。
キャラの台詞や描写については、自分なりに内容を要約したり
意味を取りやすく内容の補足や変更をしています
ゲームシナリオをそのまま転記しているのではありません、
ご注意ください。

原作ゲームシナリオで明記されている情報をもとに
可能な限り原作に忠実に解釈しているつもりですが
孟徳さんはとにかく自分の気持ちを明言してくれないキャラで
そのうえ天邪鬼な「ないものねだり」の人で、
原作ゲームシナリオも、
孟徳ルートは特に余白や想像の余地を残して描写されているので
どうしても原作情報をもとに推理しきれないところだけは
自分の勝手な憶測や願望で解釈や読解をしています

自分が泡沫エンドの比較的善良寄りの孟徳さんが好きなので
性善説寄りの解釈になっているかもしれません
孟徳さんはヤンデレというよりはヤンデレ風味で
冷酷な人というよりは必要があれば冷酷な判断も下せる
というだけの人ですよねと個人的に思っています

とりとめのない雑な長文ですが、
創作用リファレンス資料も兼ねた自分用メモで
省略したくなかったため長くなりました
ゲームの再プレイをしながら頑張って書いたので
ぜひ見て頂けると嬉しいです

なんかあれですね、小説ではないのですが内容的に
孟徳ルート原作沿い孟徳視点の二次創作のような文章ですね……
自分は歴史小説も長編小説も書けないのですが
感想文らしきものは一応書けるので、ちょうど良かったと思います。
それではぞうぞ。


***

◆孟徳ルート本編

長坂橋で落ちて助けられるところから始めています。

襄陽で魏軍メンと花ちゃんが改めて対面するシーン
(花ちゃんが孟徳さんに文若さんと元譲さんを紹介されたり、
名前を聞かれたりする場面です)
まわりに元譲さんや花ちゃん本人がいるのに、
文若さんが堂々と孟徳さんの意向に逆らう発言をしているのに改めて驚きました
(素性の分からない花を仕官させるのは私は反対です云々のやつ)

みんなの前で堂々と上司に逆らう(諫める)とか
現代日本の普通の会社でもこれをすると顰蹙を買うのに
堂々とやってしまう文若さんは良くも悪くも彼らしいですね
文若さんの好感度は孟徳さんの「俺たちに力を貸してよ」で
「そんなのできません」と言うと上がるのですが、
この文若好感度アップ選択肢を選ぶと
孟徳さんの好感度は上がらないんですよね。
(孟徳ルート正解選択肢のその後の孟徳さん本人の発言から
今の自分の立場や状況をわかってない子だと見做される)
今の自分の立場や状況を顧みず、不利益になっても自分の正義を貫くと
文若の好感度が上がり、孟徳の好感度が下がるのは、
その後のシナリオの展開を思えばすごくわかる気がします

そしてこの場で余計なことは言わない元譲さんが一番賢いですね笑。
自分の部下を策でやまほど殺した花と
そんな彼女を好奇心で助けた孟徳とか、
文句の一つも言いたくなるだろうに……
私は魏軍で結婚するなら元譲さんがいいです。
抜群の安定感と気遣いと優しさ……

***

襄陽の手つなぎ街デートの後、
本の内容のことで孟徳を騙してることに罪悪感が高まった花が、
本の本当の内容を孟徳に話そうとする場面で
「本には未来のことも書かれてるんです」と発言するものの
「讖緯の類かな。でも君が話したくないなら言わなくていいよ。
俺、君が好きだからさ」と孟徳さんがさらっと流しちゃうシーンで

なんで孟徳さんは、未来が書いてある戦にもすごく役立つものを
そんなにあっさりスルーしちゃうんだろうと不思議だったのですが、
冷静に考えると、自分以外の何も信じていない孟徳さんが
不思議本の力や讖緯なんて信じるわけないので
スルーしたんでしょうね……。

そういえば孟徳さんが本の力(花の力)をあてにしだすのは
赤壁で予言通りに負けてからですもんね。
プレイヤー目線からすると、
玄徳さんが初手から花の話と本から出る策を信じてくれて、
本の力も本当に本物だから忘れがちになりますが
あの孟徳さんがうさんくさい予言を信じるわけもなく、
孟徳さんが本を(花を)あてにするのは最後の西涼反乱鎮圧のときですし
あのときも花を軍議に参加させて
花の有能さを周りに見せつけたかったとか、他の思惑がありますしね

*

花ちゃんが侵入者の子龍君を隠そうとしてからの
孟徳「俺が怖い?」
花(違う、孟徳さんが怖いのは孟徳さんのせいじゃなくて、
私にやましいことがあるからだ)
孟徳「君の目が好きだな。逸らそうとしないから」
のシーンにきました。

この場面は推測ですが「捕虜なのに侵入者を庇おうとした」という
拷問されても仕方ないレベルのやらかしを、
花ちゃんが孟徳さんに対してしているのに、
それでも花ちゃんはすさまじい恐怖を乗り越えて
孟徳さんから逃げずに、孟徳さんに真摯に向き合った
(気まずくて怖くても目をそらさずに、
孟徳さんが怖いのは孟徳さんのせいじゃなくて
私が嘘をついてるからだと、孟徳さんのせいにせず自省して、
それを孟徳本人にも恐れず伝えた)から
孟徳さんに褒めて・認めてもらえた的な理解でいいんでしょうか??

ラストでも
「君だけは丞相じゃない俺個人と、向き合い続けてくれたから。
それだけで俺は救われたんだよ」
云々の種明かしがありましたもんね。
この孟徳さんの「君の目が好きだな。逸らそうとしないから」も
色々深読みできて色んな解釈が考えられて深い台詞ですね
どうとでも受け取れるので……。

この場面よりだいぶ前の
「元譲さんにちゃんと挨拶する・しない」の選択肢で
挨拶するを選んだ場合もそうなんですが、
ものすごく気まずいのに、相手から逃げずに向き合おうとする
花ちゃんは偉いですよね。
本当に「花ちゃん自身が悪かったわけでもないのに」
気まずさを乗り越えて、真摯に向き合おうとするのが凄いと思います。


*

赤壁の戦いの直前の
孟徳「君が困るなら何も言わない。数日後に江陵に発つよ」
花(孟徳さんに好きって言われると何も言えなくなる
本当なのか嘘なのか本気なのか冗談なのかわからなくて
どうしたらいいかわからなくなる)
ここも好きな場面です

そして赤壁の戦いを終えて
追いすがる玄徳さんからふたりで逃げて
玄徳軍へ戻るという選択肢を花ちゃんが失って(孟徳さんに潰されて)
孟徳軍に仕官する代わりに本を返してもらって
表紙が青くなった本を開いて
花ちゃんは孟徳さんと二人で過去に飛びます

*

黄巾党の時代に飛んだときの、
花「玄徳さんは説明する前に信じてくれました」
孟徳「そうなんだ……」の場面で、
このとき孟徳さんの心中が知りたいです。笑。
ますます玄徳さんへのライバル心や敵愾心が募ったのかな。笑
玄徳さんがヒーローだとしたら孟徳さんはアンチヒーローですね。
ことごとく正反対ですし。

そしてそのあとの
「孟徳さんもこんな本が存在したら血眼になって探しますか?」
「(俺は自分以外信じてないから、
そんなものは興味ないし必要ないから探さないよ。
それよりも)俺は本より本の持ち主に興味があるな。
不思議な本に導かれてこの世界に来た女の子。
君はなんのためにこの世界に来たの?」
に孟徳さんの愛を感じてしまいました。笑
孟徳さんは不思議本より花ちゃんに興味と関心があるんですよね
後半の本が燃える火災のときも、
本の心配はせずに花ちゃんの心配をしていました

過去編、
孟徳さんの「そっか、俺が一番初めに君と出会えればよかったのに」
という発言に愛を感じて、
歌妓さんの件で無意識にやきもちをやく花ちゃんを
見て喜ぶ孟徳さんにつられて喜んだりしています
まだまだ遠回しですが、過去編では孟徳さんの花ちゃんへの愛情表現が、
かなりストレートになってきてますね

こんなに「君が好きで仕方がないんだ、俺の気持ちに気づいてよ~!」
って熱くアピールされているのに、
まだ孟徳さんを信じようとしてない花ちゃんは面白いですね。
でも仕方ないようにも思います。孟徳さん軽すぎるんですもの
自分も出会って間もないころから軽いノリで好き好き言ってくるような
軽い男は信じられませんもの……


*

机でつっぷしてる孟徳さんと、花ちゃんが手をつなぐスチルの場面です。

なかなか孟徳さんが不憫ですね。
黄巾党の過去世界から涼州の反乱を鎮圧するに至る間で
あれだけ花ちゃんに好意をアピールし続けてきて、
やっと花ちゃんの気持ちが自分に向いてきたかなと思ったら、
なんか軽い感じで「私も好きですよ」とか言われるし、
揚げ句に「鶴の恩返し」の話を試しに出してみれば
「元の世界に帰らなきゃいけないと自分で決めているので、
約束が守られようと破られようと私は帰りますね!それじゃ!」
とか言われるし、
この頃の花ちゃんは無自覚に孟徳さんに残酷ですよね……。

