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篝火ロゴができるまで

こんにちは!スマブラのコミュニティ大会「篝火」で
デザイナーをやっています、おすしっくすと申します。
年末恒例の企画、寝椅子さん主催の
スマブラAdvent Calendar 2022に参加させていただきました。
初めて参加してから6年が経ったらしい。
昨日の記事を執筆されたのはどべんさん。ぜひお読みください!↓

今回はタイトルにもあるとおり、私が製作した篝火ロゴの制作過程について
その周知と自分の振り返りのために筆を執ることにしました。
これから制作に携わってみたいと思っている方はもちろん、デザイナーに依頼する立場の方にも読んでもらえたら幸いです。

自己紹介

【興味ない人は飛ばしてください】
おすしっくすと申します。お寿司が好きなネス使いです。篝火とウメブラのスタッフをやっています。
普段はITメーカー系の企業で新規事業企画やUI/UXデザインなどを担当するデザイナーとして働いており、副業で映像制作やゲーム関連のデザインを行っています。

スマブラに関してはもともと単なるオフ大会の一参加者でしたが、自分の持っている映像制作やデザインのスキルをどこかで活用できないかと考えていました。そんな折、勝手に始めたウメブラの大会動画撮影&PV制作を皮切りに、運営スタッフに加わって界隈の色々な制作物を任せていただけるようになったのが今の活動に繋がっています。

今回の篝火ロゴについては、篝火スタッフに加入する前に主催のぬくぬくさんからご依頼をいただいたのがきっかけとなります。

制作過程

下記に順を追って制作の流れを記します。制作期間は約1ヶ月くらい。
よく聞かれるんですが、やはり最低でも1ヶ月程度は期間をいただけると丁寧にステップを踏んで制作ができると思っています。欲を言えばコミュニケーションの時間を多めに見積もって2ヶ月程度あるとかなり安心です。
ロゴの実制作部分をメインで話しており、かなり端折っている部分もありますが、以下ご参考までに。

1.インプット

依頼者の方にどんなビジョンがあり、制作するデザインを通して何を伝えたいのかを教えていただくフェーズです。一番大事です。
ぬくぬくさんからは具体的なイメージとともに、大会にかける想いやコンセプトを伝えていただきました。

ネタツイっぽくご本人も呟いていますが、ここまで具体的に伝えていただけるケースは稀ですし、何より裏側にあるコンセプトの言語化が併せて明確に行われていたので大変作りやすかったです。

我々は改めて「オフ大会とは何だったのか?」「何故オフ大会でないといけないのか」というのを再考した結果、スマブラSPのオフ大会の核心は「集合的沸騰現象」にあり、スマブラ界隈とはその効果によって成長してきた生態系であるという結論に至りました。

集合的沸騰とは同じ価値観の人間が同じ場所に集まり同じ行動を取ることで熱狂が起こる現象のことです(例:宗教の祭祀、音楽のライブ、スポーツ観戦)。

篝火Webサイトコンセプトページより引用

コロナ禍でオフ大会が無くなった2020年。参加者たちの熱が集結して爆発的に盛り上がる大会の様子を、何かが集まって炎になっているモチーフで表現したいというインプットをいただきました。

この段階で誰にどんな想いを届けられるロゴにしたいか?を聞けることが制作過程において最も重要で欠かせない部分だと思っています。色や形、モチーフなんかは決まっていなくても大丈夫です。ご依頼の際は、あなたの想いを聞かせてください。

2.ムードボード制作

情報をいただいてから最初に行ったのは、ロゴの世界観を決定づけるムードボードの制作です。表現したい内容を、言葉ではなく既存の写真やグラフィックで収集し方向性がブレないようにしていきます。この時は炎が集まるモチーフや、文字通り篝火の写真などを収集していました。
よく使うのはPinterestです。リファレンスも収集できるすごいやつです。
ムードボードについてはGoodpatch様の記事をご覧ください↓

3.ラフスケッチ

このあたりから自分の手をガンガン動かしていきます。載せているのは一部ですが、当時のスケッチを集めるとこんな感じ。ツールとしては紙とペンを使ったり、Procreateというアプリを使ったりしてます。

ラフスケッチたち

コンセプトからブレていないか?を念頭に置きつつ、右往左往しながらアイデアを展開していきます。似たアイデアをグルーピングしつつロゴのいいところを抽出して…というような整理もやっていきますが、正直ここに関しては決まった筋道も近道もないです。時間をかけてたくさん描きましょう。
ある時偶発的なところからいいアイデアが生まれることもあります。コンセプトに縛られすぎず、ジャッジに身を任せるのもパルプンテを選んでみるのも時には大事だったりします。

4.本制作

ラフスケッチからいくつか目星をつけて、Illustrator(イラレ)でグラフィックを起こしていきます。この時はイラレに起こしてからも再度スケッチに戻ってディティールを検討したり、そこからまた細かい形を調整したり……と行ったり来たりした記憶があります。ここに関してもやり方に正解はないです。印刷して落書きしたり画面に写して他のロゴと並べてみたり、たくさんの検証を重ねて君だけの最強のロゴを作ろう。
ここでは割愛しますが、筆文字を書いたり英字を決めたりもこのステップで行います。

大まかな変遷。1進化目でスケッチの姿とイラレの姿にフォルムチェンジします

5.調整

その後、色味を整えたり形を精緻化したりと、細かい部分を調整して完成です。右上の小さい丸(篝火スタッフにおすしっくすボールと呼ばれています)の位置とかもちょっとずつ変えて検証したりしていました。

これにて完成!

ロゴの活用について

こうして世に出た篝火ロゴでしたが、当時まだスタッフでなかった自分がかなり雑な状態で投げたにも関わらず、優秀なクリエイターたちの手によって上手に活用いただいておりました。大感謝。
↓の映像、終点に映るロゴも最後のアニメーションもめちゃくちゃ好きです。(映像制作:くらんそさん ロゴアニメーション:あかばねさん)

篝火ではロゴの素材も公開しており、二次利用も可能です。ファンアートも大歓迎です!てぃーさんが優勝した時にはんくりさんの描かれたイラストがめちゃくちゃ嬉しかったのを覚えています。

おわりに

最近ではスマブラ界隈にも優れたデザイナー・クリエイターの方々がたくさんいらっしゃって、日に日に大会のクオリティが上がっているのを皆さんも感じているのではないでしょうか。
自分もまだまだ勉強中の身ですが、強い想いを持った人のメッセージを受け取り、デザインしていく作業はとても楽しいものです。制作に興味ある人、制作依頼してみたい人、お気軽にご連絡ください!デザインできる人はなんぼいてもいいですからね!

明日の記事はこれまた頼れるクリエイター、TAR0さんです。お楽しみに!


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