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会員数150万人突破で、FODはテレビ局VODのセンターになるか?〜会員増を支えた出口戦略とは

「FODが会員数150万?!」と聞いて誰よりもびっくりしたのは私だと思う。2011年のHuluスタート、2015年のNetflix上陸、2020年以降のコロナ禍による動画配信サービスの一般化と、VOD市場を一人のユーザーとして見守ってきた。様々なサービスがある中でも、定額制のSVODは落ち着いてきたと思っていた。じわじわ伸びることはあっても、グンと伸びることはもうないだろう。そんな風に高を括っていた。
FODは日本のテレビ局の動画配信の中でも最も古く、2008年に誕生している。サービス内容の変化はしてきたとは言え、もうそんなに伸びる余地もないのではないか。テレビ局のVODとして、フジテレビのドラマを核に市場の一角は占めてきたので、そのまま進むものと思っていた。それがここへ来て会員数が急増するとはどういうことか。
フジテレビのプラットフォーム事業部長でFODの顔とも言える、旧知の野村和生氏に話を聞きに行った。成長要因は、2つ。コンテンツと出口戦略だ。

フジテレビ プラットフォーム事業部長 野村和生氏

きっかけはドラマ「silent」、さらに出口の広がり

グラフを見ると、2022年後半から突如ギアシフトしたように伸びている。この年の10月クールのドラマ「silent」が若者層を中心に人気となり、TVerなど配信でよく見られたことも話題になった。

グラフ提供:フジテレビ

「この時に、会員数が100万人になりました。それで社内の見方が変わったのが大きかったです。」と野村氏は言う。(以下「」内は野村氏のコメント)
「かつてはFODはどうなのかとの疑問の声も中にはあったのが、100万の大台に乗って空気が変わりました。」
100万という数字はわかりやすいのだろう。社内での期待が高まると、配信に会社全体として積極的になる。
<FOD150万>の既存の記事で書かれているのはコンテンツの効果だ。「コードブルー~ドクターヘリ緊急救命~」「HERO」など過去の人気ドラマがラインナップされた効果だ。毎月5タイトルのペースで増えているという。やはりコンテンツの力が会員数を増やしたのだろうか。
「もちろんそれがまず重要なファクターです。ただそれと併せて、出口の広がりも効果があったと思います。」
その具体を聞いてみた。

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