こうやって孟徳さんに対して、無自覚に残酷な返しをしちゃうから
孟徳さんからも意趣返しで、怖い返しをされたのかなと思います
でも花ちゃんは鶴の恩返しの話を出した孟徳さんの真意に気づけるような
恋愛ごとについて勘のいい子じゃないから
そういう遠回しのアプローチはやめてあげてと思います
「私は鶴じゃないから、ずっと孟徳さんのそばにいますよ
約束が守られても破られても去ったりしません」
とかこの時点での花ちゃんは言わないと思いますので
(孟徳さんの想いが信じられないから、
元の世界を捨てる選択もできない)


話を戻します。
このときの孟徳さんは
(君はとにかく元の世界に帰る気でいるみたいだけど、
俺は君が好きで離したくないから、君を元の世界には帰さないよ。だから)
「あらかじめ(鶴を、君を)帰れなくしておくかな」

それに続く「無理やり帰れなくするけど、
そのかわり鶴(花)には好きなように過ごさせてあげる」
は圧倒的権力者の、せめてものお情けですよね。
こういう優しさはある人なんですよね。
相手の意思は自分の都合で無視しますけど……
とはいえこのやりとりからも、
相手に悪意はなくても自分が傷つけられたら、
すぐに自分もやり返す、孟徳さんの悪癖は出ています

しかもこの場面、
孟徳さんが鶴の恩返しの例え話を通じてこんなにも花ちゃんに対して
「俺を置いて帰らないで!君を手放したくないんだ!
何もいらないからずっと俺のそばにいて!」って想いを伝えてるのに、
花ちゃんは「孟徳さん、女の人好きですもんね」とのたまいますからね
愛情が何ひとつ伝わっていない孟徳さんが不憫すぎますw
「ひどいな、誰でもいいわけじゃなくて、俺は君だから好きなのに」
やっぱり花ちゃんに信じて貰えていない孟徳さんです

*

火災後孟徳さんに求婚されました。
ここの正解選択肢は「少し考えさせて」で他を選ぶと妾屋敷送りなのですが、
このときの孟徳さんの心中は、
自分は「今までずっと脈ナシに近かったけど、
花ちゃんに少し考えさせてって言ってもらえた。嬉しい」
くらいだったのかなと予想しています。
この推理は無根拠なのですが……。
もっと残酷な、狙っていた獲物をもう少しで捕らえられそうで
喜んでいる怖い肉食獣系の解釈でもいいかなと思うのですが、
実際はどうなんでしょうか

このときの孟徳さんの気持ちを推理する手がかりはあまりなくて
これは本当にプレイヤーの数だけ正解があると思っていますが、
自分は泡沫エンドの実は善良寄りの孟徳さんが好きなので、
つい性善説で孟徳さんを解釈してしまいます。
あっという間に囲われそうですねww


求婚を保留してからも
孟徳さんの怒涛の甘やかし攻勢は続きます。
もう少しで落とせそうだから、すごく頑張っているのかな
でもこれは目当ての女の子を
甘やかしてスポイルして無力化させて自分に依存させようとしている
悪い男の手口にも見えるんですよね……
こうやって依存させれば相手の女子は絶対に自分から離れていかなく
(離れていけなく)なりますからね。
本を失い元の世界に帰れなくなるという
とてつもない苦境にありながらも、
孟徳さんのその攻勢や手口に、安易に屈しない花ちゃんは偉いです
この時点では、花ちゃんは孟徳さんは好きだけど帰るつもりでしたからね
(ラストあたりで明かされますが
孟徳さんの想いが信じられないから、
彼のために元の世界を捨てる決意もできずにいた花ちゃんです)


孟徳さんは若いころから「お金持ちのチャラ男グループ」出身の
女好きの軽いノリの男子で
そして現在の彼はとにかく「相手を信頼できない」病気なので
好意の伝え方も軽薄だし遠回しだし
例え相手にそれなりに本気であっても、
こういう外堀を埋めていって相手を自分に依存させていくような
口説き方しかできない人なのかなと……
とはいえこれも私の勝手な憶測で根拠はありません

*

「君も危ない立場だから。大人しく俺に守られててよ?」
孟徳さんのこの発言に花ちゃんは
「大人しく守られていた方がいいのかもしれないけど、
それだと自分が役立たずだと認めるみたいで嫌だ」と反応するんですよね。
こういう、頼れる彼氏の愛にすがるだけの自分じゃ嫌だ、
自分も相手に何か返したいとか、
最後まで自分を諦めないところで、頼れる彼の愛人の一人じゃない
彼の真実の愛に行けるんだろうなと思いました

*

いよいよ花ちゃんが孟徳さんに、火事の噂について問いただします。
ここは花ちゃんに疑われてすごく傷ついた孟徳さんが
花ちゃんを傷つけ返してしまうんですよね。
ラストになってやっと
「俺が大切な君を危険に遭わせるようなことをするわけない」とか
二周目彼視点で「あれは八つ当たり」とか明かされるのですが、
このときの花ちゃんはご愁傷様です

こういうときは、気まずくても本人確認するのが誠意だと思いますし
それに対して真面目に返答するのが、確認される側の誠意だとも思うのですが
孟徳さんはそんな花ちゃんの誠意を理解せず
(花ちゃんはどんなに気まずくても
相手に向き合おうとするいい子です)
疑われて傷ついたから傷つけ返すになっているのがダメ可愛いです
文若さん相手でもそうなんですが、
『孟徳さんは大事な人に少しでも疑われたら、とたんに傷ついて拗ねだして
それ絶対に言っちゃダメでしょみたいなことをポンポン言い出す』の
やめてほしいですよね

「自分だって君のことを信じてなかったのに、
疑われて傷ついてどうしていいかわからなくなったんだ……」
「孟徳さん、人を信じる(信じあう)っていうのは
疑わないことじゃなくて、相手を信じたいと思い合うことなんですよ…」
最後でふたりは通じ合えますが
このあたりの二人のすれ違いは見ていてつらいです

*

風切羽の場面の
「離したら逃げるんだろ。だったら離さない」は
「君の目が好きだな。逸らそうとしないから」と対になっていますよね。

「俺から逃げないでよ花ちゃん!」
孟徳さんの悲痛な叫びが聞こえてきそうです
いや孟徳さんは叫びませんし、激情に駆られていても
表向きはどこまでも理知的で冷静っぽく振る舞う人なのですが

孟徳さんは自分から逃げずに向き合ってくれる花ちゃんが好きだし
あのときもそんな彼女を求めていたのかな……
でもあんな酷い発言で花ちゃんを傷つけておいて
俺から逃げないでって無理がありますよね

花ちゃんに「孟徳さんなんて嫌い」と言われて
さらに傷ついた孟徳さんは自分の悪癖を存分に発揮します。
手ひどく傷つけられたぶん相手を傷つけ返してますね。
「そんなことしなくても、私は逃げたりしません!」
「信じられないよ!
っていうか君、そもそも俺を置いて元の世界に帰るつもりだったよね!?」
壮大な泥沼痴話喧嘩です


孟徳さんは大好きな花ちゃんと離れ離れになるのが嫌で
これまでずっと(だいぶ回りくどくてわかりにくいけど)
花ちゃん好きだよ、ずっとそばにいてよって
熱心に愛を伝え続けていたのに、この期に及んで花ちゃんに
「私が帰るも帰らないも、貴方に関係ないでしょ!?
別に恋人同士だったわけでもないのに!!」
とか言われたらそりゃ怒るし、花ちゃんの愛情も疑うよなと思います

といっても全ての元凶は
孟徳さんの遠回しで軽薄な口説きのせいだと思いますが……
あんなんで花ちゃんに伝わるわけがないと思います


「俺はこんなに花ちゃんのことが好きで離れるのが嫌で
ずっと一緒にいたいと思ってたのに、花ちゃんは違ったんだ……?
『私は帰りたかったのに』とか言ってるし。
しかも『私たちは恋人でも何でもないのに』とか言われたし、
俺、一応花ちゃんに求婚してるはずなんだけど、
何だろうこれ、俺の愛情ってやっぱり信じられてないのかな
俺って遊ばれたのかな……」

に近いことを思ったからこその
「俺のことを好きだって言う、君のその想いは本物?
ちやほやされて気分良かっただけなんでしょ……」
みたいな台詞だったのかなと予想しています

孟徳さん本人も、花ちゃんがそんな子じゃないのは
わかってはいたと思うんですけど、
これだけすれ違って喧嘩して、
お互い激昂して傷つけあってる状態じゃどうしようもないですよね
大好きな彼女を失いたくない、でも失いそうだからこその
余裕がなくて冷静になれない孟徳さんだったのかもしれません

二周目彼視点でも「八つ当たりだ」
(その後の「それは俺にじゃないんだろうな」という
元譲の質問に答えないことで、花に対しての八つ当たりだと認める)
「余裕がない」
「距離を置きたくてもできないから、自分の手元に置くしかない」
「必要性の有無の問題じゃない。
(彼女が信じられないから)不安になるんだ、きりがない
(きりのない不安に押しつぶされそうになってる)」
と元譲さんに白状してますしね

*

文若さんの指示で書架に行ったら
丞相暗殺未遂事件の黒幕の官吏に出会って
孟徳さんの悪口をあることないこと吹き込まれるんですが

個人的には、文若さんは狙ってそうしたわけではないと思っています
文若さんは不正を嫌うまっすぐな人で
自ルートでは「やっぱり丞相のお命をお守りする!」と思い直して
これまでの誤解を解いて孟徳さんと信じあってハピエンを迎える人なので
わざと花と悪人を出合わせたりすることはないと思うのです


