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ぽつり置かれて 香を焚く 翡翠の色の炉が一つ 煙は細く 立ちのぼり その先でふっと 消えて…
子供の頃、父の書斎に居るのが好きだった。 いわゆる乱読家の父の机の上には、いろんな本が置…
子供らが、ゲームとテレビに飽き、公園に行きたいとせがんだので、暑いが出かけることにした。…
ドタン、ドタン。 あーーーー!もう!うるっさい!!! なんで部長はあんなに音立てて歩くん…
たまには都会を離れ、自然に触れよう。 私が休暇にローカル線とバスを乗り継いでこの山村に来…
山歩き目的の一人旅なのであまり宿にはこだわらなかったが、流石に選択を誤ったかもしれない。…
…あれ、ねちゃってた。 シャッキリしようと思って、コーヒーを淹れようとしているうちに船を漕いでちゃ、世話ないわ。 ええと、どこまで準備してたっけ。 コーヒーはフィルターに入ってるし、カップにセットもしてある。 なら、お湯を沸かさなきゃ。 でもまだ眠いなぁ。 立ち上がる力が湧いてこない。 カチッ。ボワッ。 …え? わたし、まだ夢の中なの? いま、勝手にガスがついたよね? カチャン。 はっ? コーヒースプーンがソーサーに置かれた? あ、これは絶対夢だ。 魔法使い
はぐれた村の そのまたはずれ 星をあつめる男あり 月が浮かばぬ暗い夜 男は瓶を携えて 野…
ちょっと、ちょっと。少し話を聞いてくれないか。 お、振り返ってくれたね。 僕?僕は君たち…
「あれ、この砂時計、成長していないか?」 ーーことの起こりはまったくの不注意によるものだ…