大人になった虐待児の人生

親からのマルトリートメント

つまり、親からの不適切な扱いを受けた患者さんを大勢みてきました。


PTSDの被害は、なかったことにはできない深刻なケースもありその後の人生に影を落とすことも少なくありません。


摂食障害や、うつ病、人格障害、解離性障害、パニック障害、統合失調症、依存症、

適応障害、発達障害などの精神疾患で、出現することもあれば


生きづらさという形で顔を出すことがあります。


脳画像診断では、実際、親からの虐待を受けた子供の脳は萎縮しているという研究結果がだされました。


虐待されながらも、

必死で親を求めている虐待児、

何をされても、自分には唯一の大切な親。

そういう気持ちでいる子たちもいました。


虐待をされても、

外には絶対に語らない子も多かったです。


物心がつけば、虐待の傷は癒えぬままなので

フラッシュバックに苦しみ生き延びる為に自傷をしたり過食嘔吐を繰り返します


脳と体のバグを起こすのです。


虐待による心の傷が

その方の人生にどのように影響するのかを


社会全体が理解し、子供はどんな状況であれ、

適切な扱いをされるべきというのを理解し

それができないのなら助けを求められるような未来がくるといいなと思います


海外は近所のコミュニティーが発達してるので

親が孤立する事は少ないのですが


日本は核家族なので、どうしても責任が

各家庭、片親だけに集中しやすい


子育てによる、大変さを抱えた親が

もっと簡単に助けを求められる世の中になることを祈っています。


虐待は連鎖します。

そこを断ち切ることはできる。


大人として、夫婦が協力し、

責任を持って子供を育てることが当たり前の世の中となりますように。

子供から大人まで、また疾患の有無に関わらず治療をさせていただきました。未だ、精神科作業療法は発展途上の分野だと思っています。自身の経験を活かし、皆さんにココロとカラダの健康についてシェアしていきたいと思います。