徐州虐殺の件、大好きなご家族を殺されて
傷ついた孟徳さんがやらかしたあれですね。
虐殺はダメに決まってるんですが
それに対する花ちゃんの返しが優しいんですよね
これだけひどいことをしている孟徳さんを、それでも庇ってしまう……
彼を受け入れようとしてしまう

「間違えない人だけが正しいんですか?
間違えた人はそれだけで全部悪いんですか?
何をしても仕方がないんですか?
そんな単純に決められれば誰だって(私だって)苦しくない」

このあたり黄巾党時代の孟徳さんの発言
「正しいことって何なんだろうね、俺は昔それがひとつだと思っていたよ」
「若いうちは正しいことだけをやっていて、それでいい気になってた。
くだらない大人がくだらないなりに、国を回しいてくれていたから」
と対になっているような気がします
正しさってなんだろう?
でも孟徳さんの恨みに巻き込まれた徐州の無実の一般民衆は
可哀想すぎるんですよね……

そして「私の孟徳さんにひどいこと言わないでください!」
と叫んだ花ちゃんのところに、孟徳さんがきてくれました
「私の孟徳さんか。嬉しいこと言ってくれるね」
ここ本当に孟徳さんは嬉しかったと思います。
花ちゃんへの愛はさらに高まり、
やっぱりもうこの子しかいない、この子だけは手放したくない、
と孟徳さんが思ったかどうかは定かではありません


徐州の件を花ちゃんに聞かれる孟徳さんです。
言い訳はせずに素直に認めます。
でも花ちゃんが理由を聞いたら
「家族が殺された復讐だよ」って教えてくれます
ここでも孟徳さんはなぜか必要以上に悪人ぶるんですよね。
とはいえ『何言ってるの虐殺は悪だから、
悪人ぶるもなにも孟徳さんはただの悪人でしょ』
と言われれば返す言葉もないんですが……

*

文若さんに追い出されて、元譲さんのところに行く花ちゃんです
元譲さんに「お前と孟徳の痴話喧嘩で迷惑してる」と言われます
そして元譲さんから孟徳さんの
「もう誰も信じないの誓い」の話を教わるんですが
このときの森川さんの演技がいいんですよね
激情にかられて絶叫しててもいいくらいの修羅場なのに
瀕死の重傷を負っているせいか、比較的抑えめの喋りです
孟徳さんのその話を聞いて苦しくて泣く花ちゃんですが
ここで元譲さんに
「お前が苦しいのは孟徳を受け入れようとしてるからだろう。
同じ痛みを感じようとしているから辛いんだ」と言われます

花ちゃんが孟徳さんのことが好きじゃなかったら
これほどまでの苦しみを背負っている彼を受け入れたい
なんて思わないですよね
だからつまりもう花ちゃんはこの時点で、
孟徳さんのことが大好きなんですよ
(ラストあたりでも、孟徳さんの気持ちが信じられなかったせいで
自分が孟徳さんを好きだっていうのも認められなかった
云々とありますし)
そして花ちゃんも孟徳さんが好きだということに
元譲さんも気づいていると思います

「お前が苦しいのは、お前が孟徳に惚れているからだ」
ってことなんでしょうか。わかりませんけどね
そして「孟徳が他人を信じないのはどうしようもないんだ、諦めろ」
「そもそも丞相という立場に人間性なんて必要ない。誰も求めてない。
人らしい感情なんて自滅の原因にしかならないからいらないんだ」
と続きます。

丞相はつらいです。
こんな過酷な境遇で人らしい心を無くしながら
仕事にまい進し続けていたから
孟徳さんは最後まで彼個人に向き合い続けてくれた
花ちゃんを愛したのかなと思いました

元譲さんに「お前が苦しいのは、お前が孟徳に惚れているからだ」
と指摘され(※違います)
花ちゃんはこれまでを振り返ります
捕虜になったときから優しかった孟徳さん
過去に飛んだときもずっと助けてくれた孟徳さん
侍女さんや歌妓さんにも、たくさん焼きもちをやいたし
「やっぱり私は孟徳さんが好きだ、焼きもちも沢山焼いた。
優しくしてくれる人なら誰でもよかったわけじゃない。
孟徳さんにも私の気持ちを信じてほしい」
ついに花ちゃんは彼への愛を確信します。
そして「私を信じてほしい」という願いを新たにします

「好きだって言ってもらうよりただ信じてほしい」
個人的には孟徳さんの「君を愛してる」は「君を信じるよ」だと思っています
彼の「好きだ」は軽薄ですからね。
彼の真実の愛を望まずに彼の「好きだ」に満足してたら妾屋敷送りですよ
孟徳さんからの真実の愛が欲しい、孟徳さんに信じてほしい花ちゃん、
まだ試練は続くけどがんばって!
ここで「いつの間にか元の世界に帰れなくなったことよりも
孟徳さんのことばかり考えていた」と花ちゃんの独白が入ります
ここで自分の気持ちをようやく自覚した花ちゃんです
よかったね孟徳さん、花ちゃん元の世界より孟徳さんがいいって!
やっとですね!!え?遅すぎるって?

*

ここで入る二周目彼視点エピが
孟徳さんの本心を読み解くのに重要でびっくりしました。

元譲「孟徳、仕事がやりにくいんだが」
孟徳「八つ当たりだ」
元譲「それは俺にじゃないんだろうな」
孟徳答えない。
ゆえに孟徳に八つ当たりされたのが元譲でないとわかり、
その後の孟徳と元譲の発言から、
孟徳に八つ当たりをされた相手が花だとわかる
元譲「花と距離を置けばいいだろう。許都から離せ」
孟徳「余計危ないし別の不安がある」
(この時点で既に花ちゃんは孟徳さんの目の前で
丞相暗殺未遂事件の黒幕の書庫の官吏と接触しています)
元譲「余裕をなくしすぎだろう」
孟徳「必要性の有無の問題じゃない。不安になるんだきりがない」
元譲「もう少しあいつを信じ…(沈黙)」
孟徳「なんだって?怒」←彼女を信じたくても信じられない孟徳

ここで元譲さんの「お前のあの誓いは呪いじみてるな」
の台詞が入ると思うので、
ここで孟徳さんが花ちゃんを信じられないせいで
際限のない不安にとりつかれて
それに押しつぶされそうになってることが推測されます……

花ちゃんを怯えさせるような言動は八つ当たりで、
彼女を閉じ込めたのも、
危険から遠ざけるためと孟徳さんが不安だったからで、
これまでは丞相として必要性の有無とか
理性的な軸で動いてきた孟徳さんが
花ちゃんに本気になったせいで自分が不安だからとか
個人の感情に振り回されるようになって、

そしてこれらはハピエンラストの種明かし
「感情をなくして丞相として最善を選び続ければいいと思っていた。
でも君といるとそれもできなくなる」
「君の行動に一喜一憂して楽しくて傷つけられても愛おしくて、
もう君を離したくないんだ。俺のそばにいてほしい」
の孟徳さん自身の発言(花ちゃんへの懇願)に繋がっていくんですね
今やっとこの伏線回収に気づいたんですが、
本当孟徳さん面倒くさくて天邪鬼だけど、
言動の全ては一貫してるし言動の全てに彼なりの理由があるし
そういう意味では理論で言動が読み解ける人ですよね


*

文若さんと孟徳さんが言い合いをしています
「命にかえても丞相をお止めする!」
この二人の口論がきっかけで、
孟徳さんが皇帝になっても、余計に争いの種になるだけなんじゃ?
と考えはじめる花ちゃんです

孟徳さんが花ちゃんのところにきました
プロポーズの返事を教えて欲しいそうですが、なぜかひたすら不穏です
「返事を聞きに来たんだ。俺のものになるかどうか」
「まあ返事を聞きに来たと言っても君に選択権はないんだけどね。
もう君を待つ時間がないんだ。――連れていけ」
ここで孟徳さんに理由も教えてもらえずに
別のお屋敷に閉じ込められます

状況はいよいよひっ迫してきていて、もう孟徳さんも
不安で仕方なくてどうしようもなかったんだろうなあ
理由を説明しないのは確かにひどいんですが
でもこの理由普通に言えなくないですか……?
大人の事情過ぎて
花ちゃんを自分にまつわる事件に巻き込みたくなくて
彼女を軟禁した孟徳さんなのですが
結局花ちゃんは逃げ出してしまい、
彼が危惧していた通り事件に巻き込まれてしまいます


安全のために孟徳さんに軟禁された花ちゃんですが
「孟徳さんの真意を知りたいから」「孟徳さんを理解したいから」
と自分が軟禁された理由を調べようとします
このときも選択肢が出ますが
「どうして突然こんなことしたんだろう?」が正解選択肢で
「説明してくれるまで大人しく待とう」を選ぶと妾屋敷です
ここもそうなんですけど、
困難な状況に負けて彼と向き合うのを諦めて、安易な方に流されると
愛人のうちのひとりにしかなれないんですよね、
孟徳さんを信じないといけないけど、彼を妄信するのはだめで
彼の言うことを聞かないと危ないけど、言いなりになっても妾屋敷です
面倒くさいですが、がんばって花ちゃん

