勉強がうまくいったことが2回ある|独学大全

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私には学ぶことに成功した体験が2回ある。

ひとつは、大学受験。
高校時代はかなり勉強していた。習慣化していて、苦でもなかった。当時、毎日問題集を○ページ解く、のように、ノルマを決めて勉強していた。
もともと、毎日のルーティンをこなしたり、コツコツと何かをやることが得意なのだ。勉強をする中で、自分の特性に気づけたことは、勉強を頑張っていてよかったことの一つだ。

本書にも、小さな目標を立てることは、動機付けを高めるための技法として紹介されている。この章に好きな表現がある。

大抵の場合、人の夢には重さがない。
だから、いくつでも望むだけ担える気になってしまう。
理性では、そんな虫のいい話はないとわかっているのに、願うまま、いくつもの夢を夢のまま、それらを握りしめたまま、何一つ取り掛からずに時を過ごし、そして後悔することになる。
夢を地上に引きずり降ろすにはまず、その重さ(コスト)を知ることだ。
(p96)

具体的な技法として、何ページの本を読む、と定め、そのページ数を100分の1にして、スモールステップを刻む、とある。生物の問題集を1日3ページ、英語の長文を毎日1つ読むなどと決めていた私のかつての勉強は、性に合っていただけではなく、案外理にかなってもいたらしい。

もう一つの学びの成功体験。それは、大学でフランス語ができるようになったことだ。
2年生の研究室の配属の時に、専門分野をフランス文学に決定した。待ち受けていたのは、ネイティブのフランス人の先生による、フランス語での授業だった。当然、初めは先生の言うことが一言も聞き取れず、先輩に隣で囁かれないと、自分が指名されていることすらわからなかった。

授業についていけない、というショック。挫折する暇もなく、必要に駆られて、フランス語を勉強した。1日何ページと言っている場合ではない。podcastでフランス語を聴き、授業ではわからなくても、必死に先生の言うことに耳を傾けた。

数ヶ月で、流れるようなフランス語が、文章として聞こえ始め、1年くらいでなんとなく意味がわかるまでになった。

この体験は、語学は必要に迫られればできる、ということと、必要に迫られなければなかなかできるようにはならない、という2つのことを教えてくれた。
ステイホーム期間に英語の勉強でも、という私の1年前の決意は、今では小さく萎んでいる。本書を脇に携えて、再挑戦したい。

今日読んだのはこちらの2章、3章▼



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