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パワフルな問いを繰り出す裏技

こんにちは、秋山です。
今日は、論文読んでみたシリーズ。前回のワークショップデザインの参考文献にあった「The art of powerful questions」を読んでみました。

https://www.sparc.bc.ca/wp-content/uploads/2020/11/the-art-of-powerful-questions.pdf

偉大な発見は、素朴な疑問からはじまることがほとんどです。
アインシュタインは、質問について、以下のように述べています。

質問は学習の前提である。
質問は創造性と洞察力を引き出す窓である。
質問は新鮮な思考を刺激する。
質問は時代遅れの思い込みに挑戦する。
質問は私たちを未来へと導く。

良い問題解決は、よい問いからはじまる。
今の時代も、アインシュタインの時代もそれは変わらぬ事実のようです。

パワフルな質問と普通の質問

  • 今、何時ですか?

  • ストロベリー・アイスクリームはどうやって作るのか?

  • 歴史のこの時点において、人間であるとはどういうことか?

3つの質問、なんとなく違う気がしますが、具体的にどう違うのか説明するのは難しいですよね。実は強力な質問には、共通点があります。

  • 内省的思考を刺激する

  • 思い込みに挑戦する

  • 示唆に富む

  • エネルギーと探求のベクトルを生み出す

  • 探究心を刺激し、洞察力を約束する

  • 幅広く、永続的である

  • より深い意味に触れる

  • より多くの疑問を呼び起こす

この観点から見直してみると、上の3つの質問は、徐々に強い質問になっている感じがしますね。また、疑問符のパワーバランスは以下のように整理できます。

つまり、ピラミッドの上にある疑問符を使うほど、強力な質問を作ることが可能です。例として、以下の問いを比較してみましょう。

  • 体調は大丈夫ですか?

  • どこが痛いですか?

  • 全般的に気分はどうですか?

  • なぜ気分が良くないと思いますか?

単純な「はい」「いいえ」の質問から、「なぜ」の質問に移るにつれて、あなたはおそらく、その質問がより内省的な思考を促し、より "パワフル "であることにお気づきでしょう。


パワフルな質問をコントロールする3つの側面


疑問符=構造(アーキテクチャ)以外に、質問の強弱をコントロールする方法は2つあります。一つはスコープ。もう一つは文脈です。

スコープとは、尋ねる範囲をコントロールする方法です。

  • 地球環境をどうマネジメントするか?

  • 組織のコミュニケーションをどうマネジメントするか?

  • 個人の睡眠時間をどうコントロールするか?

スコープを広げるほど、探究心を刺激し、永続的な問い、つまり強力な問いになります。

次の文脈はちょっと複雑です。私たちは質問するときに、仮定(≒文脈)ありきで質問しています。その仮定が以下に分類できるのです。

  • 問題探索<>可能性探索

  • 手段創出<>目的回帰

可能性探索、目的回帰がより強力な質問になります。

可能性の探索とは、成功や強みにフォーカスする質問で、なぜ成功したのか?どんな成長があったのか?と問う質問です。人間成功や強みにフォーカスする方が、行動につながりやすくなりますので、より強力な質問だといえます。

次に目的回帰です。人間手段に走る方が簡単ですが、そもそも論や原点回帰する問は、エネルギーが必要ですし、次々と他の問いが生まれるので大変です。ですが答えが出たときのパワーは絶大です。

個人的感想

本書を読んで、私が思ういい質問の共通点を考えてみました。

  • すぐに答えが出ない

  • 行動が変わる

  • 自分の考えの囚われに気が付く

  • ワクワクする

  • 考えたくなる

明日は、初めて質問会議にチャレンジしてみます。成功するように祈っていてください!


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