『愛ゆえに突き放そうとした孔明が、愛の尊さを教えてくれて
愛ゆえに閉じ込めてでも欲しがった孟徳が、愛の難しさを教えてくれます』


花ちゃんはお屋敷から抜け出すものの
書架の官吏に見つかりそそのかされます。
「軍医にもらった睡眠薬を丞相に飲ませてお逃げなさい」
「孟徳さんが私をそばに置こうとするのは愛情じゃなくて、
ただの義務感なのかあ……」
ただの義務感で好きでもない女の子に
あそこまでする男もいない気もしますが
このときの花ちゃんは孟徳さんの心変わりも疑ってるんですよね
孟徳さんは危険から遠ざけようとしているだけなんですが
子のすれ違いが切ないです

軍医のおじいちゃんが登場します。文若さんに呼ばれてるそうです。
文若さん服毒自殺フラグオンされたのかと焦りますが
おもいでがえしの最果ての廟の冒頭で
文若さんはまだ生きているとわかります
文若さんも好きなのでほっとしました

孟徳さんと碁石の色あてゲームをします。
これ「君の嘘は全部わかるよ、覚えておいて」というのと
「俺は君には嘘はつかないって約束してるよね、
碁石の色も本当のことしか言ってないでしょ。だから俺を信じてほしい」
ってことの両方を、孟徳さんは花ちゃんに
伝えたかったのかなと思いました

そして、孟徳さんに信じてもらえないなら
「もう一緒に入られない」→正解選択肢
「それでも一緒にいたんだ」→妾屋敷
この試練を通過していよいよ最終章に入ります
孟徳さんの寝室に行きます

*

ずっと口説き続けていた大好きで仕方のない女の子から、
ついに夜の行為に誘われるんだけど
それは嘘で彼女は何かを企んでますよ
自分の想いが実ったわけでもなんでもなくて、
愛情はいまいち伝わってなくて、
相変わらず二人の気持ちはこじれたまますれ違ってますよって
どれくらいつらかったのかなとか
孟徳さんの男心に想いを馳せてしまいます

強引な手段を取って彼女を無理やり監禁したのも
彼女を悪人から守るためだったのに、それを誤解されて……
いや、誤解されて当然のやり方をしているんですけどね
多分もうこのときの孟徳さんは
捨て鉢というかやけくそになってますよね
ビジュアルファンブックには「激怒してる孟徳です」とありましたが
森川さんの話し方があくまでも表向きは落ち着いているので
冷静なように見えてしまいます。不機嫌なのはわかりますが……

「花ちゃん、なんで俺を誘ったの?
理由を教えてくれないのなら、都合のいいように解釈してもいい?」
想いが通じ合っていてもいなくても、
もうここまできたらヤケクソで、チャンスがあったら
孟徳さんは花ちゃんを抱くつもりだったのかなと予想しています
元々女の子に手の早そうな人ですしね
ここまできたらもう躊躇う理由もなさそうですし

「もうあんまり優しくしてあげられそうにない」とも言ってますしね。
もう俺は本当に余裕がないんだよ、もう待てない。
質問に答えない花ちゃんに対して
「沈黙が答えなのかな」って責めるように言ってますけど
孟徳さんも他人の質問に答えないことが結構ありますよね、ずるいです

愛する彼に一服盛って、
その彼から逃げようとしている花ちゃんですが、やっぱり迷います。
本当は彼を信じたいしこんなことしたくない。愛しているから
彼の笑顔が好きだったのに、目の前の彼は笑っていません
それがまた花ちゃんの辛さをあおります
彼につらそうな顔させてるのは自分だもんね……
やっぱり一服盛るのはやめよう、彼に謝ろう
そう思いなおす花ちゃんですが、窓の外に不審な影が
ここで迂闊な発言「窓の外に誰かいます」しちゃうと
これまでノーミスで進んでいても鳥籠なんですよね

ここから先の選択肢は何を選んでもハピエンに行けるという
理解でよかったでしょうか……?
このシーンは不正解選択肢を試す勇気がありません。つらすぎて。


*

「手でもつなぎたくなった?」
この彼の台詞がまた悲しいんですよね
襄陽の街デートの手つなぎ
(switch版ではこの場面に新規描きおろしスチルが入ります)
(ここで「じゃあつないでいれば見えなくていいですね」の選択肢を外すと、
他の選択肢を全て正解していても孟徳ルートを外れるそうです)
孟徳さんがすごく疲れていたときの
「私、孟徳さんのこと好きですよ」のスチルの手つなぎ

孟徳ルートでは彼と手をつなぐ描写がとても重要で
キーポイント的に描かれていて、そこにはスチルも入ります
孟徳さんも襄陽の街デートや疲れてるときに
花ちゃんと手を繋げて嬉しかったんだろうな。
「キスやセ〇クスは好きでもない人とでもするけど
手をつなぐのは本当に好きな相手としかしない」
といった恋愛トリビアもありますしね。(そのトリビアの真偽は不明ですが)

彼から逃げるために、花が緊張しながら
睡眠薬入りの水を彼に飲ます云々のやりとりをしている、
この期に及んでさえ、
孟徳さんは楽しくて幸せだった頃の思い出を
思い出しているのかなという、彼のピュアさが切ないです

そしてついに彼を狙う刺客に気づいた花ちゃんが、
一世一代の大芝居を打ちます。
「孟徳さん私を信じてくれますか?」
そう口にしてから、いっそ滑稽なほど嘘を連発する花ちゃんです
彼を守るために、彼に危険を知らせるために
彼の嫌いな嘘をつく花ちゃんは凄いですよね、
そして孟徳さんの身代わりとして襲われるために
薬入りの水を飲んだ花ちゃんは、狙い通り?に暗殺者に刺されます
花ちゃん自身はもう勢いだったのかもしれませんが、すごく愛を感じます

花「孟徳さん、不安になって疑ってごめんなさい
孟徳さんを信じ切れてなかったから
孟徳さんが好きだっていう、自分の気持ちも認められなかった
孟徳さんのことを知りたいと思ったのも、
孟徳さんを信じ切れてなかったから
孟徳さんのことを疑ったけど、
それでもやっぱり孟徳さんのことを信じたかった
孟徳さんはそう思ってくれましたか?」
孟徳「思ったよ……」

もう怒涛の展開ですね。
ここから先はいままでの種明かしといった感じです


二周目以降だとここに彼視点が入ります
「生きたまま野犬に食わせるぞ」の場面ですね
孟徳さんの声はここが一番低くて怖い気がします
さすが森川さんわかってらっしゃる

*

孟徳「花ちゃん、早く目を覚まして。君の言葉が聞きたい」
本人確認のできるようになった、孟徳さんは成長しました
これまでは結構相手の意見も聞かずに、
相手の考えを勝手に決めつけていましたから
花ちゃんは最初から気まずくてもちゃんと本人確認していたのに……


孟徳「君がずっと何を望んでいたのか考えてたんだ。
君は俺を殺したかったの?」
花「違います……」
ハピエンでは花ちゃんが水を飲んでいるので
孟徳さんは水に何が入れられていたのかは知らないのかな?
鳥籠では水を調べて混ぜられていた薬がなにかを判明させます


孟徳「あれだけ必死でつなぎとめようとしていたのを
そんな風に思われてたとは思わなかったな
花ちゃんは俺がどれだけ君のことが好きで
いつも離れて行ってしまわないか(元の世界に帰ってしまわないか)
不安だったのを知らなかった?あんなに何回も言ったのにな」

花ちゃんに元の世界に帰られたくなくて
必死でつなぎとめようとしていた孟徳さんなのでした
でも孟徳さんの言い方はわかりにくかったですし、
胡散臭かったですから……

孟徳「謝らなくていいよ。俺も君の意思を無視しようとしたから
君はそんなふうには生きてきていないのにね」

この言葉もどうとでも読み取れそうですが。
花ちゃんの元の世界は身分社会ではないですもんね
上の立場の人に強要されても無理に従ったりとか考えにくいですし
(こういうことは会社ではありそうですが、
花ちゃんは高校生で社会人経験もないですし)
あと、花ちゃんは平和な世界出身なので謀とは無縁ですし
権力者に貢がれて気分いい、とも思ってなかったでしょうし
孟徳さんもそれはわかってたんじゃないかな。
ぐいぐい口説かれて困惑したり不安がったり、
貢がれて困ったりしてましたよね、花ちゃんは……。

孟徳「……元の世界に帰りたい?」
花「元の世界にはあなたがいないから、元の世界よりもこちらがいいです
花「最初にこの世界に残ったのも孟徳さんのためです
優しくしてくれるなら誰でもいいわけじゃなくて、私は孟徳さんが好きです」

嘘の分かる孟徳さんは
花ちゃんのこの言葉が真実というのもわかったはずで、
嬉しかっただろうなと思います

孟徳「俺も君が好きだ、お願いだから信じさせて、裏切らないで。
最初は興味があっただけなのに
だんだんと君の言葉や存在がよりどころになっていった
それは君が異世界から来た女の子だったからかもしれない
でもそれだけじゃなくて、君が俺をそのまま見てくれようとしたから
君と一緒にいると、何にも縛られてなかった頃に戻れるような気がしてた
君は最初から変わらなかった
でもだんだん君も俺のことを好きになってきてくれたのかなと思ったら
どうも軽い感じで好きだっていうし
あの火事のことを君に聞かれたのも結構傷ついたんだよね
俺が君を危険な目にあわせるわけないのに」
花「すみません」
孟徳「謝らなくていいよ。俺も勝手なんだ。
自分こそ君を信じていないくせに
君に信じてもらえないと思ったらどうしていいかわからなくなった
あげくに君は帰るつもりだったでしょ
君がいなくなると思ったら余裕なんてなくなった。繋ぎとめたかった」

