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【洋書多読】Who was Queen Elizabeth Ⅰ?(199冊目)

『Who was Queen Elizabeth Ⅰ?』を読了しました。

先日購入して読了した『Who was Queen Elizabeth Ⅱ?』を読んで興味を持ったためです。

二人の女王にはいくつか共通点があるようです。まずは在位が長いということ。Ⅰ世は44年、Ⅱ世は実に70年です。1世は70歳、2世は96歳で亡くなられていることを考えると、医学その他諸々の科学の発達した現代に匹敵するくらいの在位期間だと思われます。

在位中に強烈な疫病が流行したという点も面白いです。1世の治世であった1563年・1593年にはロンドンでペストが流行して、かなりの死者が出ています。

何よりも、その決然たる意志力の強さや政治的な手腕、家庭生活や一般的に女性の幸せと思われている諸々を犠牲にして帝国の運営に生涯を捧げる意気込みのようなものが、二人の女王に共通しているなぁと思いました。

年号で歴史を学ぶことの意義

今はどうかわからないけれど、僕が若かった頃というのは歴史を年号で丸暗記させられることってどちらかというと受験勉強の負の側面という感じで批判されていたように思います。

でも、大人になってみて思うのは、やっぱり年号を暗記しておくことは歴史を横断的に理解するためにとっても大切だったんじゃないか?ということです。今回『Who was Queen Elizabeth Ⅰ?』を読了してみて改めて、その思いを新たにしました。

例えば本書内でもMartin Lutherという聖職者が登場してきますが、これは1517年に始まった宗教改革を主導したマルティン・ルターのことです。英語ばっかり一生懸命読んでると、これはマーティンルーサーと読んでしまって、あの有名な黒人の牧師さんの祖先か何かか?とか思ってしまいます(僕がアホなだけかもしれないですが)。

ミケランジェロがなくなったのが1564年。同年にガリレオが誕生しています。シェイクスピアが戯曲『ロミオとジュリエット』を書いたのが1594年ですが、日本ではこの4年後に豊臣秀吉がなくなっています。つまり日本においては戦国時代末期だったわけです。

学校では、世界史って文化とか政治とか、恣意的に分類されたトピックの中で時系列的に教わるだけです。日本史は日本史、世界史は世界史として習うので、僕みたいにそんなに頭が良くない学生は、ついついその閉じられた系の中でだけ歴史を追っかけようとしてしまって、なかなか想像力が他所へ広がっていきません。

年代の丸暗記はそういうリスクを回避するための良い手段だなぁ、とそんなことを思いました。学んでいる時はちゃんと意識できなくても、大人になってこうして歴史を振り返ることができる機会を得たときに、一気に世界史の解像度を上げてくれるのは、年号に対するコンシャスネスにほかならないなぁ、という気がするからです。

『Who was 〜?シリーズ』の英語はとってもいいんです

先日も書かせていただきましたが、『Who was 〜?』の英語はとっても読みやすく、シンプルで平易な表現は、英語を身体化させるにはとっても適していると思います。

『Who was Queen Elizabeth ?』もそのご多分に漏れていません。さらさらっと読めそうなシンプルな英文は、英語を英語の語順のまま処理して理解する力の涵養に非常に効果的である。そんなふうに思います。

一方で、この英文が少々難しい…と思われる方には教育的な薫陶という意味でも、英語学習にうってつけなんじゃないかな?と思います。これは僕の個人的な経験に基づくものですが、『Who was〜?』という、ネイティブの小学校低学年性が読むような英文も満足に読めない…という気付きが、僕の多読への扉を開いてくれたからです。

それはつまり、僕の英語力をシンプルなサバイバル・イングリッシュのレベルから一気に引っ張り上げてくれる原動力となったということです。日本語においても読む習慣がある人は、英語の多読によって英語力を劇的に向上させることができるポテンシャルを秘めていると申し上げて差し支えないと思います。

まずはこの『Who was〜?』がつらつらと読めるようになること。これを目指して基礎的な英文法を学んだり、英文読解・精読関係の書籍を使って英語を学習していくということは、たいへん理にかなっていて効率的な英語学習の進め方なんじゃないかな?と思っています。

経済的に余裕があるならAudibleも聞きたいところ?

英語多読をよりスムーズなアウトプット力に結びつけるために、ネイティブがネイティブに向けて発信している英語の音源を聞く、という学習を取り入れると大変効果的だなぁと思うんですが、やっぱり「読んだ文章を聞く」というのは結構パワフルなんじゃないかなぁと思っている次第です。

僕は今、興味がある分野の英語に関しては原文を読んだあとはオーディブルで聴くようにしています。内容には興味があってもっと深堀りしたいけど、もう一回同じテクストを読むのが面倒くさいというのが正直な理由ですが笑

これも昨日書かせていただいたんですが、背景情報がある英文というのは読解力を飛躍的に向上させてくれて、その習得のスピードを一気に加速させてくれます。
個人的にはリスニングもまた然りと思っていて、それが僕が積極的にニュースなんかを英語で聞いていただくことをオススメしている理由になります。

物語なら、やっぱり一度読んだテクストのお話を音で聞いてみるというのは本当にいいプラクティスになると思うんです。文字と音がリンクし始めますし、英語の自然な抑揚なども身につきます(ネイティブが朗読している音源に限ります)。

『Who was〜?』で用いられているようなシンプルで良質な英文を一回だけ読んでほおっておくのはたいそうもったいないことです。できれば暗記しちゃうくらいまで、何度もくり返し聞くくらいのイキオイで長くお付き合いしたいところ。

まあこの音源が1200円というのは「うーん…」という気がしなくもないですが、一日一回とか、繰り返して使うならいいのかもな、と思ったりします。音だけで楽しんだり、文章を読みながら音源を聞いたり、慣れてきたらオーバーラッピングやシャドウイングなんかをやってみたりすれば、とてもいい練習になるんだろうなぁ、と。

ただ、シャドウイングやらオーバーラッピングをやるなら、無料で良質なコンテンツがネット空間には山ほど転がっているので、そっちを使ったほうがいい気もしますけれど。

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