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指示するより尋ねた方が、チームが勝手に動き出す?

こんにちは、秋山です。
積読解消シリーズ、今日はエドガーシャインの「問いかける技術」をサマリーしていきます。

現代人は話すことに気を取られ、十分に人の話をきけていない。謙虚に聞くことが、相手との信頼関係を構築し、主体性を引き出すことにつながると筆者は指摘しています。

耳がちぎれるかと思うくらい、痛い指摘です。
それではさっそく、いってみよーやってみよー!

3行サマリー

  • 今の社会は、話すことを過大評価しているが、もっと話すことを控え問いかけることの重要性に眼を向けるべきだ

  • 謙虚に問いかけるとは、自分の無知を認識し、相手に好奇心を持って問いかけることである

  • 問いかけには、謙虚な問いかけ・診断的な問いかけ・対決的な問いかけ・プロセスに目を向けた問い掛けの4つがある


質問するとは、自分の立場を一つ下げること

一方的に話すとは「あなたは知らないですよね、だから知っておくべきです」と相手を上から見下す形になります。一方、質問するとは、相手に主導権を渡して力を与えることになります。一時的に自分を弱い立場におくことができるのです。話すことをワンアップ、質問をワンダウンと呼んだりします。

上司は、上司であるというだけで、立場が上の存在です。そんな人が、一方的に話すことしかしなければ、部下は「自分は聞く側で、従うべき存在なのだ」と自分を認識します。上の立場の人に、意見するというのは、とても難しい。

だからこそ、質問を通じて自分の立場を下げ、わからないことを認め、部下に純粋な気持ちで質問する。それを繰り返すことで「上司は自分を信頼してくれている、この人になら意見を言っても受け入れてもらえるかもしれない」と受け身が主体的に変わっていくのです。


上司から尊重された、認められたと思うとき主体性が育つ

自分が部下であるとき、上司から一人の社会人として認められたなとおもった瞬間はあるだろうか。それはどんな場面、相手のどんな言動によってそう感じただろうか。

いいね!信頼しているよ!という、肯定的な言葉をかけられた時はもちろん該当するだろう。さらに「どうしたらいいかな?」「君だったらどうする?」「前はどうやってクリアしたの?」と、謙虚に意見を求められた時、さらに尊重されていると感じたのではないだろうか。

質問するとは、自分の立場をワンダウンさせる行為だ。これを積極的にできるリーダー・上司とは、オーセンティック(自分の実力や経験、特性に正直である)でシェアドリーダーシップを発揮する存在なのです。


質問には4つの種類がある

部下や周囲と信頼関係を築くためには、謙虚な質問が求められる。謙虚な質問とは、自分が知らないことを積極的に認め、相手の話に集中し、素朴な疑問を投げかけることです。その中に自分の意見や判断を入れることを認めません。

それ以外の、診断的・対決的・プロセスに関する質問は、別のnoteでもまとめているので割愛したいと思います。


リーダーはなんでも知っているは幻想

リーダーが常に高い地位を維持し、一方的に話すことで回る現場は、以下の状況が当てはまる場合のみである。

・上位の目標を上司も部下も共有して、完璧に理解している
・上司は全ての解決策を熟知している
・部下は指示された内容を全て理解している

こんな環境が、今の複雑化・スピードの早い状況下でどれだけ存在するだろうか。
むしろ現場をよく知っているのは、常に顧客や物事に対峙している部下側だったりする。上司は、部下の仕事を上手くこなせるから上司になっているわけではない。

上司のミッションは、チームの成果をマネジメントすることと、目標に向かってチームをリードすることだ。その中に、現場をよく知っていること、目の前の問題解決について100%正解を知っていることは含まれていない。もちろん知っていれば、武器にはなるが、知らなくても問題解決はできるのだ。ただし、部下に積極的に謙虚な問い掛けをすることで可能になる。


個人的感想

本書を通じて感じたことが2つあります。一つは、過去の上司たちを思い出しました。

過去の上司で尊敬できる共通点として、チームメンバーに誇りを持たせるのがうまい、自分よりも部下の方が業務に精通している場合でも尊敬を得ている、この二点がある。彼等に共通する行動様式に「知ったかぶりせず、相手に聞く。部下にも積極的に意見を求める」があった。

freeeという組織は、上司のことをジャーマネを呼び、上下関係ではなくあくまでもフラット、権限ではなく役割と捉える組織だった。そんな文化背景もあり、上司が部下に尋ねることが容易だった、というバックグランドもある。

ただし時には、会社全体の方向性を示し、チームメンバーを導く存在にもならなくてはならない。プッシュ型で思や考えを語り導く姿勢と、プル型でメンバーの思いを引き出す謙虚な姿勢のバランスこそが、信頼され”担ぎたい”と思えるリーダーの共通点だと感じる。

二つ目が、自分の問いかけに癖があるということ。
・何が起きたのか
・それはなぜなのか
・あなたはどう思ったのか
・関係者はどう思ってそれを実行したのか
・改善するにはどうしたらいいと思うか
・私はこう感じたけど、あなたはどうおもうか

この辺りの質問がおおく、とても問題解決思考に偏っている。多分、質問された人は窮屈に感じる部分が多いと思う、申し訳ない。。。

もっとこんな質問を取り入れていきたい
・その時、あなたはどうしたのか?
・どうして、うまくいったのか

相手の行動自体を聞くような問いや、できたことを掘り下げる問い掛けを意識していきたいと思います。

以上! 

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