花ちゃんに疑われたのに傷ついて
どうしていいかわからなくなったのかな
しかも帰られそうになったからそれが嫌で
なりふり構わず強引なことをしたのかな……
ああ、やっぱり帰られるのが嫌でそれを阻止しようとしたんですね……


孟徳さんの愛情を信じられなかったから
孟徳さんのそばにいるために、この世界に居続けたいという
自分の気持ちも認められなくて
なのでずっと「元の世界に帰りたい」と口にし続けていた
花ちゃんなのでした。


孟徳「今は?俺の気持ちが信じられる?」
花「信じられます」
(軽くて胡散臭いけど)孟徳さんは嘘を言わない
碁石の色あてゲームのときですら嘘を言わなかった
隠し事はしても本当のことしか言わない
花(本当は信じたくて、信じてほしくて
だから孟徳さんは最初から嘘をつかなかった
人の嘘が分かるから嘘をつかない)

孟徳『――君に嘘はつかない。約束する』
序盤のこの台詞がこんなに重要な意味を持つとは
まさか思わないですよね。私も思いませんでした
そして孟花のふたりの恋人らしい甘いやり取りを経て
孟徳「君を信じるよ。ずっと……」
孟徳さんが真実の愛を告げてくれて、エンディングテーマに入ります。

*

余談ですが、歌妓さんの台詞も深いですよね

「孟徳がどうかじゃなくて、
あなたが孟徳をどう思っているのかが、大事なのではなくて? 
孟徳のせいにして諦めるというのなら、あなたに孟徳はあげないわ」
→本編途中の孟徳さんが信じられないから
この世界に残る決断もできないし
彼が好きということすら認められずうじうじしていた花ちゃん
→漫画版にもあった台詞です
「あなた(孟徳)の詩はまっすぐね、詩だけがまっすぐ」
→本編途中の素直になれずひねくれてばかりだった天邪鬼な孟徳さん
「彼の都合がいいだけの彼の望まない人間に、変わってしまうのが怖いの」
→妾エンドの伏線

元譲さんも歌妓さんも沢山ヒントをくれた素敵な脇役キャラでした
歌妓さんは糟糠の妻という感じですよね
孟徳さんは若いころから遊び人ですが、
素晴らしい人を手堅くキープしているなと思いました。
女性の趣味がいいですよね。やはり見る目があるというか
歌妓さんは孟徳さんには勿体ない気がしますww

漫画版の10年後の歌妓さんは不思議ちゃん度はダウンしていますが
堅実な良妻度はとても高そうなのですが孟徳さんはこんな素晴らしい女性でも
「面白みがなくなったから愛人その一に格下げ」しちゃうのかなぁ、
贅沢というか、ないものねだりもいいかげんにしてほしいですよね
自由にはばたく花ちゃんの輝きが好きだけど、
自分のそばから絶対に離れていかない確証がほしいから羽を折りたいとか
中盤の誰も信じない孟徳さんはそういう感じですよね


*

そしてED曲のあとに。公の爵位と九錫の話が出てきます
本当は皇帝になんてなりたくないけど、
孟徳さんが皇帝になったら勢力争いはよりひどくなって
孟徳さんはこれまで以上に立場に縛られて苦しい思いをするけど
それでも国をよくするために、国を改革する地位と権力が欲しくて
皇帝になろうとしている孟徳さん。
でもそれは彼の『丞相としての』望みです。
ダメになった国を早く立て直すためには
丞相という地位だけじゃ足りないようです

だけど彼個人の本当の願いは
花ちゃんと一緒にいること、それだけです。
孟徳「君は仕事と恋人どっちを選ぶ?」
花「仕事も大事だけど、孟徳さんが仕事より俺を選んでよって言うなら
孟徳さんのために仕事より恋人を選びます」
孟徳「すごい殺し文句だな……」
これほどまでに花ちゃんに愛されていることを知ったから
孟徳さんは皇帝にならないと決めたんじゃないのかなと思います

花「孟徳さんが責められるのが嫌だから、皇帝になんてならないで欲しいです」
孟徳「君は俺個人の幸せだけを願ってくれるんだね。
俺はそれだけで救われるんだよ」

まあ孟徳さんは今まで腹心の部下や従兄弟にすら
「漢王朝のために丞相を止めるために服毒自殺します!」
「丞相に人間性なんて必要ないんだ!
どんな冷酷な判断でも必要であれば下せるように
心を殺して鬼になるのが正しいんだ!
いまさら人らしい感情とか言われても困る!」
だの言われてきて、辛い思いしてきて孤独だったんだから
そりゃあ花ちゃんの存在は救いだったんでしょうね……

隙自語りで恐縮なんですが、
自分も激務時代に24時間勤務365連勤とかそういうのを数年やって
人間性を殺し続けながら(周囲に常にそれを求められる)
過労で倒れるまで命を削り続けて働いた経験があるので
孟徳さんの気持ちがわかります
自分の時間や自分の幸せが皆無な状況で
病気だろうが何だろうが休まず働き続けなきゃいけないのが苦しいと
おかしな希死念慮に囚われたりするんですよね
死ねば永遠に休めるので(笑)
自分の人間性や人としての幸せを全否定されて
周囲の全員に職務の遂行だけを求められ続ければ人は多分壊れます
そんな過酷な状況の中で、花ちゃんみたいな、
しがらみにとらわれていないただ一人の子に見返りを求めず優しくされたら
勝手に救われた気になって、勝手に惚れて
唯一の存在の相手を失いたくなくて執着して
相手に依存してた可能性はありますね
孟徳さんもそんな感じだったのかなと邪推しています


孟徳さんの話はまだ続きます
孟徳「いっそ自分を捨ててしまえば楽になれると思ったんだけど」
その後のお仕事談義からこの自分を捨てる発言は
『いっそ個人としての幸せは全て捨てて、
仕事に全てを捧げてしまえば楽になれると思ったんだけど』
なのかなと推理してます


孟徳「答えの分かってることを選び取るのは苦じゃないから」
この発言も優秀な人らしいと思います
わかりきった正解や最善選択肢が
目の前にあるんだからそれを選べばいいだけじゃんって
そもそも凡人以下の人は何が正解なのか
何か最善なのかがわからなくて苦労して
誤った判断して後から後悔するんですよ
もしくは判断を誤ったことすら気づかずに
その後を過ごしていくんですよ……

話がそれたので戻します
孟徳「でも君といるとそんなこともできなくなる」
心を殺して個人としての願いは捨てて
仕事のためだけに生きようとしたけど、
花ちゃんといるとそれもできなくなる。という理解でいいのかな

孟徳「君といると楽しくて、人らしい感情を思い出せるんだ
もう少し考えてみるよ、自分にとって何が最善なのか……
君が俺自身の幸せを願ってくれてるのがわかるから」

もうここの孟徳さんは仕事を辞めることを真剣に考えていますよね
辞める辞めないの段階じゃなくて、もう辞めるのは確定で
いつどうやって辞めようかなと考えていそうですよね 
会社でも自分の進退についてこの手の言い方をしてるときの人ってもう
どのタイミングで辞めようかなと考えていることが多いように思います
話変わりますけど、天皇と内閣総理大臣で
権威と権力(実権)を分離している
日本のやり方は賢いのかもしれませんね
分離してるからこそ、帝を廃さずにダメになった政権だけ交代していける

孟徳「君と一緒にいられれば、他に何もいらないよ」
そして孟徳さんが権力の頂で愛を選んで
そんな彼とずっと一緒にいたいと花ちゃんが願って
物語は終わります。

*


魏軍ルートの特に孟徳ルートは、
ホーム感ある玄徳軍ルートや
一応同盟軍で一応は仲間でもある仲謀軍ルートと違って完全アウェーで
(最初は敵軍から降ったうさんくさい人で
その後も愛人や軍師見習いという扱いでした。
孟徳さんが必死に花ちゃんの居場所をつくろうとはしていましたが)
年の近い仲間や女友達や、愚痴をこぼせる相手や
気軽に困りごとが相談できる相手もおらず
(元譲さんは気軽とも違う気がします)
怖い大人たちに囲まれて孤軍奮闘していたので
余計に花ちゃんの孤高の戦いが見ていてつらかったです
最後に報われてよかったですね

孟徳ルートは花ちゃんが主役の恋愛ものでもありますが
仕事VS愛情 仕事での栄達VS人としての幸せ どちらを選ぶの?とか
職場の人(部下)たちとの難しい人間関係とか
他人を信じるとはなにか
軽薄な口説きばっかりのこれまでモテてきた大人の男性が
唯一の女の子と出会って変わっていく姿
相手を失いそうになって余裕をなくしたり、
相手のささいな言動で、
恋を知ったばかりの幼い少年みたいに一喜一憂したりとか
そういうところも
短いルートの中でぎゅぎゅっと描かれていて面白かったです。
短い話ではありますが無駄な台詞や描写がなくて
全てが意味のある台詞や描写というのも
まるで上質な映画のようなルートでした
孟徳ルートお疲れさまでした

***

◆余談:大切な人に薬入りの水を渡されたらどうする?
・飲まずに理由を聞く(正義感が強く相手に対して常に真摯)
・飲んだふりして様子を見る(思慮深い)
・飲み終わってからから理由を聞く(誠実で相手に深い信頼を寄せている)
・ためらわず飲むし理由は聞かない
(相手に対する深い愛、何があっても相手を受け入れる)

他ジャンルですが
「大切な人に薬入りの水を差し出されたときのキャラの反応」
が面白かったので、孟徳さんの例の場面で考えてみました。
私は孟徳さんは薬を盛られていたことに気づいていたと思っています
もし花ちゃんに水を飲むのを止められなかった場合、悩みますが、

孟徳さんの好感度MAX→薬入りの水を飲んでから花に理由を聞く(誠実さを重んじる)
好感度中→飲んだふりして様子を見る(思慮深い)
好感度低→飲まずに理由を尋ねる(好感度自体は低いけど真摯な態度でもある)

かなぁと妄想しています。ちなみに本編中では
「あのね、手を取られてると飲めないんだけど」の描写から、
孟徳さんは(一服盛られている)水を飲む気はあったと、自分は思っています。
薬を盛られてるのに気づいていたかですが、
孟徳さんなら勘もよさそうだし、気づいていたんじゃないかと思います
シナリオを読み返しても直接的な手掛かりがないので、
ここは空想するしかないのですが、
花に部屋に行きたいと言われた時点で何かあるのは孟徳さんも気づいていて、
でも武術の心得もない花ちゃんが何かするとしたら、
薬を盛るくらいしかできないだろうから、
水を持ってこさせたのもわざとかな、とかそんな感じです

****


孟徳「まいったな。君は本当に天運のもとに存在してるんだね。これは玉璽だよ」
孟徳「不思議な力に導かれてこの世界にやってきた女の子。
君は何のためにここにきたの?」

ルート終盤の睡眠薬入りの水を飲ませようとした
あのシーンの段階では
→孟徳さんは自分を殺すためにきたと思っててそれでもいいと思っていた
だから孟徳さんは薬入りの水を飲もうとしたし
「君は俺を殺したかったの?」という質問も出た
といったような二次創作を見て面白かったです。

ハピエン迎えてからは
→孟徳さんを救うために来た。この天のもとで唯一の存在。と予想しています
赤壁以降は〇〇さんを救いたいという理由で
(孟徳ルートだともう嘘をつきたくないという理由になりますが)
花ちゃんはこちらの世界に残りますもんね
孟徳ルートだと刺されて昏睡状態の中で見た元の世界の夢で
「元の世界に帰ってこれたけど、こっちには孟徳さんがいないから戻りたい」
「幸せにしてもらえるかはわからないけど
そんなことよりあの人をほうっておけないの!」(支えたいとか助けたいとか)
と改めて彼のために元の世界を捨てる決断をしていますし


***

◆本編スペシャル・猫と丞相

仕事人間の文若さんと、もう仕事を辞めたがってる孟徳さん。
ここでも対照的なふたりですね。
孟徳さんの仕事や立場ではなく、孟徳さん個人の心配をする花ちゃんに
孟徳さんが改めて救われるお話です。

孟徳「いつも俺ばっかりやきもきさせられて
君は俺のことなんてどうでもいいのかと思ってた
もっとやきもちやいたり、わがまま言ってくれればいいのに」
花「そんなに言ったら孟徳さんが困っちゃいますよ」
孟徳「そんなことないよ。君のためなら城中の猫を追い出してもいいし
城内を女人禁制にしてもいい。どんな望みでも叶えてあげるのに」
花「そんなことをしたら猫も侍女のみなさんも困っちゃいます
望みなんてありません」
孟徳「君は他の人が願っても手に入れられないものを持っているのに
何も変わらないんだね。どうかずっとそのままでいて」

ここの『他の人が願っても手に入れられないものを持っている』って
俺からの真実の愛ってことなんですかね??教えて孟徳さん!

孟徳「そっか。君を安全な場所に留められるのは嬉しいけど
君の願いを叶えられないのはちょっと残念だな」
本編の理由を告げずに花を軟禁した場面や
鳥籠エンドを彷彿とさせるセリフですね
孟徳さんがなぜそんなに花の願いを叶えるのに執着するのかは
あとで明かされます

花「そんなことあります。
孟徳さんはそんなにわがまま言い放題の人がいいんですか?」
孟徳「俺はただ君が君自身を押し殺してしまうようなことに
なってほしくないだけだよ」
花「私自身を押し殺す?」
孟徳「君が自分の意思をなくして、自分の望みすらわからなくなるようなこと」

ここで孟徳さんが大事な人に我儘を言わせたがる理由が明かされます
自分自身を押し殺して、自分の意思をなくして
自分の本当の望みすらわからなくなる
というのは孟徳さん自身のことかなと思いました
「なりたいかどうかより、なるべきかどうかしか考えてない」
自分も少し経験があるのですが
こういう考え方で常に物事を判断していると
本当に自分の望みがわからなくなるんですよね
本編ラストでも花ちゃんに孟徳さん自身の願いを聞かれたときに
最初は「なんだろう。わかんないな……」みたいな返答していますもんね
ただこれは最終的には「いつか全ての役目を終えたら、
ただ君の隣で眠りたい。それまでずっとそばにいて」につながりますが


花「孟徳さんはいなくなったりしないですよね?」
孟徳「――しないよ」
花(孟徳さんはこの場所も自分の地位も好きじゃない
もし捨てられるとしたら、きっと)
孟徳「もしいなくなるとしても君と一緒だから
いつか全ての役目を終えたらっ、て言ったよね?
俺が眠ることができるのは、君のそばだけなんだ
不安になった?俺はあの猫じゃないよ」
花「そうですよね」
孟徳「それに、いなくなるっていうなら、
俺は君の方がずっと心配だったよ」
花(たしかに……。元の世界に帰りたがったり、
(孟徳さんの身代わりとして)大けがしたり、
私は孟徳さんを心配させてばかりいたのかも)

官吏「あなたからもご注進申し上げてください。
あなたも丞相のおそばに仕える身となったからには
その立場にふさわしい振る舞いをなさっていただかなくては」
花「立場にふさわしい振る舞い?」
官吏「ええ、丞相の後ろ盾があってこそ、あなたも贅沢な生活ができるのです
丞相が失脚されては困るでしょう?」
花(孟徳さんの丞相としての仕事を心配することが、
私の立場にふさわしい振る舞い?)
花「孟徳さんは自分でちゃんとわかっています。
私が言うことなんて何もありません」
花(私にできることは孟徳さん(個人を)を心配することくらいだ
他の誰も孟徳さんが本当は苦しんでいることを知らないから、
私だけでも孟徳さん(個人)を大事にしたい)
官吏「ふむ、丞相の寵を失わないためにも
ご機嫌を損ねるわけにはいかないというわけですか」

この場面色々可哀想だなと思います
孟徳さんが立場を考えて自分の不調を隠すのも
花ちゃんが孟徳さんの立場や仕事より孟徳さん自身を心配するのも
官吏が孟徳さんの嘘を真に受けて
花ちゃんに苦情を入れるのも当たり前だと思うので

官吏が悪人みたいになっていますが
孟徳さんが「寵姫のところに入り浸って仕事さぼってる」
という嘘をついていて
花ちゃんが彼の嘘を否定せずに
「彼の仕事よりも彼個人の事情を優先したい、
それが私の彼への愛」と思っていて、そのように行動しながらも、
その本音を周囲に隠しているのでは
官吏の目には「愛人にかまけて仕事をさぼってる上司と
それを甘やかす愛人」としか映らないわけで……。
それなら部下として愛人に苦情を入れるのは普通ですし
なんか悲しいですよね、
でも本当のことは言えないし、そういう意味でも
自分たちをとりまく状況にあらゆる意味で限界を感じたから
孟徳さんは偽装死したのかなと思いました。
死ななきゃ収拾がつかず、死ななきゃ辞められない職場って
ブラックすぎますね


花「わがままを言ってもいいですか?
今日はずっとこの部屋で休んでください」
孟徳「え?」
孟徳「君のことが愛おしくてしょうがないよ。
君がここにいてくれてよかった。
君を遣わした天に感謝する。君はこの天の下で唯一の人だ。
俺にとってただ一人の……
俺の望みは君だけだ。君がそばにいてくれたらそれだけでいい」
花「孟徳さん……」

孟徳さんは花ちゃんが大事で仕方ないんだろうなというのが
伝わってきますね。
そのまま次回の最果ての廟に続きます

***

以下は思いでがえしの感想文です
永遠恋々・最果ての廟、
ひとひらの思いで本人ルート4つと文若バッド毒の続編白
三国漫遊記本人ルートと他キャラルートで孟徳さんを修正するもの
を再プレイして記事にしています

◆最果ての廟

平穏な人生を得るために偽装死した孟徳さん
花と二人で田舎で平和な隠居暮らしをしています

願った平穏を手に入れられてよかったですね
これまでとは別人のようなほのぼの安定感です
花ちゃんに料理の手伝いをしなくていいと怒られてからの
「はい」は最高でした
威圧感を出さないときは本当にどこにでもいそうな普通の人
という花ちゃんのモノローグが切なかったです
頑張っていたんだろうな

花ナレーション
『元譲さんには落ち着いたら居場所を知らせると
(孟徳さんが)言っていたから再会できる日も近いかも
元譲さんは孟徳さんの今回の決定に驚いていたけど、私には納得できた
孟徳さんはずっと役目に縛られていたんだと思う
開放されてから孟徳さんは以前よりも頭痛を訴えることはなくなった。
何気ない日々のやりとりだけでも嬉しくて、幸せだと感じられた』

孟徳「君が悪いわけじゃないのはわかってるけど、
困ったことになってるなら、話してほしかったかな」
ハピエン後の彼は報連相のできる男になっていますね。
ほっとします。笑

孟徳「俺もいい大人だから浮気のひとつやふたつ
許容できるようになってたはずなんだけど
君に関しては自分が思ってるより心が狭かったみたい」
やきもちをやいてくれる孟徳さんです
ピュアでかわいいですね。初恋に振り回されている少年のようです

過去孟徳さんの花ちゃんに対する評価
「君みたいな子に会ってたら忘れてないと思うんだけど。
部下にしたい。女にしておくには勿体ない。
うちで働け。女じゃ差し障るなら男装するのもいいかも」
孟徳友人「それ女の子に言うには微妙だろ……」
孟徳「なんだよ。むしろ最高の誉め言葉だろ」
かくれ男尊女卑な孟徳さんが面白いです
そうですよね、好きなものは有能な人材な孟徳さん
彼の真の好みは有能な女性です……
色気のある年上も彼の好みではありますが
その路線でいくと行けても歌妓さんみたいな感じになりそうです
つまり情愛はあっても最高に都合のいい女どまり
(ただあの孟徳さんのそれになれるってだけでも、凄いことだと思います。
史実の彼女も非常にできた女性らしいですね)


孟徳「(もし君ともっと早く出会っていたら)
部下としてそばに置いて、君の大切さに気付くのが遅れたかも
結果として君を逃してたかもしれないから、
思えば出会いが長坂でよかったのかもね」
孟徳「そうやって君が俺の過去(の女性遍歴)
を気にするようになってくれて嬉しい。
気にならないのは関心がないのと同じだから」
花「でもこういう感情は苦しいです」 ←やきもちってことですよね?
孟徳「俺も君が俺を亡くしたあとに頼るであろう
未来の男のことを思うとそいつを呪いたくなるよ。
でも、きみにそういう感情(苦しいほどの妬心)
を植え付けたのが自分だと思うと嬉しさも感じる」
花「ひどいです」
孟徳「過去を消すことはできないけど、
俺の現在と未来は全部君と一緒だよ」

孟徳「さしあたって気になるのは俺と君の未来かな。
いつまでもこうして隠れてるわけにもいかないしね」
花「でも曹孟徳の名前は葬ったんですよね?」
孟徳「けどいつまでも名前がないままではいられないだろう?
君と生きていかなきゃいけないし」


最果ての廟ではピュアな孟徳さんが可愛いですね。
嫉妬されるのも自分の過去(の女性遍歴)を気にされるのも嬉しいとか
本命に対してはすごくピュアなタイプなのかな
「気にならないっていうのは関心がないのと同じだから」
っていうのも彼らしいですね
猫と丞相でも「君はずっと俺のことなんて
どうでもいいのかと思ってたから」と発言していますし、
関心を持たれない・どうでもいいと思われるのが
孟徳さんにとっては一番つらいのかもしれませんね
孟徳さんこそ飽きっぽくて、相手を完全にものにしたら
関心をなくしそうなタイプなのにとも思いますが、
でもそういうタイプの人「だからこそ」
相手に関心をなくされることを恐れるのかもしれません

余談ですが
伯理の出世は孟徳さんが彼を花ちゃんから遠ざけるための陰謀なの!?
と思ったりもしました。彼が優秀なのは本当だけど
ほら「理由は一つとは限らない」って
孟徳さんも三都賦で言ってたじゃないですか……

◆眠りの裏で
孟徳「君のそばにいると退屈しなさそう」
面白いものが好きな孟徳さんらしいです


◆着せ替え人形
孟徳「恋人ならこのくらい当然だろ」
元譲「その肩書を本人が望んでいるように見えないんだが」
孟徳「望む望まないは関係ない。必要かどうかの話だ」

赤壁前の宴会の裏話ですね。
この宴会では花ちゃんのお披露目もして
みんなの前でべたべたして関係を見せつけました。
孟徳さんは恋人って言ってますけど、
まだこの段階では「今大好きで狙ってる子」
くらいの認識だったのかなとか思います

本編後半の二周目別視点エピだと
孟徳「必要性の有無の問題じゃない。不安になるんだきりがない」
元譲「もうすこしあいつを信じっ……」
となってくるので、赤壁前の時点ではまだ孟徳さんは
恋心を理性で制御できるレベルだったのかなと予想してしまいます
彼の唯一無二の存在になれたのは庇って刺されてから
くらいなのかな、わかりませんけどね。


◆続鳥籠・それから
花「おかえりなさい」
孟徳「ただいま」
花「お帰りなんて、やっぱり変な気がします」
孟徳「そんなことないよ、君の隣が俺の帰る場所だから」
孟徳「お詫びになんでもひとつお願いを聞いてあげるよ
君のために何かしたいんだ」

これまで選択肢を一度も間違えず好感度最大で進めていても
暗殺未遂事件のときに迂闊な発言(外に誰かいます)をしてしまうと、
鳥籠エンドになります。切ないです
ただやっぱり迂闊な子は信用も信頼もできませんので
孟徳さんの立場や疑り深い性格を思えば仕方ないのかな

猫と丞相のときと同じように
ここでも花にわがままを言わせたがる孟徳さんです。
花ちゃんに自分らしさを失ってほしくないから
自分の望みを思い出させようと
考えさせようとしてるのかなと思います
今までは孟徳さんが花ちゃんを甘やかしたがるのは
「好きな女の子を甘やかすのが好き」
というだけなのかなと思っていたのですが
猫と丞相で孟徳さんが大切な人を甘やかしたがる理由が明かされてから
孟徳さんが花ちゃんを甘やかそうとする場面を見ると切なくなります
これが彼なりの愛の形だったんですね……
自分が抑圧された生活で自分らしさを失っていったから
相手にはそうなって欲しくないという

この期に及んでも、孟徳さんが花ちゃんに優しいのは、
義理でもなく、本心からかなと思っています
迂闊な子は外には出せないし、もう手放してもあげられないけど、
花ちゃんが大好きで大切なのは本当。みたいな
「外には出せないし、君のことも手放してあげられないけど、
それ以外の君の望みならならなんでも叶えてあげるよ」

猫と丞相の「君はこの天のもとで唯一の人だ、
俺にとってただひとりの……」という台詞と
本編中の鶴の恩返しの問答
「あらかじめ鶴を帰れなくしておくかな、
その代わりに鶴の好きに過ごさせてあげる」の台詞が
この場面でも反映されていますね。
閉じ込めるけどそのかわり好きにさせてあげる。
唯一無二の人だから手放せない。

鳥籠エンドは
孟徳さんが自分で自分にかけていた「もう誰も信じない」の呪いを
花ちゃんが解くことができずに
孟徳さんが不安や猜疑心に押しつぶされてしまった結果の
エンドなのかなと思いました
まだこの段階では孟徳さんは、確かに花ちゃんを監禁してはいますが、
そこまで病んでいないと思っています。
ただ鳥籠エンドではその後が怖いですね。
花ちゃんの心身がダメになったら孟徳さんもダメになりそうです

余談ですが孟徳ルート本編途中でも
花「おかえりなさい」
孟徳「おかえりっていいな」
というやりとりがあって
これは漫画版やドラマCD甘い生活にも
取り入れられていますよね。
花ちゃんのおかえりなさいに喜ぶ孟徳さんはかわいいです
やってる行動(拉致監禁)はかわいくないですが


◆続毒・白
元譲「いい年をした大人がいつまで拗ねているつもりだ」
権力と権威(覇者と帝)は別であるべきと主張する文若さん。
だから皇帝になろうとする孟徳さんを、命に代えても止めようとしました
孟徳「あいつは死ぬことで俺から逃げた。
だけどそうすることで何かを守ったのかもしれない。
本当のことはあいつにしかわからない」

この文若バッド毒はデイジーさんのメーカー通販特典で
補足のSSがありましたよね。(書き下ろしSSの「こころ」です)
私も入手しました。
文若さんの「こんな結果になったが、私は丞相を恨んではいない」
が泣けました。
しかし本当に孟徳さんは面倒臭い人ですよね。
意見が合わない部下なら首にするくらいで済ませてほしいんですが
(それもできなかったんでしょうが)
三国時代は下の人の人権がなくなりがちでつらいです


***


◆三国漫遊記
本人ルート、甘い休息とラストのご褒美
孟花で他キャラを修正するもの全部
他ルートで孟徳さんが修正されるもの全部
を再プレイして記事にしています


◆本人ルート漫遊記・甘い休息とラストのご褒美

眼福画の場面
花「どうして嘘をついたことを怒らなかったんですか?」
孟徳「あまりに子供じみた嘘だったからかな
それに君もばれるとわかっててついただろう?
ずいぶんのんきだなあと思ったんだよね」
花(の、のんき……。
確かに捕虜の立場で孟徳さん相手にって考えるとそうかも)
孟徳「変わってるなあと思って興味を持ったんだ」
花「変わってるのは孟徳さんも同じだと思います」
花(普通だったら怪しまれて終わりだったと思う)
孟徳「そうだね、そうかもしれない
また君の国のおとぎ話をきかせてくれる?」
花「はい、この国のお話も聞いてみたいです」
孟徳「ああそうか、君は知らないんだよね。
お返しに今度は俺が教えてあげるよ」

なぜ嘘を怒らなかったのかが明かされています
全部の嘘がダメなわけじゃないんですね

*

閑話休題。
思いでがえしの漫遊記の眼福画スチルの場面でも、
孟徳さんは花ちゃんの語る無茶苦茶な嘘(長江の川幅半分の桃)
に惹かれて「変わってるな面白いな」って花ちゃんに興味を持ったと
語っていましたし、そう思えば孟徳ルートはやっぱりすごいですね
孟徳ルートは信頼がテーマなのに(だからこそ)
シナリオで嘘が上手いフックになっていますね

嘘を見抜ける嘘が嫌いな嘘をつかない天邪鬼な彼に対してついた
「子供っぽい嘘」がきっかけで、ヒロインは彼に興味を持たれて、
そんな彼と嘘を通して心を寄せ合って彼の命を救って、
他人を信じられなくて苦しんでいた彼の心も救済した……
って書くとシナリオライターさん天才ですね
泡沫バッドでも優しい嘘を通して想いを伝えあっていますし
ここまで「嘘」をうまく使ってるシナリオも
なかなかないと思うのです


他の方の考察感想文で
「嘘のない綺麗な文若さん」という表現をみて
やっぱり文若さんは孟徳さんと正反対だな、
孟徳さんは嘘を嫌いながらもシナリオのフックは嘘ですし
本人はドロドロですし
孟徳√の花ちゃんは清濁あわせのめる強さが必要です

文若√の花ちゃんは心揺れている彼を叱咤して
最後まで文若さんらしい不正を嫌う清廉潔白な文若さんでいてください!
と励ましてハピエン迎えますけど、

孟徳√だと正反対ですもんね。
正義を貫くより臨機応変に動いて、彼の歪みや苦しみも受け止めて
彼の身代わりに刺されてやっとハピエンに辿り着けます……


*

ご褒美画の画面
花「孟徳さんが象が見たかったんじゃないんですか」
孟徳「動物なら君も好きかと思ってさ。
用意したのが俺じゃないのが残念だけどね」

初見ではなぜ象?と思ったのですが
そういえば道中で益州のパンダの話をしていましたもんね。
パンダを見に行きたい。気軽に行けないから連れてこよう。
そっかよく考えれば孟徳さんは気軽に益州にはいけないもんね。
みたいなやりとりです。
彼女のささいな発言でも覚えていて、
それをきちんと実現してくれる男の人って、これはモテますよ……
特技は暗記(と詩作)、さすがですね。

時系列は不明なのですが「猫と丞相」でも
猫を甘やかす花ちゃんに嫉妬する孟徳さんのお話だったので
「君は動物にはことさら優しい」とか
「動物なら君も好きかと思って」とかは
猫と丞相のお話も踏まえているのかと思いました。
初見ではなぜに象!?という印象が強かったのですが
ちゃんと伏線があったのにびっくりしました。


◆孟花が孔明を修正する
孔明「ふーん、まぁ君が幸せなら僕は何も文句はないけど」
花「あの、とても幸せです」
孟徳「花ちゃんありがとう。もっともっと幸せにするからね」
ここから手を繋いで歩いていく孟花の二人がかわいいです
師匠ごめんね……


◆孔花に修正される孟徳
孟徳「なるほど天下の孔明も、
自分の女のことになると余裕がなくなるらしいな」
◆玄徳と花に修正される孟徳
「そんなに大事なら箱にでも入れておけ」
ここでも自己紹介をしている孟徳さんに笑えます


自ルートでも他ルートで修正されるときも
花ちゃんと手をつなぎたがる孟徳さんがかわいかったです
本編でも何度も出てきましたが
孟徳さんは本当に手をつなぐのが大好きですよね
他キャラに修正されるときも、嫌味のふりした自己紹介してたり
こういうところからも、
案外ピュアみたいな印象になるのかなと思いました
他ルートでも言動が一致していらっしゃる笑

***

◆実録・三都賦

孟徳「誘いを断られてばかりのつれない姫のもとへ、
挨拶に行こうかと思ってね」
孟徳ルート本編の襄陽の街デートでもお姫様って言ってくれましたが
ここでも姫って言ってくれます

孟徳「そんなことを言って、そのままなしくずしに囲い込むつもりか?」
玄徳「それは孟徳殿でしょう。俺はそんなことをするつもりはありません」
孟徳さんってたまに自己紹介しますよね。笑

孟徳「今や君は陛下の一番近くにいる人間だ。
その君に選ばれた人間は祝福を受けたに等しい。
軽々しい言動はできないだろう
仲謀「大げさなんじゃないのか」
孟徳「大げさじゃない。人心を動かす力はバカにできない」
帝を囲ってそれを根拠に権力をふるっていた孟徳さんが
言うと説得力があります
玄徳ルートとノーマルルートでは
孟徳さんのもとから帝を助け出そうとした人たち
(玄徳さんもそれに協力していた)が
見つかって処刑されるエピソードが出てきますよね
玄徳さんだけ難を逃れたやつです

孟徳「勝ち負けは関係ない。これは遊びに過ぎないからな」
玄徳「あいつを賭けた勝負が遊びにすぎないと?」
孟徳「勘違いするな。あくまでも決めるのはあの子だろう。
この勝負で決まるわけではないという意味だ」
この場面ではちゃんと花ちゃんの意思を
尊重しようとしてくれるんですよね……

孟徳「やれやれこうして三人仲良く剣舞とは 
これがあの子が願った平和というものか」
玄徳「孟徳殿には戦場で剣を振り回すより向いているのでは?
あなたは治世と乱世で性質が変わるのでしょう?」
孟徳「知ったような口をきくな」
ノーマルルートの孟徳さんはラスボス感全開で
三都賦でも元最高権力者らしく偉そうでかっこよくて最高なのですが
本人ルートでの苦しみぶりを見ていると
孟徳さんは乱世で奸雄になるよりも治世で能臣をやっていた方が
幸せだったような気がします……
ノーマルルートのラスボス孟徳さんも大好きなんですが
彼の真の救済は本人ルートハピエンにしかないので悲しいですね
花ちゃんは十人に分裂すべきです!笑


***


◆ハピエン以外のエンドについて:泡沫編

ここまで追い込まれなければ花を手放す決心がつかない
マダオな孟徳さんに泣けます
「君は元の世界に帰って俺のことを忘れる。
それでもいい。もうそれでもいいから、お願いだから死なないで」

実はこのエンドもかなり好きだったりします
『花が孟徳のためにつく最後の嘘。孟徳が花のためにつく最初の嘘』
孟徳ルートは信頼がテーマかと思うのですが
嘘が嫌いな天邪鬼な彼と
嘘を通して心を寄せ合う場面が美しくも悲しいです


孟徳バトエン
最高に美しい悲恋だけどヒロイン死別で
絶対に取り返しがつかなくて二人が一緒にいられない泡沫
VS
最悪なまでにこじれてしまったけど
二人とも存命でもしかしたら
ワンチャン取り返しつくかもしれない鳥籠
あなたはどっち派!?
というツイートを見て爆笑したことがあります。
悩みますね~

◆妾編
ここに行ったら結局最後は彼に飽きられて終わりになるのかな
孟徳さんはあんなふうになった花ちゃんを
愛し続けられるわけないですよね
一応花ちゃんを養いはするけど、足は遠のきますよねやっぱり……
変わってしまう前の彼女の輝きを知っていると
ああなってしまったあとの彼女を見ているのも
愛していたからこそキツイでしょうし


◆鳥籠編
花ちゃんが花ちゃんであるうちは、孟徳さんもまともなのでしょうが
花ちゃんが病んで壊れたら孟徳さんはどうなっちゃうのかな……


◆ノーマルルート羽扇・軍師エンド
ここから花ちゃんが孟徳さんとくっつくのも楽しそうですが
このエンドの花ちゃんは、孟徳さんは選ばなさそうなのでなんとも……
でもこのルートでひたすら花ちゃんを口説き続けて
フラれ続ける孟徳さんは見てて笑えます
三都賦では「今までみたいに部下として欲しいわけじゃない」
と発言していますが、まるで相手にされてないのが面白いです
このエンドの花ちゃん逆ハーは美味しいですよね
孟徳さんに「襄陽で出会ったときより成長したね」
と褒めてもらえるのも嬉しいです
ノーマルルートは争いに満ちた世界を花ちゃんが救ってくれるけど
文若さんと公瑾さんは救えない(死んでしまう)のが悲しいです

◆ノーマルルートで最後に花ちゃんが帰るエンド
ノーマルルート、
個人的には三国世界に残るより元の世界に帰る方が、
物語としては美しいと思っています
(オタクとして美味しいのは残って逆ハーするエンドなのですが)
このエンドも少女の成長物語として大好きです

不思議な本に導かれてやってきた少女は
争いに満ちたこの世界を救い元の世界に戻りました
そして彼女は全てを忘れ
元の世界で家族や友人たちに囲まれて幸せに暮らしました~完~

美しくも切なく儚い成長物語でした
ラスボス丞相孟徳さんVS軍師花ちゃんのかくれ孟花ルートの
ノーマルルートも素晴らしいですよね


三国恋戦記オトメの兵法! お疲れさまでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?